聖母 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
本屋でなかなか読みたいと思う本が無くて、フォローしている読書家「ことぶきジローさん」の本棚の中で高評価の作品を読んでみた。 面白かった。チェックしなければ自分では手にしない本だ。 ( 有難うございます。) 物語は三節目で犯人が分かってしまう。でもストーリーが進むにつれ展開が読めなくなり、ある所で「あれ,?」と思う。 何となく構図が分かってはくるが最終節までは全てが分からない。伏線があり納得する所もあるが、保奈美の視点で書かれている節で前半にもう一人の影が刷り込まれていれば言う事無しだと思った。
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母から娘への究極の愛 保奈美は自分の体のせいで子どもが出来にくい。 色々な治療を試してようやく赤ちゃんを授かる。 やっと出来た子ども、この子の為ならなんでもできる。ある日近くの河川敷で4歳の男児の遺体が見つかる。遺体は性器を切り取られ暴行を受けた後がある。しかも体を漂白剤で拭き...
母から娘への究極の愛 保奈美は自分の体のせいで子どもが出来にくい。 色々な治療を試してようやく赤ちゃんを授かる。 やっと出来た子ども、この子の為ならなんでもできる。ある日近くの河川敷で4歳の男児の遺体が見つかる。遺体は性器を切り取られ暴行を受けた後がある。しかも体を漂白剤で拭き取って犯人の痕跡を残さないようにしてある。 刑事の坂口と谷崎は犯人を探し近所に事情聴取をしていたところ保奈美から犯人らしき人物を聞く。昔強姦の罪で少年院に入っていた蓼科という男だ。 保奈美は早く捕まえてくださいと懇願するが中々思うように警察が動いてくれない。 そんな時2人目の被害者が出てしまう。しかもその後蓼科が自殺していた。部屋には2人の子どもを殺害した証拠が出てきた。 犯人はやはり蓼科だったのか…… 「聖母」 子どもの身を案じ、警察に犯人を早く捕まえようとする保奈美目線 犯人を探す刑事坂口と谷崎目線 それと最初から犯人として書かれている「真琴」目線 この3つ交代で進んでいく。 犯人は最初から書かれているんですがなんと言うか「協力者?」とでも言えばいいのでしょうか犯人の「真琴」からも誰だかわからない人物が書かれています。 最後には判明するんですが…… ミスリードっていうんでしょうか何箇所かあって えっ!この人が? えっ!この2人って! てな感じですっかり騙されました。 親が子に対する恐ろしい程の究極の愛が描かれてますねぇ すごく面白かった!オススメです「まる」
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見事に騙された。そして結末は背筋の寒くなるものだった。 あらすじ(背表紙より) 郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。事件のニュースを見た主婦・保奈美は、大切なひとり娘は無事だろうか、と不安に陥る。警察は懸命に捜査を続けるが、犯人は一向に...
見事に騙された。そして結末は背筋の寒くなるものだった。 あらすじ(背表紙より) 郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。事件のニュースを見た主婦・保奈美は、大切なひとり娘は無事だろうか、と不安に陥る。警察は懸命に捜査を続けるが、犯人は一向に捕まらない。「この子を、娘を、守ってみせる。そのためなら何でもする」母がとった行動とは―。驚愕の長編サスペンス・ミステリー!
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ありきたりな文体から生まれる珠玉のミステリー。 とても読みやすく、すぐに読み終わった。 ミステリーとしては、特に深く読む部分もないし、結末に向かってささっと読み、ぱっと驚きそして終了といった感じでしょうか。 ファストフード的な感覚で読める作品。小説に馴染みがない人には是非オスス...
ありきたりな文体から生まれる珠玉のミステリー。 とても読みやすく、すぐに読み終わった。 ミステリーとしては、特に深く読む部分もないし、結末に向かってささっと読み、ぱっと驚きそして終了といった感じでしょうか。 ファストフード的な感覚で読める作品。小説に馴染みがない人には是非オススメ。 ただ、聖母というタイトルという小説という観点から考えれば、母親とはどういう存在なのかということを、女性の視点からの生々しい描写が散りばめられており、この小説のメインはそこなのではと思う。登場人物の印象が、母親という肩書きが付くことによって、ガラリと変わる。その行動は一体何に起因するのか?そこが明らかになった時、聖母というタイトルが真に染み渡ってくる。 登場人物のほとんどが、醜く描かれている。主人公?の旦那や、セクハラ親父の警察官、幼い娘のために奔走する母親など、みんな醜い。 序盤に、真琴の存在を仄めかす描写はあったのか、再確認したくなった。
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初読み作家さん。 うわぁ、やられた! 途中であれ?って思ったけど、そんなのはあれ?のうちには入らず、最後にきてうわぁ〜ってなった。 年も押し迫ってこんなに面白い本に出会えて良かった。
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発生した幼児殺害事件をめぐって、三つの視点で語られるミステリー。 犯人は早めにわかるので、倒叙ミステリーということになるが、それだけでは終わらない仕掛けが面白い。結局こういうことなのかなと思っていたが、それを超えてくる展開が待っていた。 冷静に考えるとそれでいいのか?と思ってしま...
発生した幼児殺害事件をめぐって、三つの視点で語られるミステリー。 犯人は早めにわかるので、倒叙ミステリーということになるが、それだけでは終わらない仕掛けが面白い。結局こういうことなのかなと思っていたが、それを超えてくる展開が待っていた。 冷静に考えるとそれでいいのか?と思ってしまうラストも、丁寧に築き上げたストーリーで違和感なく読んでしまった。スッキリはしないがいい小説だった。
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犯人が最後まで逃げ切る、なかなかお目にかかれない終わり方。ラスト20ページですべてがひっくり返るという帯の煽り文だったが、普通に読んでいれば徐々にカラクリに気づく。細かいことはともかく、最後が知りたくて一気読みした。子供が殺されるのは胸糞悪い、殺るなら虐待sる親を殺れ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
会社の先輩がオススメしてくれて借りた一冊。この作家は初めて。 ある町で、4歳の男児が殺される。しかも、性器が切り取られた状態で。それを追う刑事の坂口と谷崎。その事件に過敏に震える46歳の保奈美。高校二年の真琴。 刑事、中年女性、高校生。3人の視点で事件をめぐる物語が進行していく。 驚いた。というより、やられた! あまりページ数が多くない割には設定もしっかり作られているし、終盤の怒涛の展開には驚愕した。そしてまた最初から読み直したよね。なるほど散りばめられた伏線にようやく気付いた。 どんでん返し好きにはたまらない一冊。 綿貫と真琴が結ばればいいな、と思った。いつか、ずっと先でも。 M先輩には今まで色んな本を借りてきたけど、この本が正直今までの本の中で一番面白く、素直に良かったです!といえる作品でしたw
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叙述トリックは邪道!といいきりたくなるミステリ。でもそれはミステリとして読んだ場合の話で、この作品の大事なとこはそこではない。 全体的に男性への悪意と、女性性へ嫌悪と、狂気じみた母性がにじみでていて何ともいえずゾワゾワしてしまう。 殺しても飽き足らない相手に蹂躙された結果でも、我...
叙述トリックは邪道!といいきりたくなるミステリ。でもそれはミステリとして読んだ場合の話で、この作品の大事なとこはそこではない。 全体的に男性への悪意と、女性性へ嫌悪と、狂気じみた母性がにじみでていて何ともいえずゾワゾワしてしまう。 殺しても飽き足らない相手に蹂躙された結果でも、我が身にかえて守りたい生き物を作ってしまう。その事実があるだけでも、男女はやっぱり不公平だ。
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読み進めるごとにぼんやりうかんでいるハテナが、ある1文をきっかけに一気に全体のカラクリが見えてくる。うまいミステリーだった。子供を抱きしめたシーンでの「保奈美の胸に、薫が暖かい。」って表現がとても印象的。
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