平成くん、さようなら の商品レビュー
テレビでたまに見てもあまり興味のもてない著者だったが、まあ一度ぐらいは読んでもいいかと思い拝読。愛やセックスや死が、ここに書かれている流行りのファッションやお金持ちの生活スタイルのように描かれていて、これが現代風なんだろうなあとは感じながらも、昭和の価値観に凝り固まった自分には全...
テレビでたまに見てもあまり興味のもてない著者だったが、まあ一度ぐらいは読んでもいいかと思い拝読。愛やセックスや死が、ここに書かれている流行りのファッションやお金持ちの生活スタイルのように描かれていて、これが現代風なんだろうなあとは感じながらも、昭和の価値観に凝り固まった自分には全く馴染まず、何と薄っぺらく表層的なんだろうとしか思えず。やはり面白くなかった。
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僕はもう、終わった人間だと思うんだ。 自分とは何なのか。 自分を貫くことは、時に他人の感情を揺さぶる事もある。 ある日、安楽死を考えていると告げる平成くん。 時代の終わりとともに、死にたいと願う彼だったが、実は…。 平成が終わる時、どんな結末が待ちわびてい...
僕はもう、終わった人間だと思うんだ。 自分とは何なのか。 自分を貫くことは、時に他人の感情を揺さぶる事もある。 ある日、安楽死を考えていると告げる平成くん。 時代の終わりとともに、死にたいと願う彼だったが、実は…。 平成が終わる時、どんな結末が待ちわびているかは、読んでみないとわからない。 安楽死というテーマから、様々な視点・心情の変化に、時代の振り返りとともにしみじみと胸を打たれる。
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有名人や曲名などの固有名詞が多く出てきて、乾くるみさんの『イニシエーション・ラブ』を思い出した(時代は違うけど)。 恋愛小説としても楽しめた一冊。 上手く言葉には表せないが、なんとも切ない。
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東京のお店やタレントさんの名前、流行りの漫画など固有名詞を多用するのが鼻につく感じだったけど、途中から 「平成が忘れ去られてキャッシュが消えた時にこの本が時代遅れになる」 ように書きたかったんじゃないかなぁ、と思った。表紙もチームラボだしね。 恋愛小説として、最後の...
東京のお店やタレントさんの名前、流行りの漫画など固有名詞を多用するのが鼻につく感じだったけど、途中から 「平成が忘れ去られてキャッシュが消えた時にこの本が時代遅れになる」 ように書きたかったんじゃないかなぁ、と思った。表紙もチームラボだしね。 恋愛小説として、最後のシーンはすごく良かったです…♡
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平成が終わる最後の年に、平成(ひとなり)くんという男性は安楽死をしたいと恋人に告げる。 これまで安楽死については深く考えたことがなかった。そして安楽死を望む人の気持ちもなかなか想像できなかった。 以降、恋人の愛ちゃんと平成くんは安楽死について調べたり、安楽葬の現場を見学しに行く。 平成くんがいなくなってほしくない愛ちゃんの気持ちがよくわかる。 2人のやりとりが可愛らしかったり、平成くんが愛ちゃんに依存していることに気がついたり、ふとレストランにいくと、平成くんとのやりとりを思い出したりする愛ちゃんに、なんかいいなって思った。 結局平成くんは家を出て、旅に出てしまう。 スタートスピーカーと愛ちゃんとのやり取りがなんとも切ないような悲しいような気持ちになる。
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社会学者がここまでの作品を書くなんて素晴らしい。フィクションとノンフィクションの入り交じる「現代人の死生観」を生々しく、鋭くえぐりだし、問題提議する作品。やはり「社会学者古市憲寿」の文脈の中でこの作品を理解すべきなのだろう。「安楽死」を軸に展開する男女の物語である。安楽死をのぞむ...
社会学者がここまでの作品を書くなんて素晴らしい。フィクションとノンフィクションの入り交じる「現代人の死生観」を生々しく、鋭くえぐりだし、問題提議する作品。やはり「社会学者古市憲寿」の文脈の中でこの作品を理解すべきなのだろう。「安楽死」を軸に展開する男女の物語である。安楽死をのぞむ「平成くん」と、彼の安楽死をなんとか断念させようと、苦悩と奮闘と喜怒哀楽の入り乱れる目まぐるしい日々を送る「愛」。そこに、愛の長年付き添ってきた「愛犬」の運命が絡み合う。そして、その運命をきっかけに「死生観の差異」がまざまざと露呈するのであった。彼はある理由により、安楽死を計画しているのであるが、ここに露呈した恋人双方の価値観の差異は、最も本質的なものであると思う。「合理的」と「非合理的」の狭間で、お互いの価値観をすり合わせる、今どきのリッチなカップルの生き様は、私達に「生きて死ぬこととは何か」を否応なしに考えさせる。鋭い視点から生きることは何なのかを問いかけるとともに、人間が「記憶の中で生き続ける」という可能性までもが見えてくる。『絶望の国の幸福な若者たち』にこそ「タナトス」が漬け込む隙が多いにあるのだろう。いまや「絶望の国の幸福な社会人」が各々の「死生観」を問われているのだと思う。
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令和には生きていきたいと思える世の中になるといいな。 物語中の平成くんのNHKスペシャルでのコメント「平成というのは昭和のツケを払い続けた時代でした」というのに集約されている 小説で出てくる様々な都会的な新しいコンテンツ、それを身に纏ってみてもなんだか確固たる自分がない、私たち平成生まれはみんなこういう感じ。 最近だと菅内閣の平均年齢が60超えでの日本で、若い人たちの思いと社会の動きは今後もっと乖離していく時代をまた生きなければいけないことに希望が全然沸かず諦めの気持ちを抱えている
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何だか一般人には遠い世界の様なお話で共感は出来ないし、文学として人間が描けてる様には思えないのだが、現代という時代との共時性は上手く、ストーリーとしても面白く読まされてしまった。SFに近い現代小説の味わいだった。
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最後の会話は平成くん自身の会話なのかそれとももう安楽死しているのか こんなに愛してくれる彼女を置いてまで死にたい心理が分からなかった
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本当の死とは人から忘れられることなのかな。 最後少し寂しくなった。 ブランド名や、おしゃれスポットの名前など多数出てきたが必要だったか? なんだか出てくるたびに逆にダサくて恥ずかしくなった。
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