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レプリカたちの夜 の商品レビュー

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117件のお客様レビュー

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2019/05/27

う~ん。なんか不思議な小説。 荒唐無稽なお話なのかとも思うし、自己認識や生命の発生や起源のお話とも思うし、ヒトと動物の差や知的とは何をもって知的と称するかというような話でもあるような気がするし。有機物と無機物の差とは一体なんだろう?という深い話であるような、そんな難しい話でもない...

う~ん。なんか不思議な小説。 荒唐無稽なお話なのかとも思うし、自己認識や生命の発生や起源のお話とも思うし、ヒトと動物の差や知的とは何をもって知的と称するかというような話でもあるような気がするし。有機物と無機物の差とは一体なんだろう?という深い話であるような、そんな難しい話でもないような。というわけで読み終わっても首を傾げる不思議な本でした。 うみみずさんの動物論はなんかうんうん、と思わせる主張が多かったかな~ ヒト賛歌って鼻に着くものなぁ。でも動物はその動物的特徴と性能ですごいのであって、ヒトと同じことが出来るからスゴイというのとは違うと思う。そんな事は言ってねぇよ、とうみみずさんは言いそうだけど。

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2019/03/22

帯にあった「とにかくこの小説を世に出すべきだと思いました。(伊坂幸太郎)」が期待を高めたが、最後までよくわからん作品だった。 背表紙にあった「デヴィッド・リンチ的世界観」で察するべきだったか

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2019/03/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あとがきの『「ミステリー」の最低限のお約束は一応守っている。冒頭に魅力的な謎が置かれ、失踪らしきものがおこり、殺人らしきものが起こり、巻き込まれた主人公がなんとかして真相に迫ろうとする。』という部分に読ま終わった後になるほど確かにと思ってしまった。 読んでいる時はどこがミステリーなんだと思っていたが、確かに考えればミステリーだったのかもしれない。

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2019/02/23

 伊坂さんの帯と書き出しにつられて購入しましたが……ミステリー……ミステ、リー……?(滝汗) しいて言うならば哲学SFファンタジーという感じですが、カオスな超展開に完全に置いてけぼりにされ、物語の中で路頭に迷うこの感覚、久しぶりです(笑) 好きな人は好きそうなので、読む人を選ぶ一...

 伊坂さんの帯と書き出しにつられて購入しましたが……ミステリー……ミステ、リー……?(滝汗) しいて言うならば哲学SFファンタジーという感じですが、カオスな超展開に完全に置いてけぼりにされ、物語の中で路頭に迷うこの感覚、久しぶりです(笑) 好きな人は好きそうなので、読む人を選ぶ一冊ではないかと。  ヒトと動物、現実と夢、自己と他人。そういうややこしくて、あえて曖昧にしておくことで秩序を保っているような「線引き」に真正面からぶつかっていっている印象を受けました。

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2019/01/31

ふわふわした文体と世界観からじわじわ滲み出る怖さ。明らかに漢字で書ける部分がひらがなになってる文体怖い...怖くない?伊坂氏推薦の新潮ミステリー賞受賞作とのことでてっきりSFミステリかと思っていたらそうでもなかった。高尚なテーマを不条理なストーリーで包んだ奇妙な味わいの作品だった...

ふわふわした文体と世界観からじわじわ滲み出る怖さ。明らかに漢字で書ける部分がひらがなになってる文体怖い...怖くない?伊坂氏推薦の新潮ミステリー賞受賞作とのことでてっきりSFミステリかと思っていたらそうでもなかった。高尚なテーマを不条理なストーリーで包んだ奇妙な味わいの作品だったが、これはこれで新鮮。参考文献の多さと作中に登場した曲名に作者の教養を感じる。

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2019/01/28

久々に一気読みした。 ミステリーではなくミステリアス。 難解さや無機質でモノクロな感じが、安部公房を彷彿とさせる。

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2019/01/13

ずっと意味わかんない展開なのにどんどん 読み進めてしまったのが不思議。 解説にある「この私という自我の不確かさ」という 一度その不安というか奇妙な違和感を持ってしまえば何もが疑わしくなってしまいそう。 ラストシーンの映像が目に浮かんだ。

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2018/12/31

どのジャンルか迷うが強いて言えばSF。 あらすじ(背表紙より) 動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。卓越したユーモアと圧倒的筆...

どのジャンルか迷うが強いて言えばSF。 あらすじ(背表紙より) 動物レプリカ工場に勤める往本がシロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。絶滅したはずの本物か、産業スパイか。「シロクマを殺せ」と工場長に命じられた往本は、混沌と不条理の世界に迷い込む。卓越したユーモアと圧倒的筆力で描き出すデヴィッド・リンチ的世界観。選考会を騒然とさせた新潮ミステリー大賞受賞作。「わかりませんよ。何があってもおかしくはない世の中ですから」。

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2018/11/25

解説で、ディックリスペクトだって言われてたけど、確かにそんな世界観。ミステリではない‥ 感想はとても難しい。文学とか哲学専攻の博論みたいな。好きな人はワーッて盛り上がれるけど、普通の人は引いちゃって入り込めない議論みたいな。 著者は性格めんどくさい人そう(褒めてる)

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2018/11/21

シロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。そんな書き出しから始まる、意味のわからない、でも疾走感に包まれた衝撃的な作品。株式会社トーヨーという動物レプリカ工場の品質管理部に勤める往本はある夜、工場内で動いているシロクマを目撃する。全てはそこから始まり、往本は様々な事件に巻き...

シロクマを目撃したのは、夜中の十二時すぎだった。そんな書き出しから始まる、意味のわからない、でも疾走感に包まれた衝撃的な作品。株式会社トーヨーという動物レプリカ工場の品質管理部に勤める往本はある夜、工場内で動いているシロクマを目撃する。全てはそこから始まり、往本は様々な事件に巻き込まれていく。後ろの解説にも書いてあるが、この作品はあらすじを書きづらい。途中まではいいが、徐々に一本の線の上で収められるような道筋がないことに気づく。しかしながら、そんなわけのわからない展開続きの中でも一つだけ、一貫して問われることがある。それは人間の自我であり、我々が自我を持つ人間であることの不確定さだ。私たちはどうして私たちが「本物の私」であることを信じているのか。本当は「本物の私」だと思っているものがレプリカかもしれないのに…とここでこの作品が「新潮ミステリー大賞」を受賞した、ということに疑問を抱き、「むしろSFじゃね?」とも考えたりした。 またこの作品がすごいと思ったのは表面上起こっている展開がどれだけぶっ飛んでいても、「うむ、なるほど一理ある」とどこか納得してしまうところだ。個性の上に個性をさらに重ねた「粒山」と「うみみず」という二人のキャラクターの長々としたセリフは語感がよく、頭の中で心地よく流れる。それに過激ではあるが、妙に説得力もある。時にフッと笑ってしまうようなロドリゲス姉妹の掛け合いや、自称粒山の妻のナシエの奇行もこの作品の中では重要な歯車の一つだった。

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