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燃えよ、あんず の商品レビュー

4.2

27件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    2

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2022/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久美ちゃんを、騒ぎに巻き込まれた本屋の店長目線で書かれたお話。 登場人物みんなどこかポンコツで、憎めない人たちだった。 久美ちゃんは一般的に言う頭のいい人ではないが、愛情に溢れていたり、由良さんの歪んだ思想も理解できなくはないものだったり(歪みすぎだが)... キタノさんやピンキーなどクセの強い人もみんななぜか久美ちゃんのことを応援し、最終的には由良さんの歪んだ思惑は獅子虎(素直すぎる人)に崩され大団円に。 終盤は笑えるところもあり、最後の獅子虎の話を読んだ後は想定外でうるうるしてしまったり、、 もう一度読み返したいと思う作品だった。

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2022/07/29

帯に書いてあるほどの大傑作では無いけれど、それなりに面白く読めた。 主人公の「久美ちゃん」がいい味出してる。 脇を固めるオサムさんや桃子さん、キタノヒロシや由良さん、ピンキーちゃん{此処まで書いてきて思ったけど変な登場人物ばっかり)も見事なチームワークで久美ちゃんを盛り上げる。久...

帯に書いてあるほどの大傑作では無いけれど、それなりに面白く読めた。 主人公の「久美ちゃん」がいい味出してる。 脇を固めるオサムさんや桃子さん、キタノヒロシや由良さん、ピンキーちゃん{此処まで書いてきて思ったけど変な登場人物ばっかり)も見事なチームワークで久美ちゃんを盛り上げる。久美ちゃんのご両親や旦那さんになる新宮さんは、ある意味常識人ではあるが久美ちゃんに絡むとどいつもこいつも人情喜劇になってしまう。 そう、「花登筺」の世界なんだよ。漢字あってるのかな、勝手に変換したけど。なにか懐かしさとノスタルジーを感じる人情長編でした。泣けるほどではないけどジワっとくる。 おススメ!

Posted byブクログ

2022/06/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

由良の手帳辺りで一旦憂鬱になって、これはあんまり好きじゃないか?と思ったけど そっからまたくみちゃんの話やおさむさん視点になって、どんどん引き込まれて、おさむさんと桃子さんの掛け合いが面白い。 くみちゃんと新宮さんが無事結ばれて幸せになるのも、新宮さんのお父さんが無茶苦茶そうで実はめっちゃ良い人だったのも、本屋に集まるみんなが優しくて、由良さんも最後はちゃんと笑ってくれてて、幸せな気持ちになる最後だった。 面白かった 

Posted byブクログ

2021/11/27

153分厚い本ですが、人の本当の優しさが溢れているお話し。ちょっとぶっきらぼうなところも逆に温かみとなって長い話しを上手くまとめている。新しい家族が幸せになることを祈る。

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2021/05/24

普通に書いたら 久美ちゃんという女の子が 人生の荒波を越えて幸せをつかむ話 …だと思うのですが。 なぜか、その人生に関わった 書店主(たぶん著者本人)と 常連客たちのドラマまで入ってくるので ずいぶんとにぎやかです。 久美ちゃんのまわりの人々が 常識的には大丈夫か?なところはあ...

普通に書いたら 久美ちゃんという女の子が 人生の荒波を越えて幸せをつかむ話 …だと思うのですが。 なぜか、その人生に関わった 書店主(たぶん著者本人)と 常連客たちのドラマまで入ってくるので ずいぶんとにぎやかです。 久美ちゃんのまわりの人々が 常識的には大丈夫か?なところはあるものの みんな温かい人で良かったよ。

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2021/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2021/3/11 なんとも言えんなぁ。この読後をなんと表現したらいいのか。 あっちこっちに寄り道しながら、間欠泉のように飛び出したりもしながら、最後は丸く収まった。 粘り強く人との関係を繋ぐって大事なんやろうな。 桃子さんの最後のセリフがよくて「人を幸せにできれば、あとのことはどうだっていい。そうやって生きようよ」だって。かっこいいな。 そしてこれだけ書くとすごいいい話かのようだけど、道中はなかなかどうしての珍道中。 オサムさんと桃子さん夫婦のやり取りがとても愉快。 好きだなぁ、この二人。 それ以外の人もいい感じにポンコツですっとこどっこいで優しい。 由良氏の最初のパートが陰鬱で眠くて本は重くてどうなることかと思ったけど、丸く収まった。 うん、丸く収まったが一番しっくりくるな。 あとこれ日本映画に向いてる。

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2019/12/15

登場人物の一人一人に大きな魅力はないけれど、 それでもいいじゃないか。 そんな人たちで現実はできてるし、ヒーローなんていないし、善良になりきれない、かといって悪人にもなれない人たちでつくりあげられた世の中なんだから。 それでも人を幸せにすることはできるよ。 それでいいじゃないか。...

登場人物の一人一人に大きな魅力はないけれど、 それでもいいじゃないか。 そんな人たちで現実はできてるし、ヒーローなんていないし、善良になりきれない、かといって悪人にもなれない人たちでつくりあげられた世の中なんだから。 それでも人を幸せにすることはできるよ。 それでいいじゃないか。 何だか、ものすごーく大きい話ではないんだけど 読後、『それでもいいんじゃないか』と思われせてくれる不思議な本でした。

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2019/10/12

タイトルがどこで効いてくるのかと思っていると、殆ど最後だった。 あんずよ 花着け 地ぞ早やに輝やけ あんずよ花着け あんずよ燃えよ ああ あんずよ花着け ー室生犀星 「わしはなんの報告があるとも、思てへんかった。久美子がふらーと遊びに来てくれただけで嬉しいんや」 久美子の...

タイトルがどこで効いてくるのかと思っていると、殆ど最後だった。 あんずよ 花着け 地ぞ早やに輝やけ あんずよ花着け あんずよ燃えよ ああ あんずよ花着け ー室生犀星 「わしはなんの報告があるとも、思てへんかった。久美子がふらーと遊びに来てくれただけで嬉しいんや」 久美子の義父の言葉を読んだ時、朝日新聞で紹介されていたのを思い出した。 温かさが滲み出したような、想いが隠せないようなフレーズ。 私なら由良は許せないし、事故を起こしそうな桃子に運転はさせないだろうし、ましてや初対面の父親を結婚相手に会わせること(人物としても普通じゃないし)も断固やらないけど、それを少しずつ許容することで想定外の幸せも運ばれてくる。そしてクスっという笑いも。 、、フィクションとはいえ、考えさせられるなぁ。 でもこんな温かみに溢れた人が多いのに、みんな、自分は友達が少ない、という。何だろうな。 最後の獅子虎のセリフは、予想はしてたものの締めとしてイイ重しになっている。 久美子との出会いとその成長を追う書店店主の目線を中心に書かれた物語。途中、会話形式で進む箇所は冗長に感じられたけど、人の温かさがじんわり伝わってくる本だった。

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2019/09/25

愛すべき登場人物たち。みんながポンコツなのに大切な人たちのために奔走する姿が微笑ましくもあり感動すら覚える。本屋さんの店主から見たという設定もなかなか面白い。 そして謎に包まれた獅子虎さんの章が個人的にはとても好きだった。本編ではどうしようもない人として描かれているだけに彼の背景...

愛すべき登場人物たち。みんながポンコツなのに大切な人たちのために奔走する姿が微笑ましくもあり感動すら覚える。本屋さんの店主から見たという設定もなかなか面白い。 そして謎に包まれた獅子虎さんの章が個人的にはとても好きだった。本編ではどうしようもない人として描かれているだけに彼の背景を知ることで物語に深みが出てきて。 ドタバタ喜劇のようであった両親対決に こういった思いがあったのかと 妙に納得して、易しい気持ちで読了することができた。 人を想い続ける易しさにあふれるお話だった。

Posted byブクログ

2019/08/15

中心人物の久美ちゃんの話ももちろん面白いが、書店店主のオサムと奥さんの桃子さんの関係が好き。はじめはなぜこんなぽんこつ亭主と桃子さんが?と思ったが、久美ちゃんとの会話や運転シーンなどで桃子さんのキャラが面白くて、この夫婦がますます気に入った。

Posted byブクログ