日本が売られる の商品レビュー
★4.5(4.24) 2018年10月発行。中国が北海道の水源地を買い占めているとか、沖縄の米軍基地の隣の土地を買っているというのはニュースで聞いたことはあったが、ここまで進んでいたとは。さらには水道事業の公営化、遺伝子組み換え種子や種子法の問題、ネオニコチノイド等の農薬問題、外...
★4.5(4.24) 2018年10月発行。中国が北海道の水源地を買い占めているとか、沖縄の米軍基地の隣の土地を買っているというのはニュースで聞いたことはあったが、ここまで進んでいたとは。さらには水道事業の公営化、遺伝子組み換え種子や種子法の問題、ネオニコチノイド等の農薬問題、外国人労働者の移民問題等々日本を取り巻く様々な問題でこれまであまりマスコミが取り上げなかった問題を様々なデータを駆使して暴き出す。もっと日本人が知らないといけないことだらけなのに、一刻も早い対応をしないと大変な事になりそうですね。
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ここに書かれている事が本当なら何も考えずに生活している事がとてつもなく 恐ろしい。これから育って行く子らの為にちゃんと選択して行かねば。
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知らないとこで、やりたいほうだいされてて、こわくなりました。 お金がからむと、人の生活とか、どうでもいいのかしらって嫌になります。 正確な情報を知って、私も自分の頭で考えないと・・・。 政治を考えるのって大事だと思いました。
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水の民営化から始まり土、海、森、築地など外資系企業に食いつぶされて国によって殺されてしまう可能性があると言う本です。 怖い #売国奴 #植民地化 #破壊 #経済
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かなり過激な内容だったが、私が知らないことばかりで驚かされた。遺伝子組み換え作物の使用については、著者は反対だったが、賛成派の人が書いた本も読んだことがあり、どちらの意見が正しいかは何十年もたってようやくわかる事だと思う。(短期的には有機野菜を作るべきではないと私は考える。) 自...
かなり過激な内容だったが、私が知らないことばかりで驚かされた。遺伝子組み換え作物の使用については、著者は反対だったが、賛成派の人が書いた本も読んだことがあり、どちらの意見が正しいかは何十年もたってようやくわかる事だと思う。(短期的には有機野菜を作るべきではないと私は考える。) 自分の住んでいる国がどのような方向に向かっているのかを色んな分野で見ていこうというきっかけになった。
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前回読んだのは「ルポ・貧困大国アメリカ」でアメリカの惨状を知ったがこの「日本が売られる」を読んで、いよいよ日本もアメリカどころの話では無い国になりつつあるとその事実を突きつけられた思いがし、本の最初に書かれているドナドナの歌詞が日本の行く末を想像させ悲しいこの先を感じさせている。 堤さんが危惧している色々な法案がこの本を読み終わる頃には現実の法案として通過してしまっている事も日本が売られている現実としてショックを受けた。 水が売られるでは水道民営化法案が通過して、日本のライフラインである水道経営を海外の外資企業に売り渡す法案があれよあれよという間に通過していたし、種が売られるでは種子法案が日本の従来の種子をJAから奪い取って外資の種子と農薬がセットになったものを使うように法律が通過している。これは、ミツバチが死んでいくと言われているラウンドアップなどの農薬が日本では使い放題になっている現実もあり、大丈夫か日本!?と心配になる。 先日から貿易自由化でワインやチーズなど無関税で入って来るようになり始め、牛乳が売られるという日本の酪農が消滅していくのではないかと心配である。 森が海が築地が売られるは組合が潰され自由化という名目の元どんどん日本から奪われていっているのでは無いかと思う。 日本の未来も労働者や日本の仕事が売られている。確かに正規労働者は激減して、海外からの安い労働者を今年からどんどん受け入れる法案も通過したし、ブラック企業対策も竹中平蔵らの有識者という集まりでやりたい放題、ギャンブルが売られるもリゾート法案でとうとう日本に博打場が整備されるよう大阪北海道東京などの自治体が名乗りを上げている。貧困大国アメリカで始まっていた学校や医療や老後も個人情報もいつの間にかなし崩し的に崩壊し始めているのではないだろうか!? もうどうしようも無いのか!?日本という心配もあるが海外の心ある政治家や活動家たちの国を取り戻した事例も書かれていて、今からではもう少し遅いかもしれないが国民はこの本を読んでこういう国を取り戻すという意識を一緒に持たないと行けないと本気で思った。 アベ政権に引かれながらドナドナの歌が歌われないように。
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農地とは単に農業をするためだけのものではない。<食糧>と<水>という、その国とっての貴重な資産なのだ。 外国からの投資拡大を目指し、安易に外国企業による土地購入を許してしまったオーストラリア政府は慌てて規制強化に動き出し、前述したフランスを始めとする欧州の国々も後に続き始めている。(p.104) 東日本大震災以降も、全国で地震や台風、豪雨などが繰り返し起きる今の日本にとって、建設はこれから防災を大きく左右する業界だ。 必要なのは、長時間やすく働かせる使い捨ての外国人労働者だろうか? それとも国が責任をもって、災害大国の我が国で緊急時に頼れる技術がしっかりと伝承されるよう、自国の若者が長く勤務でき、その技術がちゃんと受け継がれてゆくような労働環境を整備することの方だろうか? 移民は今や国境を越えて売り買いされる商品だ。だが副作用を含め長いスパンで考えなければ、国家は危機にさらされる。「真の共存とは何か」が、世界中で問われているのだ。(pp.164-165) ロシア政府は、人体や家畜への健康、生物多様性や環境に悪い影響を与えるリスクを懸念して、遺伝子組み換え作物自体に否定的なスタンスをとっている。 安全性に疑問符がつく遺伝子組み換え作物よりも、ロシアという土地の風土や気候条件に合った地産地消の種子の方が、完成まで10年かかったとしても、害虫に対する抵抗力も強く、結局は穀物の収穫量を何千万トンも増やすだろう。(p.252) 職を外国に依存するようになれば、経済的に恵まれているスイスのような国でも、外交交渉で不利になる。国防意識が高いスイス国民は、そのことをよくわかっているからこそ、大人だけでなく子供たちへの「食育」も熱心だ。 なぜ国産農産物を守らなければならないのか。 農家を守ると、スイスの美しい景観や気持ちの良い環境が守られること。(p.261) ロサンゼルスの食品ジャーナリスト、サンディ・マクドゥーウェル氏は、この評決についてこんなコメントをした。 「株主利益を最優先して企業が倫理を失うケースは珍しくないけれど、それが世界規模の企業だった場合、国境を越えて大勢の人たちや環境を危険にさらすリスクがあるんです。つまり私たちは、そういう時代に生きている。だから市民は受け身でいてはダメ、自分の頭で考える消費者になることが、唯一巨大企業の暴走にブレーキをかけられるのだから。(pp.278-279) 重要なのは、私たち消費者が、自分の頭で考えて判断して、食べるものを選ぶこと。行政の役割は、不確定だから野放しにするのではなく、市民が<選択肢を持てる環境>を作ることなんです。(p.283)
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堤未果氏の、渾身の一冊。強烈なメッセージが込められている。といっても、感情的ではなく、あくまでも冷静に丁寧にリサーチし、その上で伝えたいことが明確に述べられている。 とてもショッキングな内容だった。2018年9月に出版された本書は、ごく最近起こっていることまできめ細かくカバーして...
堤未果氏の、渾身の一冊。強烈なメッセージが込められている。といっても、感情的ではなく、あくまでも冷静に丁寧にリサーチし、その上で伝えたいことが明確に述べられている。 とてもショッキングな内容だった。2018年9月に出版された本書は、ごく最近起こっていることまできめ細かくカバーしてある。第1章と第2章では、のほほんとアメリカの言いなりになっている日本の資産を狙う、資本主義のハゲタカたちの動きと、それにやりたい放題許す日本政府の動向が書かれている。読んでいるととても腹が立ち、絶望的になり、焦りが生まれてくる。日本は農薬使用量世界第3位の国で、単位面積当たり農薬使用量と自閉症の発生率の、恐ろしいほどの一致に愕然とした。また、日本は欧州では輸入を禁止されている、アメリカの遺伝子組み換え食品の輸入大国だそうだ。 日本政府の批判だけでなく、第3章では彼女の考える解決策や、他国の成功例も多く取り上げられていてほっとした。一人でも多くの日本人に、なるべく早く本書を読んでもらいたいと思う。 著者はアメリカに留学して長く住んだのに、アメリカびいきどころか、痛烈にアメリカの政治や企業を批判しているのが興味深い。硬派な女性ジャーナリストの存在を頼もしく思う一方、相当な圧力や嫌がらせもあるのではないかと懸念する。正義感を失わずに、ずっと活躍していただきたい。
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「今だけカネだけ自分だけ」ー著書の中で作者が提起した問題の根底に、この精神が伏流していると思います。 従来は資本の論理では扱ってはいけないもの、常識として認識されていたものが次々と「商品化」され市場に晒されていきました。今回取り上げられている主なものは ・水(水道) ・タネ(種子...
「今だけカネだけ自分だけ」ー著書の中で作者が提起した問題の根底に、この精神が伏流していると思います。 従来は資本の論理では扱ってはいけないもの、常識として認識されていたものが次々と「商品化」され市場に晒されていきました。今回取り上げられている主なものは ・水(水道) ・タネ(種子など) ・食の選択肢(遺伝子組み換え作物への表示) ・農地 ・漁業 ・労働力 ・学校 ・医療 読めば読むほど暗澹たる気持ちになります。しかし、今の日本の現状です。しかも、その殆どはマスコミでは報道されないものばかりで、知らない間に法案が通り進められています。アメリカでは公教育が民営化された結果、教育現場の荒廃が進んでしまいました。それが今度日本でも同様なことが起きようとしています。下記の著書はアメリカの現状報告ですが同じことが日本で起きています。 『ルポ 貧困大国アメリカ』 『ルポ 貧困大国アメリカⅡ』 『(株)貧困大国アメリカ』 (共に堤未果著/岩波新書) 『沈みゆく大国アメリカ』 『沈みゆく大国アメリカ〈逃げきれ!日本の医療〉』 (共に堤未果著/集英社新書) 前半2/3は暗い話ですが、後半は世界各地で市民がもう一度政治に参加して、例えば民営化された水道を公営化に戻した成功事例など紹介されており、少しだけ希望の光が見えます。
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友人に借りて、産まれたばかりの子に授乳しながら読んだ。 水道、農業、食べ物…、現実のひどさに一気には読み進められないくらいだった。 希望はあるのか? と悲しい気持ちになる。 でも、知らないうちに、よりはよっぽどいいから。
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