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噛みあわない会話と、ある過去について の商品レビュー

3.8

365件のお客様レビュー

  1. 5つ

    66

  2. 4つ

    153

  3. 3つ

    99

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    4

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2022/05/30

感じ方は人それぞれで、自覚はなくても相手を傷つけている事は多くて、言葉や態度、人間関係は難しいと感じる本でした。 読み終わって苦しい感じがしたので☆2にしましたが、辻村さんは大好きな作家さんです。

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2022/05/27

怖い怖い!アイドルの話と塾の話はこっちまで冷や汗もの。ナベちゃんの話はあるある。外野があーだこーだ言うのって楽しいよね。笑 辻村さん天才か。

Posted byブクログ

2022/05/15

熱いレビューを目にして、気になっていた本。 怖い! 本を閉じてまず思ったことです。 その怖さは、物語の中だけにあるのではありません。 自分の心の底にあるモノのカバーをそ~っと外された、 蓋をして隠していた物を「ほら!」と目の前に差し出された、 そんな怖さでもあります。 四つの...

熱いレビューを目にして、気になっていた本。 怖い! 本を閉じてまず思ったことです。 その怖さは、物語の中だけにあるのではありません。 自分の心の底にあるモノのカバーをそ~っと外された、 蓋をして隠していた物を「ほら!」と目の前に差し出された、 そんな怖さでもあります。 四つの短編集。 怖かったのは、『パッとしない子』と『早穂とゆかり』。 両作品とも、テーマは同じと受け取りました。 かつて「力を持っていた側」の人間が発した言動。 それを受けた「そちら側に入れてもらえなかった」人間の恨み。 言った方は覚えていなくても、言われた方は忘れない。 そして、時を経て立場が逆転すると 恨みを抱えていた側が すくっと立ち上がって反撃に出るのです。 『パッとしない子』の逆襲は理解できるのですが 『早穂とゆかり』の方は、どうなんだろう? ゆかりの傷がそれほどまでに深かったということかな。 思い返せば、思い出したくないのに覚えている言葉があります。 でも、自分の言葉が人を傷つけて、 それすら知らなかったことがあるかもしれない。 最近、言霊というのは本当にあると思えるようになりました。 言葉が現実を変えていく。 (これって、『ママ・はは』のテーマだったのかな?) 陰口は叩かない、負のエネルギーを発する言葉は避ける、なんて。 そうは思っていても、なかなかね…。 だから、この作品は怖いのです。

Posted byブクログ

2022/04/11

無意識に相手を傷つけている可能性があるということ、言葉を送る側と受け取り側との感じ方は違うということ、人は無意識に自分の描いたとおりに記憶を改竄してしまうこと 怖いなぁと感じて自分を見直そうと感じさせられる作品

Posted byブクログ

2022/03/31

男を感じさせない男友達、受け持っていたクラスの冴えない生徒、価値観の違う親子、みんなから疎まれていたクラスメイト、そんな相手へ無意識にしてしまっていた行動や言葉が、いつしか自分へ返ってくる。そんな短編集。 わたしの人生にも、してしまったことやされてきたことがあって、読みながらぐ...

男を感じさせない男友達、受け持っていたクラスの冴えない生徒、価値観の違う親子、みんなから疎まれていたクラスメイト、そんな相手へ無意識にしてしまっていた行動や言葉が、いつしか自分へ返ってくる。そんな短編集。 わたしの人生にも、してしまったことやされてきたことがあって、読みながらぐるぐると過去を思い出していた。 無意識だからこその酷さってあると思っていて、してしまった側としては「みんなしてた」「そんな些細なこと」を改めて突きつけられる、真綿で首を締められるようなつらさがあって、同時にされた側としては「あなたにとっては些細なことでも」「傷つける意思がなければそんなことしないでしょう」って思ってしまうから、意識があちら側こちら側に目まぐるしく変わってしんどかった。 せめて誰かからあの時のあれはつらかったと言われた時は、目を逸らさずに謝れる人間でありたい。

Posted byブクログ

2022/03/05

どの話も読後、心が重たくなりました。特に「パツとしない子」は先生との会話の内容が予想と反したので読みながらもどんどん辻村深月ワールドに引き込まれていきました。大人になってから、されていたことの正解がわかるということにヒヤッとしました。

Posted byブクログ

2022/03/05

フォローさせていただいている方々のレビューを全面的に信頼している。そんな一方的に好意を寄せている皆々様方が同時期に手に取り、絶賛 時に批判していた作品がある。それが、この「噛みあわない会話と、ある過去について」だ。一日一回は必ず見掛けるくらい盛り上がっている時期があった。私はその...

フォローさせていただいている方々のレビューを全面的に信頼している。そんな一方的に好意を寄せている皆々様方が同時期に手に取り、絶賛 時に批判していた作品がある。それが、この「噛みあわない会話と、ある過去について」だ。一日一回は必ず見掛けるくらい盛り上がっている時期があった。私はその期間、日々親指を咥えながら嬉笑怒罵溢れる感想を楽しんでいた。 そんな贅沢な環境に満足していたのか、読みたい本が多過ぎたのか、自ら意欲的に手に取る事は無かった。話題性が弱まってきた頃、まさしく今の事なのだが、本棚を漁っていたら....単行本が居た(笑)いつからだ。もしかしたら親指をふやかす必要は無かったのやも知れない。そんな後悔を背負いながらこの出会いに感謝した。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 私は、言葉が刃となる事を理解した上で敢えて武器として扱う事がある。理不尽な扱いを受けた時や見た時、言葉の力で相手を悔しがらせたくなってしまう。「ほらね?嫌でしょ?」と、わからせてやりたくなるのだ。 ただ、私が感じる理不尽の発端を考えたことは無かった。いきなり理不尽が横入りして来たように感じていた。しかし、本書を手に取り気付かされた。 ....そうでは無いのかもしれない。私が人のせいにしているだけだったのかもしれない。私も知らず知らずに人を傷つけているのかもしれない。怖い、しかし目を背けることが出来なかった。 本書の登場人物達は立場が明確だ。責める者と責められる者の物語。噛み合わなかった会話にて、過去の立場が逆転する。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 自分とは違う者を異端とし、ヤバい奴として扱う。全面的な味方になる訳では無いのに異端の混入で中途半端に肩を持つ。解決等求めていないくせに、西軍と東軍を作り出し自身が所属する勢力を必死に増大させようとする。 何気ない会話を覗き見て、こんなに震える事になるなんて思いもしなかった。 【ナベちゃんの嫁】 ーーーーーーーーーーーー 抜粋 「人の言葉をいちいち覚えていて、勝手に傷つくのはやめてほしい。こっちはそんなに深く考えていないのに、繊細すぎる。」 恥ずかしい事だが、私もこれを思った事がある様な気がする。気がするというのもまた、記憶の捏造なのやも知れない。 「記憶を捏造しないでください」 高輪佑のこの台詞が弾丸の様に心臓目掛けて飛んできた。凄く痛い。 【パッとしない子】 ーーーーーーーーーーーー 他二作、【ママ・はは】【早穂とゆかり】 ここでは省いてしまうが、感じた事を殴り書きした個人メモは完全に容量オーバーだ。 読んでいる間は常に「私もこんな事をしていたかもしれない」に苛まれ、過去の記憶を探っていた。だが、そんな思い付きのタイムトラベルで顔を出してくれる程の濃い記憶は存在しなかった。なのにホッとさせてくれないのが恐ろしい。記憶の捏造、した側は覚えていない、立場の思い込み、色々な可能性があるのだ。 対象が存在しない、分からないのに謝りたくなる。ごめんなさい、赦して下さいと。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 良い教科書に出逢えた。 自分がされたら辛い事は知っているじゃないか。何故他人に対してその能力が発動しないのだろう。人の心は確かに見えないけれど、それを想像することの破棄はしたくないなぁ。 読み終えた後、優しい気持ちになる本 というものが存在するが、程遠い題材のこの作品に同じものを感じた。なんか凄いの読んでしまったな....面白かったです。

Posted byブクログ

2022/02/22

人間の本質は自分本位と感じさせる短編小説集でした。自分の無意識かに噛み合わない会話を日頃誰かとしてるのだと不安になりました。。。

Posted byブクログ

2022/02/20

4話ともに自分の内面を見ているようで、共感したところが多かった。 取り消せない発言や痛いところを突かれて、逆ギレしたくなる気持ちは私だわ。 『パッとしない子』は衝撃的で、『ママ・はは』はへんな恐怖感で鳥肌が立った。

Posted byブクログ

2022/02/19

噛み合わない会話と、過去…納得のいくタイトルだった。 こんなことがもしかして自分にも実際あるのかもしれない、と思うと昔の知り合いに会うのが少し怖くなる。

Posted byブクログ