ひとんち 澤村伊智短編集 の商品レビュー
『ぼぎわんが、来る』で、第22回日本ホラー小説大賞の大賞を受賞した著者のホラー短編集。 3話目を読んだときに、作風が合わないと思い、読むのをやめてしまったのだが、後日つづきを読むと、日常から非日常へと、いつのまにか入り込んでしまう恐怖がよく描かれており、ストーリーも描写も好みの...
『ぼぎわんが、来る』で、第22回日本ホラー小説大賞の大賞を受賞した著者のホラー短編集。 3話目を読んだときに、作風が合わないと思い、読むのをやめてしまったのだが、後日つづきを読むと、日常から非日常へと、いつのまにか入り込んでしまう恐怖がよく描かれており、ストーリーも描写も好みの内容だった。 雑誌での掲載順に並べられているようで、後半のほうが新しい作品のようだ。私は前述のとおり後半の作品のほうが良いと思えたので、著者の今後の作品にも期待が持てた。
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ホラー短編集。 「ひとんち」から始まり「じぶんち」で終わる。 「シュマシラ」が民俗学的な面白さもあり、一番好みだった。得体の知れない怪異は得体の知れないままの方が恐ろしい。 よく見たら、本来あるはずのない部分に突然ぽっかり開いた窓という、表紙のデザインが秀逸。
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怖くて不快な気持ちになりたい…!とジャケットで選んだもの。 はじめの「ひとんち」はまぁまぁ良かった(というか、不快で怖い、読みたかった感じ)けど、その後は、まぁ…普通…くらいで、やめようかと思ってたら最後の二編が怖かった。 世にも奇妙な物語的な感じだった。 「死神」は、川上弘美の...
怖くて不快な気持ちになりたい…!とジャケットで選んだもの。 はじめの「ひとんち」はまぁまぁ良かった(というか、不快で怖い、読みたかった感じ)けど、その後は、まぁ…普通…くらいで、やめようかと思ってたら最後の二編が怖かった。 世にも奇妙な物語的な感じだった。 「死神」は、川上弘美の「人魚」と似ていて、いいなと思った。 「じぶんち」は、ホラーのジャンルでいいのか、少し星新一のような。何も動いてない家の中がすごく怖い空間になった。
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ホラー短編集。 あえてこの中で一番を決めるなら「ありふれた映像」かな。 本当に街中にありふれている映像って全然見ないものだけど、実はその中に恐怖が潜んでいる、っていう、ありえなさそうでありえそうなぞっとする感じのホラー。 ちょっとしたズレ、「常識」と思っていた非常識とか、そこは...
ホラー短編集。 あえてこの中で一番を決めるなら「ありふれた映像」かな。 本当に街中にありふれている映像って全然見ないものだけど、実はその中に恐怖が潜んでいる、っていう、ありえなさそうでありえそうなぞっとする感じのホラー。 ちょっとしたズレ、「常識」と思っていた非常識とか、そこはかとない怖さがいい。
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短編集。ゾーっとしていい感じ。 共通の話題だと思っていても少しずれている? と感じたら要注意なのか。いやー、誰でも自分中心だから、多少のズレは気づかないよね。 よく確認しないとね。
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心底ゾクゾクしたかったので、読み終わって正直、うーーーん?でした。 気軽に読めるという点では良かったですが、ホラー感にしても人間心理の暗部にしても描き方が物足りず、これで終わり?という感じ。 澤村さんは比嘉姉妹の長編が面白いかな。
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澤村伊智の小説読むのは初めてだけど、ニュッと怖くなるのが凄い。恐怖が表面に出るというよりは、恐怖に表も裏も無いことに気付いちゃうこと自体が怖い。あらら、気付いちゃった? みたいな四面楚歌の取り残され感が半端ない。長編も読みたくなる作風……たぶん超怖い。"
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短編集。表題作の「ひとんち」はお互いが、え?え?となる感覚のズレが一番怖かった。「闇の花園」は気が付いたら菊地秀行の小説のような展開に懐かしさを覚えた。
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短篇集はやはり物足りない。ひとんちというタイトルから想像していたのとも違った。子供の頃、ひとんちは不気味だったからなあ。貧乏な家は特に。
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澤村さんの“人のイヤらしさ”とか“おどろおどろしさ”の切り取り方が本当に凄いと思う。 少しズレて踏み入れたらあり得そうな世界観。 個人的には【夢の行き先】と【シュマシラ】がお気に入り。
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