拳銃使いの娘 の商品レビュー
アウトローの男と娘の逃避行というのはよくある設定だが、父親譲りの拳銃使いの眼をした少女が血生臭い修羅場をくぐった末に逞しくなって父親を支え遂には独り立ちする姿は実にふてぶてしくもありまた凛々しくもある。続編は書かれてないようだけれども、さらに逞しくふてぶてしくなったポリーの物語を...
アウトローの男と娘の逃避行というのはよくある設定だが、父親譲りの拳銃使いの眼をした少女が血生臭い修羅場をくぐった末に逞しくなって父親を支え遂には独り立ちする姿は実にふてぶてしくもありまた凛々しくもある。続編は書かれてないようだけれども、さらに逞しくふてぶてしくなったポリーの物語をいつか読みたいものだ。
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図書館の本 読了 内容(「BOOK」データベースより) 助手席は危険なスクール。少女はタフに生きるのだ!アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀新人賞受賞! 内気な11歳の少女ポリーの前に、収監されているはずの父親が現れた。父の敵がポリーの命を狙っているというのだ。父と出た逃亡の旅路で、ポリーは暴力を知り、盗みを知り、徐々に生き延びる術を身につけてゆく…。 他の方が読んだ感想を見て読みたいなーと思った作品。借りてきてびっくり!ゴッサムやメンタリストの脚本や制作を手がけていた作者さんだったのね。ゴッサムはまだ見ていないけれどメンタリストは大好きで全シリーズ通してみたくらいなのでかなり楽しみにして読み始めました。 ポリーが主役の本作。11歳の女の子にしては冷めた見方をしているけれど、知能指数が高いという設定だからそれもあり。でもそれに反して持っているクマのぬいぐるみが可愛い。賢すぎる彼女の代弁者。 色々あってまた一人になっちゃうけれど金星から来た彼女はもう一人じゃないと思いたい。 生き延びるすべとしての暴力を身につけていく様はこれからの彼女の人生の多難が透けて見えて悲しいものがあったけれどもレオンと違って彼女自身で生きていけるようにとするのは父親ならではの思考の果てだったんだろうと思う。 普通に一緒に暮らしたかっただろうなぁ。 処女作と言っても面白かったので次の作品も描いて欲しいなぁと思うのでした。 She rides shotgun by Jordan Harper
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図書館で借りた本。 ある日学校に父が迎えに来た。離婚して再婚した今の父ではなく。刑務所に入っているはずの実の父が迎えに来たのだ。何故、父が?お母さんは知っているの?そのまま父に連れられ、逃げることになった。実は、出所間近の刑務所の中で、父は怒らせてはいけない人を怒らせてしまい、父...
図書館で借りた本。 ある日学校に父が迎えに来た。離婚して再婚した今の父ではなく。刑務所に入っているはずの実の父が迎えに来たのだ。何故、父が?お母さんは知っているの?そのまま父に連れられ、逃げることになった。実は、出所間近の刑務所の中で、父は怒らせてはいけない人を怒らせてしまい、父本人はもちろん、その妻子も殺人命令が出され、命を狙われる事となったのだった。母はすでに殺され、父と逃げることになった。
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強面のタフガイネイトが勢い余ってしでかした所業のつけを支払わされる事態を何とか乗り切ろうともがくありがちなクライムノベル。 特徴的なのは命を守るために共に逃避行に連れ出した娘のポリーの存在。 ”拳銃使いの眼”と評された青い眼を持つ若干11歳のポリーは始めこそ内気でびくびくしていたが、道中目にする父親の振る舞い、父親から教えられる心得を糧にその道の人間に目覚めていく。 こざっぱりした文章で、TVドラマのプロデューサーが書いた物語だけあって、深みがあるというよりは次の展開をだしにテンポ良く読ませていくスピード感が売りの物語。
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ページを開いた瞬間から、がばっと掴まれた心は、物語のスピード感と一緒に走り出す。登場人物の主観ごとに変えて語られる物語は短くまとまり、次の登場人物の物語へスピードを緩めることなく引継がれ、先を読ませる。 描かれているのは暴力に支配された世界なので、好き嫌いが分かれるかもしれ...
ページを開いた瞬間から、がばっと掴まれた心は、物語のスピード感と一緒に走り出す。登場人物の主観ごとに変えて語られる物語は短くまとまり、次の登場人物の物語へスピードを緩めることなく引継がれ、先を読ませる。 描かれているのは暴力に支配された世界なので、好き嫌いが分かれるかもしれないが、面白い。おそらく映像化されるだろうが、本書を読んでいた時間の高揚感を超えることはないと思う。活字の持つ力は、まだまだ侮れない。
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It was so exciting and good content to releases as a movie.
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刑務所内で大きな犯罪組織に刃向い、家族ともども死刑宣告を下された父親、救出に向かうもかつての妻と再婚相手は既に殺され、かろうじて娘だけを救出できた。彼と娘の逃避行は逃げ回るのではなく、戦うことで死刑宣告を取り下げさせようという危険かつアクティブなものだった…。 娘を犯罪者にするつもりは毛頭ないし、自分も犯罪など犯したくはないが、それでもこの父娘がいいなぁと思うのである。二人で強盗を繰り返すシーン、生き延びるための訓練を行うシーン、ジャンクな食事を楽しむシーン…。娘をもつ父親なら「あぁ、俺もこういう娘との関係が欲しい」と思うんじゃないだろうか? この本は、犯罪小説であり、アクション小説であるが、何よりも、娘の安全を確保し、成長を見守る父親の姿に感動する、この本は家族小説である。 タイトルの「拳銃使い」はちょっと違うような気もするが、語呂とリズムがいいので、これも良し。
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2019年このミステリーがすごい!海外編第2位 アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀新人賞、アレックス賞受賞作品 緻密な描写が目に浮かびました。この内容なら映像化も容易だと思われます。 読み終えてみれば、娘思いの良い?父親でした。
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今年読んだ65冊の中ではたぶん最高傑作。 子供の頃から兄に強盗の仕方を学んだ筋金入り犯罪者の父を持つ、11歳のポリーが父と同じく血と暴力の世界に飛び込み、なんとそこで成長していく、というぶっ飛んだジェットコースター物語。 「金星から来た」ポリーの相棒はぬいぐるみの熊(身長30セン...
今年読んだ65冊の中ではたぶん最高傑作。 子供の頃から兄に強盗の仕方を学んだ筋金入り犯罪者の父を持つ、11歳のポリーが父と同じく血と暴力の世界に飛び込み、なんとそこで成長していく、というぶっ飛んだジェットコースター物語。 「金星から来た」ポリーの相棒はぬいぐるみの熊(身長30センチ、ガラス玉の目は片方だけ!名前は熊!)。オナラをして扇いだり、ポリーは上手に操る。 終盤、パク刑事がポリー&熊と再会 「あの子(熊)は元気になったんだな」 「そこが本物じゃないところのいい点。本物じゃなければ、いつまでも死なない」ポリーの名言。 アメリカの犯罪ドラマ脚本家のデビュー作。あっという間に読了したけど、いろんな場面が映画のように視界に残ってる。次作にも期待。
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簡にして要を得たそぎ落とされ方といい人物設定といい映像化向きのストーリーで,結局レオンじゃんという感想やもうちょっと背景を知りたいよという読後感になるように思うけど,ポリーが魅力的すぎて全くそうならない。チャイナな俳優さんも含め魅力的な人を揃えて映像化してもらえる気がする。
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