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早朝始発の殺風景 の商品レビュー

3.9

100件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

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2019/05/17

「早朝始発の殺風景」 彼等が始発電車に乗る理由。 部長として責任問題に発展した時、自分は確実にその場に居なかったという事実と過去に辞めた方がいいという発言がある以上補導されたとしても彼には被害が及ばなそうだな。 彼女の目的は分かったが、女の子一人でどうやって最後までやり遂げるつも...

「早朝始発の殺風景」 彼等が始発電車に乗る理由。 部長として責任問題に発展した時、自分は確実にその場に居なかったという事実と過去に辞めた方がいいという発言がある以上補導されたとしても彼には被害が及ばなそうだな。 彼女の目的は分かったが、女の子一人でどうやって最後までやり遂げるつもりなのだろうか。 「メロンソーダ・ファクトリー」 彼女が頑なに隠していた事。 他の人と違い普通じゃない世界を見てきた彼女が、当たり前の様に誰にも気付かれず居れたのは本人が相当努力していたからなのだろうな。 いくら長年の付き合いといえど、まだ発達途中の子供にとっては重大な話であり簡単には言えないだろうな。 「夢の国には観覧車がない」 どうしても観覧車に乗る理由。 彼は彼女の事を知った時から綿密に計画を立て成功するかも分からない賭けに当日、楽しむより計画が成功するか不安でいっぱいの中過ごしていたのだろうな。 二人揃って爽快な笑顔なのに、「最悪」だと伝えられたお姉さんのその後の表情は一体どんなものだったのだろう。 「捨て猫と兄妹喧嘩」 やけに詳しい猫の情報や家庭事情。 寂しいからか分からないが一匹の命を預かったのに、一緒に住めなくなる理由は仕方ないが今すぐにという話では無いはずなのに無責任に捨てる父親が一番非情では。 下手に芝居をせず素直に話していれば話は早くまとまっていただろうが、何処かぎこちない兄妹のままだったろうな。 「三月四日、午後二時半の密室」 どこか違和感のある彼女の自室。 協調性があまり無く周りから孤立しがちな人は居ると思うが、誰もが空気の読めないやつと勝手なレッテルを貼り話しかけなければ本当の姿は見える訳ないよな。 学校でそんな立ち位置であったら、急なクラスメイトの来訪に平凡な自室より大人っぽい同級生とは違う部屋の方がと思うのかもしれないな。

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2019/05/04

青崎有吾を読むのは久しぶり。新しい本を見つけて、とっても嬉しかった。短篇だったので、ちょっとガッカリしたけど、あいかわらず面白かった。"早朝始発の…"と"夢の国には…"が個人的に好きです。

Posted byブクログ

2019/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『探偵は教室にいない』『本と鍵の季節』とこれ。このところ立て続けに日常系学校ミステリーを読んだ。 これは探偵が一作ごとに変わる群像劇。最初の表題作は不穏な雰囲気だったが、二番目の「メロンソーダ・ファクトリー」はあたたかみがあって、日常の謎としてもいいテーマだった。これが一番良かった。 4話目の「捨て猫と兄妹喧嘩」は解決方法が大いに疑問。今まで家で飼ってた猫を廃墟の物置で飼うって、ひどいと思う。予防接種、去勢手術してても、喧嘩することもあるし、病気になることもある。人懐っこい猫だと不用意に知らない人間に近づいて虐待される可能性もある。保健所に連れて行かれるかもしれない。親の再婚なら、明日すぐ、ってわけではないんだから、SNSなんかで里親募集できるでしょう。それでも里親が見つからなければ、ボランティア団体に託すこともできる。小学生だったらこれでも納得するが、高校生がこの解決方法とは酷すぎる。スマホ持ってるだろ! エピローグで明かされる、第1話のあとの結末も何だかイヤな感じだったけど、まあフィクションだし、と思うけど、猫の処理に関しては「良かったね」的な終わり方だったので余計気になった。 全体的にはまあ面白いと思ったが、やっぱり米澤穂信の方が良かったかな。

Posted byブクログ

2019/05/01

 タイトルそういう意味かよってなった。  同じ地域を舞台とした短編集。あるいは短編連作。日常のなぞに登場人物たちが探偵として立ち向かうやり取りが面白い。エピローグを読むとにやりする。

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2019/04/30

エッッッッッッモ(表現の放棄) 友達の秘密や内緒に触れてしまった時の気まずさ、あるいは知ってしまった喜びのようなものにキュンキュンしますね……

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2019/04/27

+++ 青春は気まずさでできた密室だ――。 今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。 ワンシチュエーション(場面転換なし)&...

+++ 青春は気まずさでできた密室だ――。 今、最注目の若手ミステリー作家が贈る珠玉の短編集。 始発の電車で、放課後のファミレスで、観覧車のゴンドラの中で。不器用な高校生たちの関係が、小さな謎と会話を通じて、少しずつ変わってゆく――。 ワンシチュエーション(場面転換なし)&リアルタイム進行でまっすぐあなたにお届けする、五つの“青春密室劇”。書き下ろしエピローグ付き。 +++ タイトルに想像力を掻き立てられて手に取ったのだが、それはちょっとずるいんじゃないの、というのが第一印象だった。だが、読み進むうちに、そんなことはどうでもよくなってくるほど興味を掻き立てられてしまう。ほんの狭い範囲の短い期間しか描かれていないのだが、ひとつひとつの平面的な物語が、シャドーボックスのように重ねられて立体感を増し、最後にひとつの絵になっていく経過を見せられているようでもある。そしてその平面的な絵の一枚一枚に謎があり、それが見事に解決されるのだから、わくわく感が募るのである。それぞれの物語のシチュエーションも何気なくて魅力的である。読みやすくて愉しめる存外(失礼)中身の濃い一冊だった。

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2019/07/07

高校生達が何気ない言動から隠された謎を解いていくミステリー要素の入った短編集5編。 相手の言動から矛盾を突き真意や目的を読み解くコージーミステリー要素が入ってる。 装丁だけで手に取ったので1話目の早朝始発の殺風景を読んで、「お、面白くなってきたな」と思っていたら2話目が始まって...

高校生達が何気ない言動から隠された謎を解いていくミステリー要素の入った短編集5編。 相手の言動から矛盾を突き真意や目的を読み解くコージーミステリー要素が入ってる。 装丁だけで手に取ったので1話目の早朝始発の殺風景を読んで、「お、面白くなってきたな」と思っていたら2話目が始まって「え!短編だったの!?」と。 ちゃんとエピローグで回収してくれましたけどね。 どれも読みやすく後から読み返すと伏線が張られています。

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2019/04/16

学園もの。 ミステリーではない。でも会話などをヒントに相手の気持ちを推理していく。 なかなか面白かった。 「体育館の殺人」も読んでみようと思います。

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2019/04/15

さすが青崎先生というべきか。とっても面白かったです!! 先生の著作はまだノキドアしか読んだことが無いですが、文体との相性が良いのか、最後までしんどくなく読めました。他の本も読んでみたいところ……。 お話としては『夢の国には観覧車がない』が特に良かったですね!!表題作と『三月四日...

さすが青崎先生というべきか。とっても面白かったです!! 先生の著作はまだノキドアしか読んだことが無いですが、文体との相性が良いのか、最後までしんどくなく読めました。他の本も読んでみたいところ……。 お話としては『夢の国には観覧車がない』が特に良かったですね!!表題作と『三月四日、午後二時半の密室』も割と好きです。 エピローグで、各エピソードのキャラ達のその後が、ちょっとだけ垣間見えるのも、さらにその先のお話への想像を掻き立てられて素敵でした!! 日常の中に、不意に生じるちょっとの謎が、ここまで面白くなるんだなぁ、とただただ感嘆する1冊でした。

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2019/04/03

とある鉄道沿線の高校生たちを主人公に、平凡な一日と思われるような出来事から推理し、実は…という運びのプチ謎解き。大きな事件もなく、でもふと気づく違和感からホントはこうなんだよね、と説いて見せる。 エピローグで全編をさりげなく繋いでいる。 架空の鉄道や町だけれど、千葉県幕張周辺...

とある鉄道沿線の高校生たちを主人公に、平凡な一日と思われるような出来事から推理し、実は…という運びのプチ謎解き。大きな事件もなく、でもふと気づく違和感からホントはこうなんだよね、と説いて見せる。 エピローグで全編をさりげなく繋いでいる。 架空の鉄道や町だけれど、千葉県幕張周辺を念頭にしているもよう。

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