1,800円以上の注文で送料無料

拳銃使いの娘 の商品レビュー

4.1

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    13

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2019/03/28

クマのぬいぐるみを持った,金星から来た11歳の女の子ポリー.刑務所から出てきたばかりの父親とともに命を的にした逃避行.だけど逃げるばかりでなく撃って出るところ,ハラハラドキドキしどうしの250ページだった.映画を見ているようにテンポよく物語が進みまた人物も手触り感のある表現で的確...

クマのぬいぐるみを持った,金星から来た11歳の女の子ポリー.刑務所から出てきたばかりの父親とともに命を的にした逃避行.だけど逃げるばかりでなく撃って出るところ,ハラハラドキドキしどうしの250ページだった.映画を見ているようにテンポよく物語が進みまた人物も手触り感のある表現で的確だ.守られているばかりじゃない11歳の女の子の面目躍如の活躍に興奮した.

Posted byブクログ

2019/03/20

「その娘への正式な青信号を点す」 出獄間際、ギャング組織と敵対してしまった父ネイトは、ギャング組織により家族もろとも処刑命令を下される。 彼の娘ポリーは父ネイトとお気に入りの熊の人形とともに果て無き逃避行に巻き込まれていく。 血と暴力、父の葛藤、少女の成長。様々な要素を詰め込...

「その娘への正式な青信号を点す」 出獄間際、ギャング組織と敵対してしまった父ネイトは、ギャング組織により家族もろとも処刑命令を下される。 彼の娘ポリーは父ネイトとお気に入りの熊の人形とともに果て無き逃避行に巻き込まれていく。 血と暴力、父の葛藤、少女の成長。様々な要素を詰め込んだ傑作。

Posted byブクログ

2019/02/08

アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)新人賞受賞作品。早川書房は海外作品の受賞作品を半年から一年くらいで日本語版にして出版してくれる稀有な版元である。中でもポケミスは早撃ちにかけては名の知れた叢書なので、ぼくは八割方は読んでいる。新たな作家に出会うことも多い。本書デビューとなった...

アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)新人賞受賞作品。早川書房は海外作品の受賞作品を半年から一年くらいで日本語版にして出版してくれる稀有な版元である。中でもポケミスは早撃ちにかけては名の知れた叢書なので、ぼくは八割方は読んでいる。新たな作家に出会うことも多い。本書デビューとなったこのジョーダン・ハーパーみたいな活きのいい作家と。 少女が犯罪者の父親と逃亡し逆転勝利を、目指すロード・ノヴェルである。のっけから彼等の殺害指令が全米に出される。超重警監房にいる犯罪グループのボスから発される。少女は、父親と同じ拳銃使いの眼をしている。海ではなく川のように青い眼を。 作者はテレビドラマ作家だそうで、小説の展開もなるほどスピーディーで心地良い。ノワールで、クライムで、バイオレンスでありながら、熊のぬいぐるみを手放さない少女の成長物語でもある。 巻末解説によると、インスピレーションを受けたのは『子連れ狼』『ペーパームーン』『レオン』作家としてはジェイムズ・エルロイ、コーマック・マッカーシー、クエンティン・タランティーノだそうだ。笑いたくなるほど納得。推して知るべし。 犯罪に無縁の人はおよそ出てこない。はぼすべての人物が堅気ではない作品世界で、一番不似合いだったのが主人公の少女ポニーだ。もちろん主人公は彼女。拳銃使いの父親の隣、助手席でタフに育ってゆく彼女の変貌ぶりこそが、この作品のすべてを駆け抜ける魅力である。 時に美しく、時に容赦のない文章が、アメリカ西部の荒野を縦横に切り取ってゆく。薄手の本ながら密度の詰まった重量級の傑作としてインパクトを与えてくれること間違いなし、請け合います。

Posted byブクログ

2019/02/05

砂漠の荒野で裸エプロンでメタンフェタミン調理するのって『ブレイキング・バッド』が流行らせたの? それともアメリカンクライムの常識なのかな? そんな感じのザ・アメリカ産クライムものって感じの小説。 刑務所帰りパッパが弱っちいJCの娘を迎えにくるオープニングから、ギャングとのドンパチ...

砂漠の荒野で裸エプロンでメタンフェタミン調理するのって『ブレイキング・バッド』が流行らせたの? それともアメリカンクライムの常識なのかな? そんな感じのザ・アメリカ産クライムものって感じの小説。 刑務所帰りパッパが弱っちいJCの娘を迎えにくるオープニングから、ギャングとのドンパチ、修羅場を経てだんだんタフになっていくJCガール、時にホロっとくる父娘の絆……ちょっとでも気になるフレーズがあったらきっと楽しめるはず。

Posted byブクログ

2019/01/31

あらゆるギャングから命を狙われる男と、その娘が過酷な環境で急激に成長してく姿を描く 解説にあるように「子連れ狼」「レオン」やタランティーノ感があり (冒頭の刑務所内に居るギャングの総長から親子の「抹殺命令」が下るあたりの描写とか) テレビドラマの脚本家出身(最近多い)の場面切...

あらゆるギャングから命を狙われる男と、その娘が過酷な環境で急激に成長してく姿を描く 解説にあるように「子連れ狼」「レオン」やタランティーノ感があり (冒頭の刑務所内に居るギャングの総長から親子の「抹殺命令」が下るあたりの描写とか) テレビドラマの脚本家出身(最近多い)の場面切り替えつつテンポよく進む。親子として歪な形ではあるけど絆が育まれていく感じと、隣り合わせの乾いた暴力世界が良い。 ギャングから命を狙われているので「早く安全な状態になって欲しい」と願いつつ「読み終わるのがなんかさみしい」という妙な心地よさ。 映画化されるらしいので、観ます。 余談:「ネイト・◯◯スキー」と聞くとC.J.ボックス「ジョー・ピケットシリーズ」の鷹匠ネイトが思い浮かぶので、読みながらややイメージを引きずった。

Posted byブクログ

2019/01/14

これはヤバイ!俺的に涙腺崩壊する美しいシーンがテンコ盛り。堪らない!ネイトの決意、ポーリーの健気さ、これはツボにハマりまくった愛すべき一冊に。

Posted byブクログ