1,800円以上の注文で送料無料

バベル九朔 の商品レビュー

2.9

57件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    6

  3. 3つ

    28

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2020/05/23

古い雑居ビルの管理人をしながら小説家を目指す主人公。ビルから一歩も出ない冒険活劇。私の好みのものがつまっていた。

Posted byブクログ

2020/05/07

祖父の建てた築38年の5階建てテナントビルに管理人として居座りつつ、小説家を目指す主人公。ビル管理の情景から始まる物語だが、入居している全店舗に空巣事件が発生してから、思わぬ方向に進み出す。カラス女、「扉」を介した異次元のバベル、死んだはずの祖父・大九朔の登場に、主人公は翻弄され...

祖父の建てた築38年の5階建てテナントビルに管理人として居座りつつ、小説家を目指す主人公。ビル管理の情景から始まる物語だが、入居している全店舗に空巣事件が発生してから、思わぬ方向に進み出す。カラス女、「扉」を介した異次元のバベル、死んだはずの祖父・大九朔の登場に、主人公は翻弄される。敵・味方が終盤まで分からない展開は面白かった。しかし、最後のオチはどうだろう? これだと無限にループすることになり、モヤモヤ感が残るものだった。

Posted byブクログ

2020/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2020/3/16 なんだか乗れず。すみません。 一つだけ非現実があってそのルールに基づいて普通の人たちが右往左往一生懸命動くファンタジーは好き。 でも次から次へといろんな非現実が襲ってくるのは途中でへこたれる。 へこたれました。はい。

Posted byブクログ

2020/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お酒飲みながら読んだらあかんやつ(笑)。酔っぱらうと話についていけなくなります。 読み始めたときは、雑居ビルの各階テナントの話か~、大好きだった三羽省吾の『路地裏ビルジング』と同じ設定だな~と思っていました。カラス女の登場に不穏な空気が漂い、乙一の『シライサン』を思い出して、目ぇ怖いやんかと思いつつ、酒をあおったのがあかんかった。次第に哲学的になってきて、バベルがぐるぐる回れば私の頭もぐるぐる回る。 絶望と失望がバベルの源になっているという。幸せよりも不幸のほうが他人にパワーを与えられるものだとしたら、ちょっと寂しいような、でもわかるような。 自分の夢がすでに叶っている世界と夢に向かってもがく世界、どちらに居たい?

Posted byブクログ

2020/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

雑居ビルの中のテナントが永遠に積み上がっている中を探察し、バベルの謎を追うストーリーです。設定としては非常に興味深い作品でしたが、序盤は山場が無く退屈な印象を持ちましたし、終盤は話がややこしくなり、ついていくのが大変でした。 この小説は中盤が最も面白いという今までに無い、ある意味とても面白い作品でした。

Posted byブクログ

2019/09/27

万城目ワールド全開で楽しく読めたし、結構最後のほうまで状況も理解しながら読めていたと思う。 なんだけど…主人公久朔の考えたバベル崩壊を止める最終案がどんなものかとうきうきしたが、本当に最後が謎で終わった。ちょっとどう解釈しようか悩む…。 希望を持ちたいから、これから脱出方法を探る...

万城目ワールド全開で楽しく読めたし、結構最後のほうまで状況も理解しながら読めていたと思う。 なんだけど…主人公久朔の考えたバベル崩壊を止める最終案がどんなものかとうきうきしたが、本当に最後が謎で終わった。ちょっとどう解釈しようか悩む…。 希望を持ちたいから、これから脱出方法を探るのかな、とでも思っておこう。

Posted byブクログ

2019/09/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

万城目学のデビュー作『鴨川ホルモー』を読んだとき、その発想の奇抜さとストーリーの愉快な展開に、なんてすごい作家が現れたんだ!とすぐにファンになった。 ところが『とっぴんぱらりの風太郎』や『悟浄出立』を読んで、あれ?本当に書きたいのはこういう作品なのかな?と思った。 主人公の俺は、バベル九朔という5階建ての雑居ビルで管理人として働きながら、作家デビューをするために小説を書いては応募する毎日を送っている。 が、一次予選すら一度も通ることなく、二年の月日が過ぎようとしていた。 ###以下ちょっとネタバレ### どこにでもあるありふれた雑居ビルのはずだったバベル九朔が、人びとの夢や希望を絶望に換えながら広がっていく「バベル」だったということが徐々に判明していき、大きくなり過ぎたこのバベルは、崩壊の危機に面しているという。 現実世界に影響を与える崩壊を選ぶか、バベル九朔とともに自分までこの世から消えてしまう消滅を選ぶのか。 人びとの夢や希望を糧に肥え太っていく存在なんて、現実にはいくらでもある。 「君には才能がある」「かけがえのない存在だ」と言われ続けて夢にしがみついても、花開かないことだってある。 甘言をささやき続けた(励ましだったかもしれないが)方が悪いのか、夢をあきらめきれない自分が悪いのか。 それは無駄なことなのか、不幸なことなのか。 思えば作家という職業は、登場人物に夢も希望も、現実も絶望も与え、その相互作用で生まれたものをもとに作品を作り上げているのだから、これは全くバベルの在りようと同じわけだ。 作品の結末についてはいかようにも解釈できるだろうけれど、私は、作家としての業は重々承知のうえで、作家として今後も努力を続ける、と、「言葉」で伝えることの大切さ、大変さを決して忘れないという、作者の宣言と捉えました。

Posted byブクログ

2022/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

万城目さんの作品は奇想天外な話だけれど、親近感があり、どーなるのか?と毎回引き込まれます。 ただ、今回は怒涛の終盤に本当に私も吸い込まれてしまった感じで終わりました。

Posted byブクログ

2019/08/28

嫌いでは無い世界観。 閉鎖された空間で己の希望が叶う夢の中で生きていく。 現実世界での夢を積み上げたバベル。 途中理解が出来なくなって読むのが止まってしまったが、小説家というのは自分のバベルを築いているのかと感じた。

Posted byブクログ

2019/08/25

著者の講演でデビュー前の体験を基に書かれた小説と聞いたのですが、なるほど主人公が雑居ビルで作家目指してる。 雑居ビル・カラス・管理人、日常から異界へ、ビルの階段をのぞき込む時の不安やドキドキをずっと味わう一作。

Posted byブクログ