1,800円以上の注文で送料無料

王とサーカス の商品レビュー

4

217件のお客様レビュー

  1. 5つ

    64

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    46

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/10/04

興味のないテーマだったけど、評価が高かったので読んだ。興味のないテーマなのに、スラスラと読め、そして最後まで引き込まれた。 ジャーナリストの本質に迫るところなど、深く考えさせられる場面も多い。名作。

Posted byブクログ

2018/09/29

ミステリィをエンターテインメントとしてではなく,文学的テーマを昇華するための道具として扱い,しかもミステリィとしても成立する.順位を付けるのも烏滸がましいほど,ずば抜けた第一級の純文学を拝読できることに感謝しかない.

Posted byブクログ

2018/09/24

伏線があますことなく収束する様や、登場人物全てに意味が持たされているところなど、本作はミステリとして本物である。 またそれに加えて遠い国ネパールの非日常感を楽しめ、ラストに至っては「知る権利」の危うさという思いテーマを投げかける。 マストリードの一作。

Posted byブクログ

2018/09/24

米澤穂信の王とサーカスを読みました。 真実の10メートル手前に登場した大刀洗万智が登場するミステリーでした。 万智が出版社を辞めてフリーになったとき、気持ちを切り替えるために旅行したネパールで万智は王宮で起きた王族殺害事件に遭遇します。 ジャーナリストとして事件の取材を始めた万...

米澤穂信の王とサーカスを読みました。 真実の10メートル手前に登場した大刀洗万智が登場するミステリーでした。 万智が出版社を辞めてフリーになったとき、気持ちを切り替えるために旅行したネパールで万智は王宮で起きた王族殺害事件に遭遇します。 ジャーナリストとして事件の取材を始めた万智の前にINFORMER(密告者)という文字が刻まれた死体が現れます。 万智は殺された人物と接触していたことから、この死体は王宮で起きた事件と関連しているのか、無関係なのか、限られた時間の中で万智は真相を解明しなければならなくなります。 万智が滞在していたホテルには一癖も二癖もありそうな宿泊者たちがいて、彼らが事件にどのように関わってくるのか、面白く読みました。 万智のジャーナリストとしての矜持が問われる終盤も読み応えがありました。

Posted byブクログ

2018/09/20

カトマンズで取材する太刀洗万智。記者の仕事の意義をどうとらえるのか。 日常目にする記事は事実の全てを表現してはいない。記者が書かなかった事はその他大勢の人の目には触れなくなってしまう。情報の操作で人の心をある方向へ向けることができるかもしれないのか。 書かれなかった事があると思い...

カトマンズで取材する太刀洗万智。記者の仕事の意義をどうとらえるのか。 日常目にする記事は事実の全てを表現してはいない。記者が書かなかった事はその他大勢の人の目には触れなくなってしまう。情報の操作で人の心をある方向へ向けることができるかもしれないのか。 書かれなかった事があると思いつつ読むしかないのかな。 サガルの言葉を聞いて(読んで)思うのは、貧しい国と国民にとって急激な変化を起こす報道は敵か味方か?

Posted byブクログ

2018/09/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文庫化。 かなり読み応えがあった。何を言ってもネタバレになりそうだから、取り敢えず騙されたと思って、多くの人に読んで欲しいとだけ。

Posted byブクログ

2018/09/15

ネパールの王族の殺害事件を題材にした作品。 美しい世界がこの世に存在するなら、平等で公平な社会だろうか。現実には生きていくためには、綺麗事だけではやっていかないといけない。ネパールで知り合った大人ぶった少年。日本から来て長い間ネパールの宿にいる破戒増。 大刀洗万智はフリーの記者と...

ネパールの王族の殺害事件を題材にした作品。 美しい世界がこの世に存在するなら、平等で公平な社会だろうか。現実には生きていくためには、綺麗事だけではやっていかないといけない。ネパールで知り合った大人ぶった少年。日本から来て長い間ネパールの宿にいる破戒増。 大刀洗万智はフリーの記者として真実を追いかける。王宮の軍人から、記者はサーカスの座長の様なもので観るものを喜ばせないといけないと言われる。何のために真実を書くのか。それで傷つくひとがいても正しいことなのか。真実が常に美しいものとは限らない。それでも真実を通して救われるひとや世界もあると信じたいです。

Posted byブクログ

2018/09/11

単純にミステリーとはいえず、色々な意味で考えさせられる作品。 マスコミに代表される(主人公もその一端を担う者だ)、情報を扱う者の役割と責任。高潔な精神と汚れた精神の同居。 こういった矛盾するものについての考察が作品の中に含まれているのが、普通のミステリーとは異なると思う。 特に本...

単純にミステリーとはいえず、色々な意味で考えさせられる作品。 マスコミに代表される(主人公もその一端を担う者だ)、情報を扱う者の役割と責任。高潔な精神と汚れた精神の同居。 こういった矛盾するものについての考察が作品の中に含まれているのが、普通のミステリーとは異なると思う。 特に本の題名ともなった、「王とサーカス」の章が秀逸。

Posted byブクログ

2018/09/10

米澤穂信「大刀洗万智」シリーズ長編ミステリ。 海外旅行特集の仕事でネパールに向かった太刀洗万智が、ネパール王宮での殺害事件に遭遇。その取材の過程で発生した別の殺人をめぐる壮大なフィクションです。 長いです。長くて・・・深いです。どっぷりハマりました(^_^;) 好き嫌いの分かれる...

米澤穂信「大刀洗万智」シリーズ長編ミステリ。 海外旅行特集の仕事でネパールに向かった太刀洗万智が、ネパール王宮での殺害事件に遭遇。その取材の過程で発生した別の殺人をめぐる壮大なフィクションです。 長いです。長くて・・・深いです。どっぷりハマりました(^_^;) 好き嫌いの分かれる内容と結末だと思いますが、私的には秋の夜長にじっくりと読むに相応しい一冊かと・・・

Posted byブクログ

2018/09/08

世の中に起こる様々なニュースを、私はどう受け取っているんだろう。 ネパールの王族殺人事件も、高校生の頃興味深く見ていた。でもそれはきっと、この話にでてくるアメリカ人の若者と同じ感覚だったのだろう。遠いところだからこそ、興味深く見られた。 記者はどう伝えるのが正しいのだろうか。 ...

世の中に起こる様々なニュースを、私はどう受け取っているんだろう。 ネパールの王族殺人事件も、高校生の頃興味深く見ていた。でもそれはきっと、この話にでてくるアメリカ人の若者と同じ感覚だったのだろう。遠いところだからこそ、興味深く見られた。 記者はどう伝えるのが正しいのだろうか。 王族殺人事件と主人公の周りで起こった殺人事件。 謎解きをしながらも、この本の根っこは謎解きではなかった。 最後のあたり、主人公とサガルとのやりとりがガツンときた。 「王とサーカス」という題名も心にくる。 自分のニュースに対する受け取り方に気付かされた。

Posted byブクログ