天久鷹央の事件カルテ 火焔の凶器 の商品レビュー
伝説の陰陽師,安倍晴明のライバルと言われていた蘆屋道満の血縁か弟子と思われる芦屋炎蔵という平安時代中期に活躍した法師陰陽師の墓に調査に入った,大学の日本史研究者に相次いで不可解なことが起こる。相談を持ち込んだのは翠明大教授の室田で,室田の研究室の准教授・内村が自宅で謎の焼死をした...
伝説の陰陽師,安倍晴明のライバルと言われていた蘆屋道満の血縁か弟子と思われる芦屋炎蔵という平安時代中期に活躍した法師陰陽師の墓に調査に入った,大学の日本史研究者に相次いで不可解なことが起こる。相談を持ち込んだのは翠明大教授の室田で,室田の研究室の准教授・内村が自宅で謎の焼死をした。また共同研究者の碇という帝都大教授は元々持病はあったが呪い殺されると喚きまわる錯乱状態だという。 芦屋炎蔵の墓に立ち入ったものは呪術により焼き殺されるという伝説があるという。室田も心配して呪いの謎を解いてほしいという依頼。鷹央は,碇の家を訪れ,なんとか本人と面会し,その後自分で直接芦屋炎蔵の墓の調査に行く。そして碇の症状の原因を発見し,急を要する自体とて,抵抗する碇を強制的に天医会総合病院に入院させ治療させる。が,病状はかなり進行しており間もなく死亡した。同じ状況の室田も同様の処置を受け一旦は回復して退院していく。その後碇の通夜では碇の棺が,焼香している小鳥遊の目の前で爆発炎上するという事件が起こる。そして更に数日後,室田の体調が急変して,救急搬送されてくる。すると処置を施そうとする小鳥遊の目の前で,室田の胸のあたりから突然炎が上がり,炎は見る間に全身を包み,室田は焼死した。これは本当に中世の陰陽師の呪いなのか。警察は事件と認識する一方で,捜査は全く進展せず,2つの事件の現場にいたことから小鳥遊に疑いの目を向ける。小鳥遊が逮捕されることになれば天医会総合病院の信用失墜は避けられず,責任者である鷹央の責任問題となり統括診断部の縮小,廃止に発展する可能性も大きい。謎の人体自然発火現象を鷹央は解き明かせるのか。 しかし作家さんは何故GPSは高度がわからないという誤解を持っているのだろうな。高度がわからなかったら登山の役に立たないじゃん。iPhoneだって高度が分かるのに。実際使ったことないんだろうね。
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天久鷹央シリーズ、第9弾。天久鷹央と小鳥遊優の不思議な関係と漫才師のような会話がなんとも言えずよい。テーマは、呪い。呪いや祟りで人が殺せるのか? 平安時代の安倍晴明の活躍していた頃の陰陽師の蘆屋道満の子孫の蘆屋炎蔵の墓を発掘していた翠明大学の准教授が不審な死を遂げた事件。火の...
天久鷹央シリーズ、第9弾。天久鷹央と小鳥遊優の不思議な関係と漫才師のような会話がなんとも言えずよい。テーマは、呪い。呪いや祟りで人が殺せるのか? 平安時代の安倍晴明の活躍していた頃の陰陽師の蘆屋道満の子孫の蘆屋炎蔵の墓を発掘していた翠明大学の准教授が不審な死を遂げた事件。火の気がないところで、いきなり身体が発火しての死亡だった。それを皮切りに、一緒に発掘を行っていた共同研究者たちの身にも「陰陽師の呪い」が降りかかる。蘆屋炎蔵の墓を暴いたものは、火事によって呪い殺されるという伝説があった。 「陰陽師の呪い」を調べるために墓に入る天久鷹央と小鳥遊優。 蘆屋炎蔵の墓を調査した大学の研究者4人のうち、翠明大学の内村英典准教授は発火現象で焼死。元々の肺気腫を悪化させ急激な体調不良を訴える内村准教授の上司、室田宗治教授。室田教授は、平安時代の専門家で、陰陽師に詳しい。精神錯乱状態で書斎に閉じこもる帝都大学の日本史専門の碇教授。唯一元気だったのは帝都大学の美人な准教授倉本葵。謎を暴くため炎蔵の墓に潜入した天久鷹央は、碇と室田の急激な体調不良の原因が真菌であったことを突き止めますが、天久鷹央の診断も虚しく碇教授と室田教授は死んでしまう。内村准教授の発火現象はなぜ起こったかを、天久鷹央は解明する。
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8作目に続いて長編で読み応えあり。今回の話はちょっと診断色は薄かったんだけど、鴻ノ池がいいように絡んで来て、なかなか面白かった。外さないなあ~
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呪いと医療、ある意味対極にあるものを題材にした殺人事件でとっても面白かった。 なんとなく知念さんのパターンがわかってきて、最も怪しくない人がどんでん返しの結果犯人だったと言うパターンが見えてきた。 ただそれが全く気をてらうものではなく、きちんとロジックがつながっておりだからこそ...
呪いと医療、ある意味対極にあるものを題材にした殺人事件でとっても面白かった。 なんとなく知念さんのパターンがわかってきて、最も怪しくない人がどんでん返しの結果犯人だったと言うパターンが見えてきた。 ただそれが全く気をてらうものではなく、きちんとロジックがつながっておりだからこそこうなっているのだと納得させる点にさすがだなぁといつも感じる。 ことり先生はとっても惚れっぽくそして可愛い。 早く幸せになって欲しいなぁとも思うし、鷹央先生と良きパートナーになってもらえたら何かいいなぁって言うように思っている。
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ネタバレになるから言えないけど、この手の展開はあまり好きではない。あまり好きでは無いけど、ミステリーとしては面白かった。 長編4作目。このシリーズは間違いない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回は陰陽師の呪いと人体発火事件に挑む、鷹央と小鳥遊。 しっかりと医学的背景による謎解きもあり、後半は二転三転する。様々な人間の背景が語られており、相変わらず小鳥遊の人の良さもよく表現されている。 1つ1つの事件背景は非常に論理的だが1つの物語として全てを繋げた時にやや強引だった気がした。特に自然発火の原因と主犯が被害者を死に至らしめて過程は腑に落ちない部分があった。 しかし各登場人物にちょっとした謎があり、最後まで楽しませてもらったのも事実である
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歴史的要素に少し手を加え、陰陽師の呪いを中心に上手く構成されたミステリーである。火の能力をテーマにした宮部みゆき、東野圭吾など作品はあるが、医療を加えたことでオリジナルになっている。 成瀬刑事と鷹央のやり取りはどっちが刑事なのかわからなくなる。鷹央と小鳥遊のコメディもアクセント...
歴史的要素に少し手を加え、陰陽師の呪いを中心に上手く構成されたミステリーである。火の能力をテーマにした宮部みゆき、東野圭吾など作品はあるが、医療を加えたことでオリジナルになっている。 成瀬刑事と鷹央のやり取りはどっちが刑事なのかわからなくなる。鷹央と小鳥遊のコメディもアクセントになっている。 放火事件が更に複雑化していき、興味を駆り立ててくれる。医療ミステリーの難点は、呪いか殺人かというと、殺人であることを示唆してしまうところである。それでもこの作品にはわくわく感がある。それは医療に精通している作者の成せる技とも言える。 アホの刑事とは、笑ってしまった。確かに警察の不甲斐なさが際立つが、それは鷹央の推理力によるところである。小鳥と鴻ノ池の活躍は良かったが・・・まだまだ事件は終わらない。最後はアクションものになった。そして宴でスッキリ。
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'22年6月14日、聴き終わりました。Amazon audibleにて。 うーん…まあ、変わらず面白かった、です。 でも、やはり謎解きに、医学的知識は必須のような┐( ˘_˘)┌正直、ちょっと違和感…。 でも、楽しんで聴き終えました! あと…本の表紙の鷹央さん、...
'22年6月14日、聴き終わりました。Amazon audibleにて。 うーん…まあ、変わらず面白かった、です。 でも、やはり謎解きに、医学的知識は必須のような┐( ˘_˘)┌正直、ちょっと違和感…。 でも、楽しんで聴き終えました! あと…本の表紙の鷹央さん、笑顔でなくて、不機嫌な顔の方が、キャラ設定的には合っているような…ハハハ。僕は、不機嫌な鷹央さんが、甘いモノを頬張るシーン、大好きです!
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とても面白いので、きょう一日で読み終わりました。この作家さんは好きで、全くはずれがありません。天久鷹央の事件カルテシリーズはあと3冊、(借りものだけれど)早く読み終わろう…
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天久鷹央シリーズ。短編集より長編は面白い。 だんだん小鳥と鷹央先生の信頼関係が増してきたと感じる編だった。事件はだいぶ複雑に。亡くなる方の遺族を思うとしょんぽりした部分あるけど
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