聖母 の商品レビュー
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完全に騙されてしまった...。 狂気的な母親と異常な変質者と刑事の視点で進んで行く物語がこういう形で終息していくのかという驚きとどんでん返しぶりが面白かったです。 真琴という犯人が直ぐに登場し保奈美と真琴の攻防戦のような内容かと思わされました。真琴が殺した男児の指が切り取られたり、性的暴行を行ったりという偽装工作を行ったのは誰なのかという謎やなぜ性器を切り取るのか、なぜそこまでして護りたいのかという謎が物語を盛り上げていてとても面白かったです。そしてその謎の答えを出すかのような形での”あのどんでん返し”が全てを説明していてスッキリしました。 真琴が実は女性という事実が明かされたのが驚きだったのもののそれはまだどんでん返しの序の口でしかなく、保奈美と真琴という母親と殺人者という別々の関係かと思いきや、まさかの親子だったというのはとても驚きmした。あらすじの中にある、「娘」が薫の事だけではなく真琴のことも指していたという二重の意味になっていたのがびっくりでした。 それにしても真琴の本当の動機が分かったときは少し切なかったのと同時に、それを護ろうとする母の保奈美は真琴からすれば全てを覆う”聖母”だったんだなと思いました。 どんでん返しの物語がお好きな方は是非読んでみてください。
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特に子どものいる女性、母親には共感を得られて刺さるストーリー。 ミステリーではあるが、社会問題も扱っているような側面もあると感じた。 子どもを愛する母親の強さとその一方で、愛しすぎているがゆえの恐ろしさも描かれていて、面白かった。
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娘の母として生きてる人なら、誰もがグッと、、、思うところがある一冊。 反転ラストの返し、、、、これは壮絶だった。 でも、わからなくもない。ただ、、、、 っていう。 読んでて、、、あれ?、、、あれれ? あれ?この子って。 このお母さんの狂気。 娘を思う狂気。 そして、娘本...
娘の母として生きてる人なら、誰もがグッと、、、思うところがある一冊。 反転ラストの返し、、、、これは壮絶だった。 でも、わからなくもない。ただ、、、、 っていう。 読んでて、、、あれ?、、、あれれ? あれ?この子って。 このお母さんの狂気。 娘を思う狂気。 そして、娘本人には優しくて理解のある母であり続ける、あまりのまっすぐな思いが、別角度から見た時の狂気。 この視点半端ないです。 秋吉理香子さんの本。まだまだ読みたい、、、、 #聖母 #秋吉理香子 #母親の狂気 #まさに #わかる #気持ち #ただ、ただ娘を守りたい #本当 #そんな狂気が荒れ狂う #一気読み #娘を持つお母さんにおススメ
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真琴が女性だということは何となく分かったが、二人の男児を殺した動機や、その後に死体が新たに損壊されていた真相などに騙された。娘のために悪魔になれる母親は一人ではなく二人だった。
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久しぶりの叙述トリックもの。 秋吉さんの著作は初めて。最後の方でもしや、、?と1番大きな謎は気づいたが、その他はさすが、騙されました。 改めて読み返して、細やかな言葉遣いが見事。 久しぶりに「ああーー!」となりました。 伏線の繋がりが明らかになった時はうなりました。 全体を...
久しぶりの叙述トリックもの。 秋吉さんの著作は初めて。最後の方でもしや、、?と1番大きな謎は気づいたが、その他はさすが、騙されました。 改めて読み返して、細やかな言葉遣いが見事。 久しぶりに「ああーー!」となりました。 伏線の繋がりが明らかになった時はうなりました。 全体を通じてのテーマの解釈は恐らく読んでいる我々に委ねられているのかな。
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これぞ叙述トリック! 久しぶりにストレートな叙述トリックにきれいに騙された!(カラスの親指も気持ちよかったが、こちらの方がストレートでシンプルなお味) 突拍子もないトンでもトリックもいいけどやっぱり真っ向勝負の叙述が気持ちいい ■性別トリック 基本的に叙述トリック前提で読むと疑いにかかるから真琴の性別はすぐ女性だとわかった 性別トリックって使われることは多いけど、要は使い方と使いどころなんだろうなぁ 比較的分かりやすいトリックの後にどでかい予想外のトリックが入ってくると気持ちよく騙される ■イメージ 最初に出てきた保奈美は神経質で少しやせ形なイメージだったけど、真琴の進路面談に出てきた保奈美は少しふっくらした肝っ玉母ちゃん的なイメージ 身体の特徴は書かれてないけどやっぱり先入観ってすごいな… これぞ叙述トリックって感じで無理なく騙されてる 個人的には無理矢理感もなく納得できる上に最後に全て繋がる感じが気持ちよかった かなり前から読みたいリストに入ってたけどやっと読めた! 新しい面白本がどんどんでるから埋もれていってしまう… たまには昔登録した読みたい本にも手を出さねば!
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今年読んだ本の中で間違いなくトップに入る面白さでした。 真琴は剣道部で子供が好きな顔が整った男子だとばかり思っていました。急に明かされた女子だったと会うのにも驚きですが、薫の母親だとは思いもしませんでした。 この本が倒叙推理小説であることが読書をハラハラされ面白さを掻き立てますが、何よりすごいのは構成だと思います。保奈美が薫のことを非常に大事にしている描写があってからの不妊治療のお話に入るので読者は完全に騙されました。 聖母というタイトルが似合う素晴らしいミステリーでした。最高です。
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完全に騙された…!!!!ここまで最後まで結末がわからなかったのははじめてかもしれない…。 そもそも真琴は男だと思い込んで読み進めていた。同級生に告白される場面でも疑問に思いこともなく、あらBL?とまで思ってたらまさかの女!!そこからなし崩しに真相が描かれていて本当にどんでん返し、ラストまであっという間に読み終えた。“聖母〃が2人いたとは…。読み終えた後、しばらく放心してしまった 結局犯人は蓼科のまま?それとも…。ここの結末がわからないままなのも新鮮だし、いい意味でモヤモヤ、読み返したい、考察を読み漁りたい、という読書欲がとまらない。 記憶を消して、また一から読み直したい傑作でした。 。
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面白かった〜 最初から真琴に違和感があり、性別がどちらなんだろうと思ってはいたけど、ちゃんとどんでん返しが待っていた! 予備知識無しで読んだら、もっと楽しめたかも。
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叙述トリックが面白い。伏線が回収されていくのが好き。 だが、トリックの根幹をなす、強姦でできた子どもを娘に産ませるという部分が、やはり納得できない。読み流せない。不妊治療から子どもを授かる奇跡が身にしみているなどという理由をつけてはいるが、強姦され精神的にも非常にダメージを受けているだろう子どもに出産を受け入れさせるなど鬼畜の所業、聖母などとんでもない。 胎児の6人に1人は流産となる。そうなれば、心身ともに更に痛めつけられることになる。 流産しなければ、40週までの、大小様々なトラブルを抱える妊娠期間を経て、恐怖の出産にむかうことになる。心身ともに健康で、望んで妊娠した大人の女性でも妊娠出産は不安を伴い、大きな精神的負担、身体的負担がかかる。それを強姦された子どもに押しつけるなど、考えられない。切迫になれば、長期入院で学業にも影響が及ぶ。 生まれた子が女の子だったのは幸いであり、男の子であれば受け入れられなかった恐れもある。男児は誰でも股間をいじることがあるが、強姦した男の遺伝子を受け継ぐ男児のそういった行動には強い嫌悪感を持つだろう。 彼女に必要なのは、安心できる居場所とカウンセリングと回復するだけの長い時間であったはずだ。 辛い不妊治療で狂った母と、性被害にあったうえ、強姦した男の子どもの出産を強いられ、狂った娘の物語として書かれていればよかったが、そういった書きぶりではないのが残念だ。
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