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信長の原理 の商品レビュー

4.2

97件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    41

  3. 3つ

    16

  4. 2つ

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2023/11/07

装丁でジャケ買い

装丁デザイン、内容、書籍の厚み、手触り…全てにおいて満点の作品だった。働きアリの話はあくまで物語におけるマクガフィン的なアレでしかないものの、登場人物たちの魅力を大いに引き立たせている。後半以降の怒涛の群像劇は結果を知っていてもハラハラさせられるし、最終盤なんてもはや光秀が主人公...

装丁デザイン、内容、書籍の厚み、手触り…全てにおいて満点の作品だった。働きアリの話はあくまで物語におけるマクガフィン的なアレでしかないものの、登場人物たちの魅力を大いに引き立たせている。後半以降の怒涛の群像劇は結果を知っていてもハラハラさせられるし、最終盤なんてもはや光秀が主人公になってたりはするが、そこも含めて楽しませてもらった。読んでて物理的に重たかったが、ぜひとも単行本で読んで欲しい。

6lackbirdz

2024/03/15

歴史小説は好きな方だが、大好きな織田信長の話。蟻の話など、作者独特のフィクションを加えながら魅力のある人物像を描く力量に感心した。後に、極楽征夷大将軍で超有名作家になったのは感慨深い。

Posted byブクログ

2024/02/04

幼少期に蟻の動きからパレートの法則を捉え、実証まで行い確信にいたる執念深さ。 すべての悲劇はここにあったのではないだろうか。 常に2:6:2を意識し部隊を精錬する様は理想とストイックさが垣間見える。 無慈悲さがイメージの信長であったが適材適所に努め、リーダーとして全体最適を常に...

幼少期に蟻の動きからパレートの法則を捉え、実証まで行い確信にいたる執念深さ。 すべての悲劇はここにあったのではないだろうか。 常に2:6:2を意識し部隊を精錬する様は理想とストイックさが垣間見える。 無慈悲さがイメージの信長であったが適材適所に努め、リーダーとして全体最適を常に考え行動していたようだ。 冷徹さは徹底したシステマチックさと効率性の追求にあるのではと思った。 終盤にかけて光秀を追い込む信長の狂気、頭の良すぎる光秀の様々なシミュレーション、意図せぬ和歌の解釈と優秀過ぎる光秀の部下たち。 光秀本人は逡巡した挙句ベターな策を講じようとした矢先、時既に遅し。歴史は動いてしまった。怒涛の展開に読む手が止まらなかった。 信長が果てる間際に件の法則から光秀の裏切りに心底驚き、目をかけていた側近中の側近が何故との疑問もすべては自分の蒔いた種と悟る姿。 すべてを悲観的にとらえ完全に憎みきれないまま破滅へ進んだ光秀。 ほんの少しのズレがこうも大きな結果をもたらす。 何かが起きる時とは案外こんな読み違えからなのかと感じた。

Posted byブクログ

2024/01/13

やーーーっと読み終わった! 数年前に半分まで読んで挫折して、ついにリベンジ成功。 あの光秀が熟考を重ねた上で利三を助ける手立てを見出したのに、あれよあれよと本能寺の変に向かっていってしまうのが無念。この小説の中では光秀のうっかりでそうせざるを得なかったところが詮ない。 1:3:1...

やーーーっと読み終わった! 数年前に半分まで読んで挫折して、ついにリベンジ成功。 あの光秀が熟考を重ねた上で利三を助ける手立てを見出したのに、あれよあれよと本能寺の変に向かっていってしまうのが無念。この小説の中では光秀のうっかりでそうせざるを得なかったところが詮ない。 1:3:1の蟻の法則、魚たちの大量死、そうだったのかー!

Posted byブクログ

2023/09/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

光秀の定理に続いて2冊目。 一生懸命働くのは全体の2割。これは最新の科学的根拠に基づくものか? 色々な歴史解釈が出来るが、家康謀殺説も考えられないことはない。 歴史小説はもうありきたりのことではワクワクしないかな。

Posted byブクログ

2023/08/23

歴史物はあまり読んでこなかった。これはページ数は多かったが、心理描写が細かいのが、かえって興味深く、信長がこんな風に考えていたとしたら…光秀はこうして信長を討とうと思い始めたのかも…と、最後まで、主従の力関係、様々な均衡が崩れる瞬間、こんなことが起きていたのかな、と思わせられた。...

歴史物はあまり読んでこなかった。これはページ数は多かったが、心理描写が細かいのが、かえって興味深く、信長がこんな風に考えていたとしたら…光秀はこうして信長を討とうと思い始めたのかも…と、最後まで、主従の力関係、様々な均衡が崩れる瞬間、こんなことが起きていたのかな、と思わせられた。 面白かった。

Posted byブクログ

2022/11/17

戦国武将を会社員のような組織人として捉えてるのが面白い。 信長になぜ離反者が相次いだのか、論理的に考えるとその思考法や振る舞いがよりリアルに感じられる。

Posted byブクログ

2022/03/05

本の厚さ通り、読み応えたっぷりの読書。信長を取り巻く家臣の人間模様と心理描写が深い。現世にも通じるような、嫉妬、功名心。信長の人間性を巧みに描きながら、秀吉や明智光秀、柴田勝家、佐久間信盛など、個々の深層心理の機微や関係性まで描く。それらを貫く原理、一本の信長の思想とは。蟻の働き...

本の厚さ通り、読み応えたっぷりの読書。信長を取り巻く家臣の人間模様と心理描写が深い。現世にも通じるような、嫉妬、功名心。信長の人間性を巧みに描きながら、秀吉や明智光秀、柴田勝家、佐久間信盛など、個々の深層心理の機微や関係性まで描く。それらを貫く原理、一本の信長の思想とは。蟻の働き方から洞察された、人の世の原理。 超合理的に生殺与奪を好き勝手行う信長は、サイコパスなのだろうか。戦が当たり前の時代でなければ、この感覚は捉え難い。単に残虐な一面が見えても、時代が違う。一歩間違えれば、直ぐに自分自身が殺されるような時代。そうした環境に見る武将たちの人間性や覚悟は見事だ。 信長の生誕から本能寺の変まで。歴史小説は、史実を想像で補い綴られる。信長の思想を蟻の観察から人間原理に見出し、それを軸に描いたストーリーは圧巻である。

Posted byブクログ

2022/01/16

光秀の定理より信長の原理(アリを使ったりするのですが)の方が分かりやすかったのですが、ストーリーがちょっと入ってこなかった部分があり。 ただ、最後にさすが天下の信長の原理だと思いました。

Posted byブクログ

2021/11/20

読むのに時間がかかったけれど、登場人物の為人が生き生きと描かれていてとても面白く読みました。むしろ「光秀の定理」より光秀への感情移入がすんなりでき、とても読み応えがありました。 蟻の原理は知っていましたが、人間の、しかも戦いにおける中でのこの原理…。そういえば表紙にも蟻が…。...

読むのに時間がかかったけれど、登場人物の為人が生き生きと描かれていてとても面白く読みました。むしろ「光秀の定理」より光秀への感情移入がすんなりでき、とても読み応えがありました。 蟻の原理は知っていましたが、人間の、しかも戦いにおける中でのこの原理…。そういえば表紙にも蟻が…。私も原理の一部なんですね。 そして本編に直接登場してはいませんでしたが、武田信玄と上杉謙信の存在感の大きかったこと!様々な逸話は知っているけれど、本とかで読んだことがないのできちんと読んでみたいという気持ちになりました。

Posted byブクログ