私が大好きな小説家を殺すまで の商品レビュー
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自分のマスターピースが他人に影響し、その他人が自分を超えるような傑作を生み出してしまうと言うのは、小説家のみならず創作者にとって大きな問題。それを楽観視する人もいるし、多少なりとも嫉妬の感情が混じっている人間も当然いる。書き手にとっての賞味期限を熟知していた遥川だったからこそ、小説家であり続けたいと願った。その結果が梓の保護だったのだろう。誰も救われないバッドエンドのように見えて登場人物一人一人は如実に僅かな幸せを感じていると言う結末がすごく好みに刺さった。スタイルとしては新しく、発想も面白いが、いかんせん守屋先輩が少し掴みにくいのが引っかかった。殺されそうになった人間を赦すのみならず同情すると言うのはどうしても理解できない精神だった。総じて言うとかなり面白かったので斜線堂さんの作品をこれからも追いたいと思う。
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『憧れの相手が見る影もなく落ちぶれてしまったのを見て、「頼むから死んでくれ」と思うのが敬愛で「それでも生きてくれ」と願うのが執着だと思ってた。』 ってセンスのすごい一文から始まる。愛憎ってこういうことか…。不幸な女の子が憧れの作家と出会い、仲を深めていくってここまでは救いのようで...
『憧れの相手が見る影もなく落ちぶれてしまったのを見て、「頼むから死んでくれ」と思うのが敬愛で「それでも生きてくれ」と願うのが執着だと思ってた。』 ってセンスのすごい一文から始まる。愛憎ってこういうことか…。不幸な女の子が憧れの作家と出会い、仲を深めていくってここまでは救いのようでよかった。けれど二人は降下していく。希望から絶望へって感じでやばい。ゆるやかに崩壊していく二人がどういった結末を迎えるのか、怖くて目を背けたいのに背けられず、結局ラストまで一気読み。作中でも言われる伏線回収が鮮やかで悲しくそして切なかった。面白かったです…。
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『十数万字の完全犯罪。その全てが愛だった。』 うん。確かに愛だった。愛で始まり愛で終わる、愛しか詰まっていない一冊。但しその『愛』の形はタイトルの時点でお察しである。 予想を大きく裏切られる事はないけれど、後半「あ、そっちかー!」と驚かされる部分はちょいちょいあった。お陰で何度か...
『十数万字の完全犯罪。その全てが愛だった。』 うん。確かに愛だった。愛で始まり愛で終わる、愛しか詰まっていない一冊。但しその『愛』の形はタイトルの時点でお察しである。 予想を大きく裏切られる事はないけれど、後半「あ、そっちかー!」と驚かされる部分はちょいちょいあった。お陰で何度かページを行き来させられた。華麗なる伏線回収と冴えた言葉センスで、どんどん物語に引き込まれて行きました。 ブラックでバッドエンドで誰かが救われたようで誰一人救われてない感じ。たまらん。すごく好き。
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「殺す」という行為は誰かを直接手にかけるだけでなく、存在理由、生きる意味、社会的価値などさまざまなものを奪うこと。そして「人を深く愛する」ことで最愛の人を殺さざるをえないこと。 そんな悲しく、どこか美しい想いが交錯する1冊でした。
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他人と関わるということは、良きにしろ悪しきにしろ 自分が変わっていくということ。 共依存、執着、嫉妬。 そして、逃れられない、最期。 彼らにとって、どこからが救済で、どこからが破滅と堕落だったのだろう。 胸が引き絞られる作品。
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とにかく胸が苦しくなる。切なくて悲しくて、でもこうなるしかなかったのだろう。どうすることもできなかったのだろう。何か創作をしたことのある人なら、余計につらいと感じるかもしれない。読みながら泣いてしまった。 ところどころ突っ込みどころはあるものの、それも読み終わった後、少し冷静になった頭で考えたから気づいたのだろう。
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ラノベらしいラノベだけど読みやすくてしゅき。 予想を裏切られるとかそういうのもないけど会話がしゅき。
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不幸になるに違いない生活。弱い大人が純粋な子供によってじわじわ殺されていったようで楽しい場面がまるでなかった。そもそもなぜこの子を助ける大人が他にいなかったのだろう。
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心が痛くなる物語。けれども決して嫌ではなく、この悲痛さが癖になります。死のうとしていた小学生と、手を差し伸べた小説家。歪な形の関係はよりゆがんでいきます。淡々と冷たい印象の物語は小さな幸福と罪悪感が根底にあり、純度の高い暗闇、そしてラストに涙があふれ出しました。
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こんなにも気が滅入る話だったのか…… 途中から展開が読めたものの、そこから先をむしろ一気に読んでしまった。間違えた、崩れた、もう取り返しがつかない。死ぬしかない。 本当にそうだったのかな。
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