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西洋菓子店プティ・フール の商品レビュー

3.8

201件のお客様レビュー

  1. 5つ

    31

  2. 4つ

    86

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

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2024/03/01

読み始めてすぐに千早茜さんの描く 世界観にどっぷり浸れてよかった。 甘い甘いスイーツに照らし合わせた中に ちょっとしたスパイスや毒を感じる描写が魅力的 巻末対談ではたくさん勉強をして 執筆していることも分かりより感動。 なんかもう今すぐスイーツ食べに行きたい。

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2024/02/17

西洋菓子プティ・フール。 商店街にある洋菓子店。 主人公?の亜樹が働いている店であり、亜樹の祖父母の店でもある。 この洋菓子店に関わる人たちの視点から書いた連作小説。 亜樹、亜樹の後輩男性スミ、客の女性、スミの女友達ミナ、亜樹の婚約者祐介。脇をかためる紅茶専門店の長岡さんもミステ...

西洋菓子プティ・フール。 商店街にある洋菓子店。 主人公?の亜樹が働いている店であり、亜樹の祖父母の店でもある。 この洋菓子店に関わる人たちの視点から書いた連作小説。 亜樹、亜樹の後輩男性スミ、客の女性、スミの女友達ミナ、亜樹の婚約者祐介。脇をかためる紅茶専門店の長岡さんもミステリアスで魅力的なキャラクターだ。 亜樹は捉えどころがなくて、私も祐介さながら、亜樹にふりまわされてしまった気持ち。 千早茜さんの書く物語は、甘美で、切なくて、苦しい。 まさに亜樹の作る菓子のようだ。 特に、一つ目のお話の亜樹が学生時代の同級生(今は変わってしまった彼女)を思う気持ちは、千早茜ワールドだなって思った。その後は話を進めるごとにそれは薄まりマイルドになっていき、一般的な恋愛話ぽさもあった。 亜樹が作る菓子と、祖父が作る菓子は全然違う。 亜樹の菓子は、フランス菓子。バニラビーンズやアルコールもたっぷり。素材を吟味してるし、おしゃれだ。 祖父の菓子は、昔ながらの洋菓子店のお菓子。ショートケーキややわらかいシュークリーム。 私はどちらも好きだ。亜樹の菓子のような特別感のあるものを、美味しいお茶とゆっくりいただきたいし、祖父の菓子を3時のおやつに食べたい。 亜樹のおじいちゃんの秘密とは? 最後まで読んでもはっきりと答えは書いていない。 一年に一度、重箱にプティフール、正統派な小さなフランス菓子をぎっしり詰めて墓参りをしていること。 長岡さんが教えてくれた「許嫁のある女性と、逃げた」ということ。 その女性が誰なのか、その墓には誰が眠っているのか、肝心なことはわからない。 私は、お祖母さんに毎年許してもらっているというお祖父さんの発言から、そのお墓に眠っているのはお祖父さんがかつて好きだった女性、一緒に逃げた許嫁のある女性、なのではないか?と推測しました。が、こんな単純な話じゃないんだろうな〜とも思います。 秘密は、誰にでもありますね。 秘密にするという行為や気持ちを尊重したいです。 本当のことを知りたいと言うより、私以外の読者さんたちはどう思ったんだろう?っていう、多くの人の考察が知りたいな〜。 考察することは、自由、ですよね…?

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2024/02/08

始めてこの作者の本を読みました。フランス菓子作リの修業をしパテシエ亜樹は、祖父の西洋菓子で働く地味な、仕事柄お菓子のことばかり考えています恋人との婚約解消は、祖父の言葉で救われたりします祖父や祖母は、急にいなくなりますが亜樹は、恋人に頼らなければならず、祖母は、求めたりすることを...

始めてこの作者の本を読みました。フランス菓子作リの修業をしパテシエ亜樹は、祖父の西洋菓子で働く地味な、仕事柄お菓子のことばかり考えています恋人との婚約解消は、祖父の言葉で救われたりします祖父や祖母は、急にいなくなりますが亜樹は、恋人に頼らなければならず、祖母は、求めたりすることをしないと優しく問いただす所のくだりは考えさせられます。理屈ではないと、結婚も。もしかしたらこの、亜樹は、相手の気持ち、を考えていなく、恋人と寄り添っていなかったもしれません。私も人間関係で人に寄り添う事を、考える機会になりました。

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2024/02/07

千早さんのお菓子の描写が本当に細かいと思った。やはりそういう類の描写が上手でいらっしゃる! 「カラメル」ではそういうお菓子の使い方とでもいうのか、感情のはけ口としての使い方があったのかと少し驚いた。人それぞれお菓子への思いは違うだろうとは思っていたが、まさかそうなるとは…笑 読み...

千早さんのお菓子の描写が本当に細かいと思った。やはりそういう類の描写が上手でいらっしゃる! 「カラメル」ではそういうお菓子の使い方とでもいうのか、感情のはけ口としての使い方があったのかと少し驚いた。人それぞれお菓子への思いは違うだろうとは思っていたが、まさかそうなるとは…笑 読みやすかったです。個人的な感覚では、読みやすかったけれど大きく自分の中でハマった感じはなかった。

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2024/02/07

面白かったかな。初めての千早さんの作品でしたが、なかなか読みやすくてよかったですね。軽いタッチでしたが最後の展開は楽しめました。良かったです。

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2024/01/26

千早さんの細かな描写が好きです 今回もスイーツの繊細な描写が素敵でした 甘さも苦さも含んだそれぞれの片思いを どうぞ召し上がれと言われているようでした ケーキ食べたいなぁ◯

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2024/02/04

「本を読む」という体験と、「おいしいものを食べる」という体験はとても似通っているのかもしれない。 進めるうちに、残るものが少なくなってしまって、もったいない!と小さな声でさけびそうになる。あるいは、こちらのコンディションによって「おもしろい」「すきだな」の感想が安易に揺らぐ。それ...

「本を読む」という体験と、「おいしいものを食べる」という体験はとても似通っているのかもしれない。 進めるうちに、残るものが少なくなってしまって、もったいない!と小さな声でさけびそうになる。あるいは、こちらのコンディションによって「おもしろい」「すきだな」の感想が安易に揺らぐ。それでも何度だって読み返し直すことができるのが書籍の良さだと、やっぱり思う。 有名なお店、に限るんじゃなくて、わたしの特別、なお店のケーキが食べたくなる一冊。

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2024/01/06

ものすごく美味しそうなお菓子が目に浮かぶ本だった。が、一方で人間くさい、きれいじゃない話も。短編集なだけに、尻切れトンボ感のある話もあり、(本は続いていても、前の方の登場人物はもう出てこなかったり、ただの素通りする人扱いだったりするから)その点は残念だった。再読、友人へのオススメ...

ものすごく美味しそうなお菓子が目に浮かぶ本だった。が、一方で人間くさい、きれいじゃない話も。短編集なだけに、尻切れトンボ感のある話もあり、(本は続いていても、前の方の登場人物はもう出てこなかったり、ただの素通りする人扱いだったりするから)その点は残念だった。再読、友人へのオススメは無しかな。。

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2024/01/06

めちゃめちゃ良かった。舞台となるスイーツ店に、何らかの形で関わっている人たちの人生や日常を描いたオムニバス小説。どの登場人物たちも身近に感じられて共感しやすいし、超劇的ドラマチックストーリーなわけではなくほんのりした変化とか成長を描いているあたりも、自分のことのように引き寄せて考...

めちゃめちゃ良かった。舞台となるスイーツ店に、何らかの形で関わっている人たちの人生や日常を描いたオムニバス小説。どの登場人物たちも身近に感じられて共感しやすいし、超劇的ドラマチックストーリーなわけではなくほんのりした変化とか成長を描いているあたりも、自分のことのように引き寄せて考えられる。すごいのは、その成長軸や人物の感情描写に、上手く西洋菓子を絡めているところ。各短編の章タイトルがスイーツの名前になってるだけでなく、お菓子作りの工程とかこだわりとか特徴を擬えたエピソードも盛り込んでいて、きちんと西洋菓子店の世界観で全編をくるんでるのがすごい。普遍的なヒューマンストーリーだけど世界観のおかげで飽きない。映像化しても映えそうだし。すごく気に入った本。

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2024/01/06

おじいちゃんの洋菓子店で働くことになった、有名洋菓子店で修行していた亜樹。恋人の存在、その恋人のことが好きな女の子、おじいちゃんの友人など、魅力的な登場人物が多く出てくる。 なぜか人生を感じさせられた。 仕事と生き方について、物語を通じて学びが多かった。 千早茜さんは五感を刺激し...

おじいちゃんの洋菓子店で働くことになった、有名洋菓子店で修行していた亜樹。恋人の存在、その恋人のことが好きな女の子、おじいちゃんの友人など、魅力的な登場人物が多く出てくる。 なぜか人生を感じさせられた。 仕事と生き方について、物語を通じて学びが多かった。 千早茜さんは五感を刺激してくる物語が多い。本作はケーキを作る過程で艶っぽさ。洋菓子を作る亜樹の所作が美しい。プロであるということは、美味しいものが作れるだけでなく、全てが美しいものなのか…。 千早茜さんが洋菓子を大好きなことも伝わる一冊だった。

Posted byブクログ