1R1分34秒 の商品レビュー
屈折している。本書に登場する主人公はボクサーだが、勝利への意欲が欠けているのはボクサー云々の前に人としてどうなんだと問いたくなるレベルである(それに共感できる自分も人としてどうなんだ)。 ほんの一瞬、綺羅星の通過より早い一瞬に全てを捧げるために彼は今日も走り、拳を突き出す。うんう...
屈折している。本書に登場する主人公はボクサーだが、勝利への意欲が欠けているのはボクサー云々の前に人としてどうなんだと問いたくなるレベルである(それに共感できる自分も人としてどうなんだ)。 ほんの一瞬、綺羅星の通過より早い一瞬に全てを捧げるために彼は今日も走り、拳を突き出す。うんうんと悩み、相手に恐怖と苦悩を抱きながら。 キラキラした青春小説ではないが、それ故なのか腹に重いボディーブローを喰らった気分である。刺さる。
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初 町屋良平 著作品。 好き嫌いが別れる作品だろうなぁと思いつつ、自分は好きな文章だった。 青春をボクシングを通して、若気の至り、若い頃でなければ出来ない瞬間を見たような作品だった。
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話題になった作品なので読んでみたけれど、わたしには文章が合わなかったかも。 ただ、自己表現が苦手なのに、心の内ではすっごく色んなことを考えて(暴言を吐いて)いる主人公は、自分と重なる部分もあるようで。 スポーツをする人やボクシング好きな人には、より刺さる作品なんだろうか。
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ボクシング×純文学。 個人的な競技は内省の時間が多くなるのだろうな...主人公の心のうちを覗くのが楽しかった。
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2024.1.20 今日はコロッケだよ 考えすぎているプロボクサー 弱い彼がウメキチトレーナーと出会い 試合に向けてトレーニングしていく 終始主人公目線 主人公の心の声が、つらつらと書かれている感じの物語 ボクサーは試合に挑むまで 大変なんだなーーということは分かったが ...
2024.1.20 今日はコロッケだよ 考えすぎているプロボクサー 弱い彼がウメキチトレーナーと出会い 試合に向けてトレーニングしていく 終始主人公目線 主人公の心の声が、つらつらと書かれている感じの物語 ボクサーは試合に挑むまで 大変なんだなーーということは分かったが 1文が長くて理解できず 減量で飢餓状態のボクサーの思考を 理解できるはずは無いし それが狙いなんだとは思うけど、 入り込めなかった 以上。
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年代的にボクシングというと沢木耕太郎だったり、角田光代だったり、百田尚樹だったりを思い浮かべてしまうので、これはやっぱり新しい感覚。 最初は文体にうまく馴染めず、内容が頭によく入ってこなかったけど、映像化して読めばいいんだ、と気づいてからは意外と楽しめた。 スマホのカメラで撮...
年代的にボクシングというと沢木耕太郎だったり、角田光代だったり、百田尚樹だったりを思い浮かべてしまうので、これはやっぱり新しい感覚。 最初は文体にうまく馴染めず、内容が頭によく入ってこなかったけど、映像化して読めばいいんだ、と気づいてからは意外と楽しめた。 スマホのカメラで撮った映像を文字起こししたみたいな、自分を中心に半径5メートルくらいの世界を切り取って描く手法が独特でユニークだと感じた。
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負けがこみ、惰性で『ボクサー』を続けている主人公。彼は試合で脳が壊れるなど、何か外的要因でボクシングを引退することを望みながら生きている。正直、そういった気持ちは分かる。すごく共感できる。しかしだからこそ、終盤での主人公の情動に追いつけなかった。
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正確に書くと星3.7。 ボクサーが主人公というものをあまり読んだことがなく、こんなものなのか、と思いながら読んでいた。 文章が、読みが難しいものが漢字で書いてあったり、簡単な漢字のものがひらがなで書いてあったりして読みにくかった。 なので本をあまり読まない方にはおすすめしない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
プロボクサーの辛さを描いた作品なのかな。 自分では、もう勝てないと思うが、引退もできず、日常を過ごす。 負けた試合の後、先輩ボクサーがトレーナーとして付き、練習メニューや戦略、食事を細かく指導してくれる。それによって、確実に実力をつけていく主人公。 何を言いたいのだろう?
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第160回芥川賞受賞作品 「ぼく」と、木と、女の子と、ともだちと、ウメキチ。 いつも不思議なのは、ボクシングと決して相思相愛でない、そんなボクサーもなぜ、過酷な減量に耐えられるのかということ。 「ぼく」の気持ちの乱高下や、ミットやスパー、美術館や試合、そして減量。全て「ぼく」の...
第160回芥川賞受賞作品 「ぼく」と、木と、女の子と、ともだちと、ウメキチ。 いつも不思議なのは、ボクシングと決して相思相愛でない、そんなボクサーもなぜ、過酷な減量に耐えられるのかということ。 「ぼく」の気持ちの乱高下や、ミットやスパー、美術館や試合、そして減量。全て「ぼく」の目線をそのまま追っているようなのに、なぜか客観的に俯瞰的に見えギリ読み手としてはヒリヒリしない。 無駄な描写はひとつもなく、様々なシーンがギュッとひとつに凝縮されたものを読んだような不思議な読後感。 わたしは凄く好きだった。 感じと平仮名の使い方のクセが強かった。
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