土 地球最後のナゾ の商品レビュー
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土。この足もとに存在するありふれた物質には様々な特長があり、12種類に分類されるという。世界の12種類の土を探す著者の旅が、軽妙な語り口で語られる。 チェルノーゼムやポドゾルなどは、その昔、高校の地理で目にした土の名だが、そういえばなぜ地学ではなくて地理で土壌について学んだのだろう?と改めて思い至る。 それはやはり科学的な視点よりも、世界の食糧事情を担うファンダメンタルであるという社会的な視点からなのだろうか。 土壌を研究する著者の目的も、あくまでも100億人を養うことができる土を見つけて、将来的な食糧不足を解消することにある。 はたして、人類の未来を託すことができる土はあるのか。
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土壌学の本。著者によると、地球上の土は12種類に分類できるらしい。実際に12種類の土を求めて世界各国を訪問し、土とは何かを考察する。 自分自身も農学部の出身だが、機械系だったので土そのものにはあまり関心が無かった。ぜいぜい植物の生育に必要な土と化学物質くらいの知識しかなく、社会人...
土壌学の本。著者によると、地球上の土は12種類に分類できるらしい。実際に12種類の土を求めて世界各国を訪問し、土とは何かを考察する。 自分自身も農学部の出身だが、機械系だったので土そのものにはあまり関心が無かった。ぜいぜい植物の生育に必要な土と化学物質くらいの知識しかなく、社会人になると農業とは違う世界に進んだので、土がどのようにできるか等全く知らなかった。この本では、著者の体験と併せて判りやすく(例え話も適切)解説しており、読んでいてとても面白かった。土についての知識を得ることで、毎日見ている風景が違って見えてくるような気がする。旅行に出掛けたら、動植物と共にその土地について考えてみるのも良いかもしれない。
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土の種類など全くわからなかったけど勉強になった。話もストーリー仕立てで面白い。日本の土特化の話をもっと聞きたいかも(日本は建物などの埋没が早い、の理由はなんとなくわかったけど詳細をもっと!)
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そこら辺にある土に肥料等を混ぜ込めば何かしら食料となるモノが育つのかと思っていたが、大間違いだった。 我らの胃袋を満たしてくれる食物を育てられる土が意外と希少なものだったとは。 土から見た食糧問題。 結構不安になる。
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「土」って何? ホームセンターなんかで、いろんな土が売られているけど違いがわからない。 と言って、学術書を読んでまで知りたいわけでもない。 というわけで手にしたのがこの本。 12種類に分類されている土すべてを実際に地球上を駆け巡り、掘り起こしてきた著者のバイタリティには敬服する...
「土」って何? ホームセンターなんかで、いろんな土が売られているけど違いがわからない。 と言って、学術書を読んでまで知りたいわけでもない。 というわけで手にしたのがこの本。 12種類に分類されている土すべてを実際に地球上を駆け巡り、掘り起こしてきた著者のバイタリティには敬服する。 その土の写真がカラーで見られるので印象に残る。 第3章の、人口密度と降水量のマップに世界の肥沃な畑の土マップを重ね合わせて見るとなんかいろいろと考えてしまう。 世界の歴史には土壌の性質が少なからずかかわっている。 土地(肥えた土壌)を奪い合う(戦争、買収)のではなく、土壌を改善する方法を競い合う世の中になって欲しいですね。 金儲け目的で(土壌として使うのではなく)土地を売買し、土壌がどんどん破壊されてしてしまうことがないようにと改めて思いました。
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第1章 月の砂、火星の土、地球の土壌 第2章 12種類の土を探せ! 第3章 地球の土の可能性 第4章 日本の土と宮沢賢治からの宿題 著者:藤井一至(1981-、富山県、土壌研究者)
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土から食糧問題を考える本。 作者、藤井さんは100億人を養ってくれる肥沃な土壌を探すため、スコップ片手に(?)世界中を旅したようだ。 さて、私はと言うと砂と土の違いもままならない。 月の砂、火星の砂はあっても、月の土や火星の土はないらしい。 その違いは動植物の遺骸が混ざり込んでい...
土から食糧問題を考える本。 作者、藤井さんは100億人を養ってくれる肥沃な土壌を探すため、スコップ片手に(?)世界中を旅したようだ。 さて、私はと言うと砂と土の違いもままならない。 月の砂、火星の砂はあっても、月の土や火星の土はないらしい。 その違いは動植物の遺骸が混ざり込んでいるかどうかだそうだ。 残念ながら、月や火星にはウサギやタコ型火星人はおろか、今のところは生命の痕跡すら見つかっていない。 「じゃあ、火星の表面にある、あの赤茶けた土みたいなものは何?」って言う話だけれど、あれは風化や侵食や運搬によって生じた削りカスみたいなものらしい。 一方、私たちが住んでいる地球には大雑把に分けて12種類の土があるらしい。 そんなこんなの土を探しに世界中を旅する前半戦。 私は後半戦の第3章が好き。 世界の人口がどんどん増えて、それを支える農地が消えていく未来。 なんとかしなきゃと思うのだけれど、ちょうど時間となりました… 新書のボリュームってこんなものです。 その後のこと、未来のことがもっと知りたくなる。 いっぱい考えさせられる、良い本に出合えたと思います。
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月並みな感想だが、足下の、特に気にすることなくただそこにある土、それがこれほどに面白く、興味深く、また、人間の未来に役立ちうる可能性を秘めているモノだとは知らなかった。 読んでいると、土に着目して世界を探検しているような楽しい気分になる。また、土がどういう役割を果たしているのか、...
月並みな感想だが、足下の、特に気にすることなくただそこにある土、それがこれほどに面白く、興味深く、また、人間の未来に役立ちうる可能性を秘めているモノだとは知らなかった。 読んでいると、土に着目して世界を探検しているような楽しい気分になる。また、土がどういう役割を果たしているのか、ということを知った。 世界が広がる一冊。
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大学で土壌学を習ったが、とらえどころが分からず、今も土についてほとんど無知のままである。 ところが。この本によって土のおもしろさに開眼してしまった!
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地球の土壌は12種に分類できるという。著者のスコップ片手にそれらの土壌を巡る調査を通じ私達の生活がそれらから如何に恩恵を受けているか気付かされるとともに、それらの現在の状況から将来的に大きなリスクを抱えている事がわかった。挿絵や著者の語り口も含め私たちの生活を支える土壌に興味を抱...
地球の土壌は12種に分類できるという。著者のスコップ片手にそれらの土壌を巡る調査を通じ私達の生活がそれらから如何に恩恵を受けているか気付かされるとともに、それらの現在の状況から将来的に大きなリスクを抱えている事がわかった。挿絵や著者の語り口も含め私たちの生活を支える土壌に興味を抱かせる良書。
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