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2019/01/16

北斎ほどには知られてないが、彼の画業を手伝いながら、自らも絵師として活躍した北斎の娘お栄が主人公。 史実とフィクションとの融合により、圧巻の時代小説となっている。 表紙は現代作家のイラストかと思っていたが、本書の主人公お栄=葛飾応為作だったとは!! 江戸時代の絵は、浮世絵に代表さ...

北斎ほどには知られてないが、彼の画業を手伝いながら、自らも絵師として活躍した北斎の娘お栄が主人公。 史実とフィクションとの融合により、圧巻の時代小説となっている。 表紙は現代作家のイラストかと思っていたが、本書の主人公お栄=葛飾応為作だったとは!! 江戸時代の絵は、浮世絵に代表される平面的な絵ばかりだと思っていた浅学を恥じたい。江戸のレンブラントと謳われるのも御意。 彼女の描いた絵が、後半の章の題名になっている。 「夜桜美人図」 「三曲合奏図」 「吉原格子先之図」 どれも、実物を見たいものだ。

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2018/11/14

ひとつのことを極めるというのは、生き方すら凄まじいものにしてしまうのだなと。 其処には男女の別はない。 その人物の覚悟ひとつ。 お栄はそれを生涯貫いた、お見事‼️

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2018/11/10

謎多き葛飾応為の人物像を、よくここまで生き生きと描けるなと感服。レンブラントやカラヴァッジォのような光と闇のコントラストを描く日本の画家は応為くらいであり、もっと多くの絵を見たかった。

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2018/10/26

葛飾北斎の娘、お栄。偉大な絵師が父だと絵師を目指す娘にはかなりの重圧と思いきや、ひたすらに己の絵を追求する彼女の姿勢には惚れ惚れする。老いた父の世話、とんでもない甥の後始末、ままならない淡い恋、先立つものの無い辛さ。みんなばっと抱えてどんどん前へ進んでいくそのエネルギーに眩々する...

葛飾北斎の娘、お栄。偉大な絵師が父だと絵師を目指す娘にはかなりの重圧と思いきや、ひたすらに己の絵を追求する彼女の姿勢には惚れ惚れする。老いた父の世話、とんでもない甥の後始末、ままならない淡い恋、先立つものの無い辛さ。みんなばっと抱えてどんどん前へ進んでいくそのエネルギーに眩々する。

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2018/10/19

創作を生きることの糧にしている者なら、ぶんぶん肯首して涙ぐんでしまうシーンが随所に。たまらなかった。 北斎と応為、並べて見てみたい。

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2018/10/07

葛飾北斎の三女 応為栄女 こと お栄。 幼き時から、偉大な父の膝で、絵筆を持ちながら育ったお栄。 絵に没頭するあまりに、結婚しても、家事一切せずに、離婚されるのだが、オチベーションの高さで、又、自分の絵が、好きなだけ描けると、喜ぶ。 兄弟子の善次郎とのひたむきな思いも、絵にのめ...

葛飾北斎の三女 応為栄女 こと お栄。 幼き時から、偉大な父の膝で、絵筆を持ちながら育ったお栄。 絵に没頭するあまりに、結婚しても、家事一切せずに、離婚されるのだが、オチベーションの高さで、又、自分の絵が、好きなだけ描けると、喜ぶ。 兄弟子の善次郎とのひたむきな思いも、絵にのめり込むために、必要だったのか? 落語家が、芸の肥やしにと、廓に出かけたような、、、、 父を師と仰ぎ、右腕となっ、風景画も春画も、、、何でもこなす。 傑作の「吉原格子先之図」の説明が、文中に描かれていた通り、表紙の絵が、この当時に描かれていたのとは、、、 凄い腕前であったのだと、、、、 父以上に、遠近法や、提灯の灯りに、人影の動き、そして花魁の衣装の細かさに、目が奪われて、どうして、もっと、世に広まらなかったのだろうか?と、問わざるを得ない。 実生活は、いつも父と一緒に、甥の後始末などで、借金ばかり、、、 天災等でも、ちょっとしたことでも、引っ越しをしなくては、いけなかったお栄。 父が、母よりも、早くに逝ってしまうと思っていたのに、長生きしてくれたことに、絵の才能も、開花して行ったのだろうと思うのだが、、、 人生、子供も持たず、還暦を迎えるのに、兄の家に厄介になるのだかが、、、、 自由奔放、安穏な日々からの出立に、筆1本で、旅立とうとする勇気、度胸、意欲。 その素晴らしさを、朝井まかて氏が、描いている。 時代小説まだまだ、60歳の女が、まだまだ、活躍することを表している所も素敵であった。

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