ゴッホのあしあと の商品レビュー
著者、原田マハさんのゴッホに対する深い愛情、慈愛を感じる。 文体もとても優しく、不遇の時代を生きるゴッホの気持ちを想像し、慈しんでいるように感じた。 文中にて 繊細でありながらもゴッホの強さを論じてる箇所があり、 マハさんの観察眼の鋭さに感心する。 とても読みやすく、まる...
著者、原田マハさんのゴッホに対する深い愛情、慈愛を感じる。 文体もとても優しく、不遇の時代を生きるゴッホの気持ちを想像し、慈しんでいるように感じた。 文中にて 繊細でありながらもゴッホの強さを論じてる箇所があり、 マハさんの観察眼の鋭さに感心する。 とても読みやすく、まるで1800年代にタイムスリップしたかのような臨場感を感じた。
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SOMPO美術館で2023年10月〜2024年1月に開催された ゴッホと静物画 伝統と革新へ 展示会のために読んで行きました ゴッホ、〈 鍛錬の人 〉というイメージをくれました ゴッホは本当は人物画を描きたかったらしい 絵が売れないことが静物画を選択するに至る ...
SOMPO美術館で2023年10月〜2024年1月に開催された ゴッホと静物画 伝統と革新へ 展示会のために読んで行きました ゴッホ、〈 鍛錬の人 〉というイメージをくれました ゴッホは本当は人物画を描きたかったらしい 絵が売れないことが静物画を選択するに至る ゴッホにとっては全て無駄にせず鍛錬であると(展示会より) “ゴッホは自分を鼓舞する努力もしているし、描き書き続ける努力もしている。努力家なのです。”と。展示会と本書が繋がってストンときました。 ゴッホとモネ、ゴッホとゴーギャンについても記載があり興味深かったです ↓ モネが描く風景画の多幸感 対して ゴッホ どこか寂しさや孤独感が漂う 寂しさを味わいに ↓ ゴッホ、「見えたように描くべきだ」とリアリズム的な主張 ゴーギャン、「アートは想像のもので、空想こそがアートをつくるんだ」 ゴーギャンと別れたあと創造的では?ゴーギャンの主張にも一理あると学習したゴッホがまた新たな段階へ進んでいく サン=レミの修道院にあるアイリスの群生 “彼がたった1人でこの修道院に到着したときに、彼を迎えてくれたのはこのアイリスだったのだと。” ゴッホがアイリスにどれだけ心救われたのか 《アイリス》J・ポール・ゲティ美術館蔵 “明るい光を感じる絵” パリにいてもパリの象徴であるセーヌ川を描かないゴッホについて前半でも触れていましたが、《星月夜》に対する作者の思入れが胸にじんときました “この空、私にはセーヌ川に見えます”(編集者の言葉) “《星月夜》の空は、セーヌ川に見立てて描かれた。” 『たゆえとも沈まず』でテオが《星月夜》と対面した瞬間の感動を思い出した 後半は『たゆたえとも沈まず』について。胸熱でした ピストルはテオの持ち物だったというフィクションを作者自身が“残酷な仮説”といっていた。涙。そう。。。残酷でしたよね。 遺作と言われる《木の根と幹》 「―こんなものまで·····描いていたのか」は作者自身の思いだったのですね 個人的には甥っ子へ描いた 《花咲くアーモンドの木の枝》が好み 実物を見てみたい
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者はキュレーターやアートコンサルタント時代を経て作家になった人... sonnpo美術館でゴッホ展を見る前に少しゴッホのことを知っておこうと読んでみた一冊。 興味深く読んだ。 時代背景とキーとなる人なども絡めて簡潔に書かれており読み進むうちに層になって情報が蓄積される感じがあって心地良い。 著書の『たゆたえども沈まず』の過程での本人(=著者)の 胸の内なども書かれていてゴッホへの思いが感じられる...。 今までは漠然と美術館に行って絵を鑑賞... 好きとか嫌い...程度で時代背景や画家の背景など...あまり意識しないでみていたけれど... 鑑賞とは...という観点から考えればなんと勿体無いことをしていたんだと...バカみたい〜〜〜自分である。 ゴッホは後期印象派の人 ゴーギャンやセザンヌも同じ... そしてアートの世界ではゴッホとセザンヌが現代アートの源泉を作ったのかーーみたいな... 読み進みながら学ぶことも沢山あってアートの世界の横のつながりなんかも分かってきて面白い... 絵画だけではなくアート全般に影響を与えたり与えられたり...の感じが理解できた。 引用されている本も多く載っていて、それらの本もちゃんと読み込めば絵画の流れがザックリかもしれないけれど理解できるのかな?と思ったり... 興味深く、19~20世紀の絵画の流れの糸口がつかめそうな一冊と思えた...。
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たゆたえども沈まずを読み、ゴッホのことが好きになったので手に取りました。 ページ数は少ないものの、ゴッホの生涯について簡潔にまとめられています。 原田マハさん独自の解釈も多々含まれておりますが、狂気の人という側面だけでなく知的な面を窺えたのが非常に面白かったです。
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ゴッホの厚塗で最初にぐっときたのは「アルルの寝室(3rd)」です。 そこから、ゴッホ展をいくつも行くようになり、「アイリス」「星月夜」「夜のカフェテラス」「花咲くアーモンドの木の枝」など、好きな作品がたくさんできました。 その中で、サン・レミの修道院での作品群に静謐さを感じていま...
ゴッホの厚塗で最初にぐっときたのは「アルルの寝室(3rd)」です。 そこから、ゴッホ展をいくつも行くようになり、「アイリス」「星月夜」「夜のカフェテラス」「花咲くアーモンドの木の枝」など、好きな作品がたくさんできました。 その中で、サン・レミの修道院での作品群に静謐さを感じていました。体調が悪かったはずなのに、何故こんなに多くの作品を?と非常に謎だったのですが、本作で原田さんから一つの解をいただき、非常に腹落ちしました。
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p.93 「テンピン油を飲んで自殺未遂したり、油絵の具を飲み込もうとしたり(中略)でもそれは狂気とは異なると私は思います。」 について、私も狂気ではないと思う。 「たゆたえども沈まず」でも思ったが、結果が自殺未遂だったとしても、本人的には自殺未遂ではなく、 絵にのめり込むあま...
p.93 「テンピン油を飲んで自殺未遂したり、油絵の具を飲み込もうとしたり(中略)でもそれは狂気とは異なると私は思います。」 について、私も狂気ではないと思う。 「たゆたえども沈まず」でも思ったが、結果が自殺未遂だったとしても、本人的には自殺未遂ではなく、 絵にのめり込むあまり、絵の具とひとつになりたいという衝動、絵の具とひとつなんだという錯覚だったのではないかと思っていた。 だから「隅々まで冴えわたるような明るさと透明感」と本書に書かれていて「そう!それ!」となった。 以前、技術関係の仕事をしていたとき、使用する有機溶剤を「飲めるな」と思ったことがあるだけに、とても好きな箇所。 p107 「こんなものまで…描いていたのか」 ご自分の胸の内を登場人物たちに言わせてたんですね。 この作品はどこを切り取ってもゴッホへの愛を感じたが、いよいよ納得である。 p112 「せめて小説の中では友人である重吉を寄り添わせてあげたいと思いました」 泣けた…ありがとう。 p130 「加納重吉は、私であり、読者であり、日本の化身なのです。」 ありがとう。 再読 2023.6 以下の書籍と同時進行で再読 ◼︎オザンヌ,マリー=アンジェリーク ジョード,フレデリック・ド 訳 伊勢/英子 伊勢/京子 「テオ―もうひとりのゴッホ」 ◼︎原田マハ「たゆたえども沈まず」 p58に、 「テオの評伝、『テオ-もうひとりのゴッホ』が素晴らしい本で、「いやあ、この弟はすごいわ!」ということに、気づかされました」 とのことなので読まないわけにはいかなくて並行して読みましたw p101 「僕はもう長いこと待っていたんだ。この1枚を」 「とうとうフィンセントは書いたんだ。彼が1番描きたかったものを」 「今となってはゴッホが何を持って星月夜を書いたのか誰にもわかりません。でもそういう解釈があっても良いのではないでしょうか。それが小説の力ではないかと思います。」
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たゆたえども沈まず、をまた読みたくなった ゴッホは生きている間はさほど評価されず、死後に弟テオらの活躍で著名になった。晩年の奇行なども記されている。 原田マハさんがどんな思いでゴッホと接してきたかを一緒に旅をしながら感じることができ、人間理解とバーチャルフランス旅行のふたつを...
たゆたえども沈まず、をまた読みたくなった ゴッホは生きている間はさほど評価されず、死後に弟テオらの活躍で著名になった。晩年の奇行なども記されている。 原田マハさんがどんな思いでゴッホと接してきたかを一緒に旅をしながら感じることができ、人間理解とバーチャルフランス旅行のふたつを体験できた。
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原田マハさんによる画家ゴッホガイドブック。著作の『たゆたえども沈まず』を引き合いに出しながら、彼の生涯を辿りながら実像に迫る。コンパクトにまとめられているのでゴッホについて基本的な情報を知るには打って付け。また『たゆたえども沈まず』も再読したくなります。
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『たゆたえども沈まず』を、いとこが演じたゴッホを見たあとに読んだのだけど、その作者が著書を解説してくれる本。ゴッホ入門としてよいのでは?
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新しい描法を研究し独自の様式を追い続け、ラテン語とフランス語を巧みに操る語学の才ももつゴッホ。“狂気の天才”という印象が強く、センセーショナルに語られることが多い孤高の画家の謎に迫る。 やさしい入門書という感じ。
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