噛みあわない会話と、ある過去について の商品レビュー
辻村さんの心理描写は本当にすごい。帯の「救われるか後悔するかはあなた次第。」という言葉、ほとんどの人がゾッとしたり、過去の自分を思い返すんじゃないかなぁ。子供の頃にこの本を読んで内容を理解できていたらよかったけど、残念ながら難しいんだろうな。
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4つの短編集。どれもすごく面白かった。 過去の自分の発言が、その後の自分を苦しめるのが、現実の自分にもありそうなことでドキッとしてしまった。 この先の発言に気をつけようと感じた。 もっと早く出会いたかったです。
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- ネタバレ
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無意識とか、無自覚とか。 「パッとしない子」と、「早穂とゆかり」は特に構造が似たお話で、こういうことって正直あるあるだと思う。 申し訳ないけれど、教員って本当にたくさんの生徒を受け持って、自分に都合のいいことばかり記憶に残っていると思う。そうじゃないと辛い。 でもその陰に傷ついた生徒や、許せないと思う保護者もいる、かもしれない。若い時を振り返ると特にそう思う。教師も必死だったことなんて言い訳にならないけど。誰かにとって最高の先生は、誰かにとって最悪の先生だったりする。 友達関係だってきっと似たようなものだ。同じ思い出を共有しているようで、違う記憶を持ってる。 現実ではわざわざその認識の違いを突きつけられるようなことはほとんどないだけ。 こんなことあったら怖すぎる。通り過ぎてしまうものだからこそ、みんな都合よく記憶を書き換えたりして、なんとか生きていけるんじゃないのかな。でもこれも、傷つけてきた側の都合の良い言い分なのかな。
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だめだ、私もスクールカーストは反省してるからグサグサ来た。過去の同級生の顔が浮かんだ。 着物の話だけなぜかホラーだった。
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し、しんど〜い話の短編集。。 自分が言われている訳じゃないしのに、とても責められた気分だ。 なんだろう。良くも悪くも、そんなこと?と思ってしまう鈍感さがある自分にはしんどい話。 無意識に人を気付ける傲慢さには注意せねばと思うけども。 特にパッとしない子、早穂とゆかりがしんど...
し、しんど〜い話の短編集。。 自分が言われている訳じゃないしのに、とても責められた気分だ。 なんだろう。良くも悪くも、そんなこと?と思ってしまう鈍感さがある自分にはしんどい話。 無意識に人を気付ける傲慢さには注意せねばと思うけども。 特にパッとしない子、早穂とゆかりがしんどったな。 話はやり返した?ところで終わるが、実際には。言われた方もしんどかったやろうけど、言った方もまたしんどくなったのでは。。
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過去に、強い者と弱い者という関係の中で起こっていた出来事について、弱かった者の視点から語られる物語が4つ収載されている。 強い者の何気ない言動がいかに人を傷つけたかが辛辣に批判されるのは、水戸黄門のような痛快さもある一方で、あまりに救いようがなく気の毒にも思えた。
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これは、"本当にあったかもしれない怖い話"集に違いない。 何気ない言葉一つにどこまで責任を取らなければならないか、を考えさせられる。 本人が悪気なく放った一言が、相手の心に深く刻まれてしまうことが大いにあることを再認識させられ、人と話すのが少し怖くなった。 ...
これは、"本当にあったかもしれない怖い話"集に違いない。 何気ない言葉一つにどこまで責任を取らなければならないか、を考えさせられる。 本人が悪気なく放った一言が、相手の心に深く刻まれてしまうことが大いにあることを再認識させられ、人と話すのが少し怖くなった。 人のカサブタを剥がすのを見せられているかのような、居心地の悪さが半端ないんだけども、ページをめくる手は止められない。 話自体は短いのに、ものすごく怖いし、後味も悪い、最高のホラー短編集だった。 会話が、考えが噛み合わないのは特定の誰かがズレてるわけではなく、 それぞれに価値観も、感受性の強弱も違うから、誰と話しても大なり小なり歪みが生じているのかもしれないね。 要はその歪みが許容できる範囲かどうか、がズレなのかなあ。
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人間の怖さにゾクっとした。 私も過去に人を傷つけてしまったのではないかと不安になる。 記憶の捏造、思い込み、無自覚な過去の出来事によって、どんどん会話が噛み合わなくなる。
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辻村深月作品のリアルで怖い方のやつだった 不思議な話もあったけど、現実感を醸しながら何か黒っぽいものを胸に残すのが上手だなーと思う
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おもしろかった。 読みながらゾワっとする感じ。 記憶が噛み合わない、立場の違う者の認識の違い、ザワザワしながら読んだ。
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