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西洋菓子店プティ・フール の商品レビュー

3.8

201件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    86

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    8

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2023/12/23

一回で印象に残る味に仕立てなければならない『プティ・フール』 その名の通り、一話ごとに印象に残る苦味と甘さがあった。人は誰しも何かしらの“秘密”をもっている。弱さも、甘えもある。ぶつからなければ繋がれない縁もある。 そうやって、味のある人生になっていくのか。そんなことを思いながら...

一回で印象に残る味に仕立てなければならない『プティ・フール』 その名の通り、一話ごとに印象に残る苦味と甘さがあった。人は誰しも何かしらの“秘密”をもっている。弱さも、甘えもある。ぶつからなければ繋がれない縁もある。 そうやって、味のある人生になっていくのか。そんなことを思いながら、綿菓子のように甘く柔らかく包んでくれたおじいちゃんのことを思い出した。 酸味も甘味も苦味も、強烈に含んだ『プティ・フルール』のような人生。いいじゃないか。

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2023/12/04

スイーツ小説は増えてきたけれど、最近読んだもののなかでは個人的にはかなり上位にランクイン。専門的すぎるのに思わず調べずにはいられない用語が多くてもお話をひきたてる大事なアイテムなのかも。おんなじ人物でもこうまで違った見方になるのかというのが連作短編の醍醐味。それが遺憾なく発揮され...

スイーツ小説は増えてきたけれど、最近読んだもののなかでは個人的にはかなり上位にランクイン。専門的すぎるのに思わず調べずにはいられない用語が多くてもお話をひきたてる大事なアイテムなのかも。おんなじ人物でもこうまで違った見方になるのかというのが連作短編の醍醐味。それが遺憾なく発揮されていて。特にネイリストのお姉さんの切ない恋心が痛いようで実は違った。魅力的な登場人物がたくさんで彼らの人となりを知るごとに深みを増していくストーリーは最高だった。シュークリームを始めとする数々のケーキの味わいの表現も香り立ちながらも視覚的にも訴えてくるのがすごかった。最後のパティシエさんとの対談も面白かった。

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2023/11/19

パティシエールの亜樹は仕事熱心のあまり後輩を振り回す。その後輩はネイリストの彼女を都合よく利用する。そのネイリストは町の洋菓子屋さんを見下している。 お菓子が人の心を救う話でも、お菓子にまつわるふんわりほっこりした物語でもない。むしろそのことに安心した。

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2023/11/16

ケーキを滅多に食べない私が本を読んいる間はケーキが食べたくて仕方なかった 聞いたことのない横文字(洋菓子の名前)が沢山出てきて最初は読むのが不安になっていたけれど、それ以上のストーリーに惹かれて満足 本なのに生クリームの香り(臭覚)を感じる

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2023/11/12

【2023年142冊目】 とある商店街の片隅にある菓子店「西洋菓子店プティ・フール」を軸にした連作短編集。 スイーツは手をかけられ生み出され、いつも変わらずそこにあるのに、それを手に取る人間たちの、なんと厄介なことか。 とあるキャラクター視点の話を読んだ後に、別のキャラクター...

【2023年142冊目】 とある商店街の片隅にある菓子店「西洋菓子店プティ・フール」を軸にした連作短編集。 スイーツは手をかけられ生み出され、いつも変わらずそこにあるのに、それを手に取る人間たちの、なんと厄介なことか。 とあるキャラクター視点の話を読んだ後に、別のキャラクターから見たそのキャラクターが主観と客観では全く違った印象で描かれていて。現実世界と同じだよなぁと思いました。客観は人の数だけ存在しますね。 年を取ってからめっきりスイーツを食べられなくなったのですが(甘い物があまり好きではなくなった)この本に出てくるスイーツは、日常生活のちょっとした時にご褒美的に食べてみたいなと思いました。特にプティ・フール。日持ちするなら毎日少しずつ食べたい。

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2023/11/05

西洋菓子店プティ・フールに繋がりのある人達の連作短編集。ケーキとおいしい紅茶が味わいたくなった。 「他人だから自分の思いどおりにいくわけがない、いつだって同じ方向をみていると思うな。一度、好きって言われたら気持ちは永遠だなんて思うな。」という亜樹のじいちゃんの言葉が、よかった。...

西洋菓子店プティ・フールに繋がりのある人達の連作短編集。ケーキとおいしい紅茶が味わいたくなった。 「他人だから自分の思いどおりにいくわけがない、いつだって同じ方向をみていると思うな。一度、好きって言われたら気持ちは永遠だなんて思うな。」という亜樹のじいちゃんの言葉が、よかった。

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2023/10/27

家族、恋人、友人、それぞれ男女の心情を洋菓子に掛け合わせた物語。 スミとミナの男女の友情の難しさの話はとくに好きだった。 自分に興味がないと知りながらも、懸命に自分の存在を示したいという若さの描き方が好みで、若さに自惚れずしっかりと芯を持っているミナには女性の強さを感じて好きだ...

家族、恋人、友人、それぞれ男女の心情を洋菓子に掛け合わせた物語。 スミとミナの男女の友情の難しさの話はとくに好きだった。 自分に興味がないと知りながらも、懸命に自分の存在を示したいという若さの描き方が好みで、若さに自惚れずしっかりと芯を持っているミナには女性の強さを感じて好きだった。 コンビニやスーパーの洋菓子も好きだが、パティシエが作る洋菓子をゆっくりと味わって楽しみたいと思った。

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2023/10/25

お菓子作りだけじゃなくて人間模様や 自分を見つめたり、恋愛にどう向き合うかなど、 色々な話題がたくさんつまっている。 おじいさんと亜樹は師弟関係で お菓子もだけど人生も教えてくれる。 でも、このおじいさんも過去に色々あって、 それを全て包み込んで 今まで生きてきたおばあさんが ...

お菓子作りだけじゃなくて人間模様や 自分を見つめたり、恋愛にどう向き合うかなど、 色々な話題がたくさんつまっている。 おじいさんと亜樹は師弟関係で お菓子もだけど人生も教えてくれる。 でも、このおじいさんも過去に色々あって、 それを全て包み込んで 今まで生きてきたおばあさんが 凄い立派な人だなと思った。 スミとミナの関係もあいまいで 良いとこどりされているミナが 途中までかわいそうになった。 良いとこどりをされてると知ったうえで スミと仮デートを心から 楽しんでいるのを読んで悲しくなった。 亜樹と祐介はうまくいっていたのに、 亜樹がふらふらと別の男とお菓子を作ったり、 お店のことで頭がいっぱい。 仕事も大事だけど、亜樹は不器用だなと思った。 たとえ亜樹が男に興味なくても 祐介はおもしろくないよね。 一度離れる選択を取って正解だったと思う。 甘いだけではないお話が詰まっていて 読みごたえがあった。

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2023/10/21

本から甘〜い香りがしてきそうな。いや、香ってきます。普段は電車の中しか読書しないですが、これはお菓子食べながら、お茶飲みながら読みたくなって、個人的にカフェと言えば!の清澄白河のカフェに行って読みました(笑) 全部の話でちょっとずつ登場人物が重なり合ってて、話によって見える側面...

本から甘〜い香りがしてきそうな。いや、香ってきます。普段は電車の中しか読書しないですが、これはお菓子食べながら、お茶飲みながら読みたくなって、個人的にカフェと言えば!の清澄白河のカフェに行って読みました(笑) 全部の話でちょっとずつ登場人物が重なり合ってて、話によって見える側面が違うから楽しい。想像のし易い日常の中で、登場人物の気持ちが変化する瞬間をお菓子に重ね合わせられながら伝わってきて美味しい本。

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2023/10/18

お菓子の表現はもちろん、それぞれの思い(片思い)が混ざって苦しくもなるけれど温かみも感じるそんなお話だった。 連作短編集で文量も軽いけれどしっかり世界観に入り込める。

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