営繕かるかや怪異譚 の商品レビュー
短編集ともとれる怪異集。 ホラーが苦手な人は気配に注意。 きっと昔ならどこにでもあった気配。現代は多くが歪んだり消失してしまったであろう気配。それに寄り添いながらも一定の距離を保つ人の在り方の物語。 表紙がこの作品の中を物語っている。読みながら関連性を探すのも楽しいし、振...
短編集ともとれる怪異集。 ホラーが苦手な人は気配に注意。 きっと昔ならどこにでもあった気配。現代は多くが歪んだり消失してしまったであろう気配。それに寄り添いながらも一定の距離を保つ人の在り方の物語。 表紙がこの作品の中を物語っている。読みながら関連性を探すのも楽しいし、振り返りとして楽しめる。
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築数十年の古屋や袋小路などに潜む不吉なもの 本当にありそうで怖い そもそも小野不由美さんはこういうちょっと ゾッとするような話を書くのがうまい ただタイトルの「 営繕かるかや」の尾端さんが ちょっとしか出てこないのが残念 悪霊退散!的な事をやるのかと思ったら そうじゃないのね...
築数十年の古屋や袋小路などに潜む不吉なもの 本当にありそうで怖い そもそも小野不由美さんはこういうちょっと ゾッとするような話を書くのがうまい ただタイトルの「 営繕かるかや」の尾端さんが ちょっとしか出てこないのが残念 悪霊退散!的な事をやるのかと思ったら そうじゃないのね 営繕というのは修理することなのね 現代版陰陽師みたいなことではなく 修理をして害の無いようにするとは よく考えたものだ
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怖さのもとを追及してどんどん深みにはまっていくような話は怖すぎて読めないんだけど、ほどよくさらりと語っていてよい。
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夏なので、怪奇ものが読みたいと思って本屋で眺めていたら、漆原さんの表紙絵が目に留まり、購入しました。 一つの街を舞台に、いくつかの短編がおさまっています。 わたし自身が、ホラーが苦手なのですが、途中で放り投げることなく、読み切ることができました。 はじめのお話は、ホラーというより...
夏なので、怪奇ものが読みたいと思って本屋で眺めていたら、漆原さんの表紙絵が目に留まり、購入しました。 一つの街を舞台に、いくつかの短編がおさまっています。 わたし自身が、ホラーが苦手なのですが、途中で放り投げることなく、読み切ることができました。 はじめのお話は、ホラーというより怪奇もの寄りです。漆原さんの表紙絵にまさしく合う雰囲気でした。 しかし、読み進めるうちにだんだんと怖さが強くなり、ホラーが苦手なわたしは、夜には読みたくないなぁ。と、少し感じました。ひやっと、怖い雰囲気です。 とは言え、読後はまったく嫌な気持ちにはならず、良かった。と、やっぱり怖いオチだよね?が綯い交ぜになります。 また、暑い季節になったら取り出して読むだろうなと思った一冊でした。
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怖いけど怖くない? 短編集だけど、各話の後味は悪くなくて、おくべきところにすっと収まるような? それぞれの世界の双方に折り合いをつけていくような。
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雨の鈴を除けば、命どころか身体に危害を加えようと積極的に行動をおこす怪異は出てこない。ホラーなんだけど、日常系ぽい。 なんてことなかった日常が、ある日のふとした行動で徐々に浸食されていく感じ。引っ越しなんて生きていれば誰もが経験するし、庭のDIYなんて一軒家に住んでいれば「ちょっ...
雨の鈴を除けば、命どころか身体に危害を加えようと積極的に行動をおこす怪異は出てこない。ホラーなんだけど、日常系ぽい。 なんてことなかった日常が、ある日のふとした行動で徐々に浸食されていく感じ。引っ越しなんて生きていれば誰もが経験するし、庭のDIYなんて一軒家に住んでいれば「ちょっと手を加えてみようかな」と考える。 昔からあるけど、よく分からないから捨ててもなんて珍しくもないと思う。 怪異ノ入り口はどこにでもある。 かるかやの尾端が提示する解決策もまた、日常生活を快適にするための提案。 肩に不要な力が入らずスラスラと読める作品でした。
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ちょーっと雰囲気出そうとしすぎて言葉遣いがくどいかな感はあったけど丁寧な文章で人間(だったもの)というものを大切にしてるお話だなぁと思いました。 ドラマや映画のようにスッキリ解決まで描かないけど人の日常とはそういうものではないかと思いました。 とても品のある怪談です。
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6つのお話。 解説で語られているように、断ち切るものではなく折り合いをつけてるもの。 残り7行「怪異という形で~」からのくだり。 身震いがした。 私も同じことを思ったからだ。 小野不由美さんは十二国記からのファンです。 全ての著書は読み終えている。 どの本も人の気持ちや心を大切...
6つのお話。 解説で語られているように、断ち切るものではなく折り合いをつけてるもの。 残り7行「怪異という形で~」からのくだり。 身震いがした。 私も同じことを思ったからだ。 小野不由美さんは十二国記からのファンです。 全ての著書は読み終えている。 どの本も人の気持ちや心を大切に、切磋琢磨し主人公が成長していく。そんな所が大好き。 そんな小野不由美さんの解説を、これまた大好きな宮部みゆきさんが!? 有り難すぎて、バチが当たりそう。 大切に棚に飾っておきたい1冊です。
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営繕屋さんがサラッと(いろいろ)片付けていく短編集。 怖いことは怖いんだけど、残穢ほどじゃない。 読後感は、意外とスッキリ? する感じ。
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怪異譚ではありながら,人それぞれの日常に根差した思いが通底する.単なる怪異ものとは違い,人の生とそこに潜む人の暗部を,怪異に象徴させることで見事に描ききる美しき短編集.
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