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探偵AIのリアル・ディープラーニング の商品レビュー

3.5

89件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

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2020/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ディープラーニングの特徴とか弱点(フレーム問題やシンボルグラウンディング問題)をうまく活かしてミステリーに仕立てているところは面白かった。 ただ、携帯に高度なAI入れたらフリーズしそうとか、AIの対話性能や人間らしさがやけに高くて、そこの学習が一番大変そうなのになーって思ってしまった。 私の専攻が情報なので細かい部分が気になってしまったのは、職業病なのでしょう(笑)

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2020/02/01

人工知能の研究者の父が自宅離れの密室内で焼死。高校生の息子、輔は事件を父が開発した「探偵」AI、相以と共に調べていく事になる。相以には「犯人」以相という双子のAIがいるがこちらは事件時にテロリスト集団に奪われ、やがてお互いが対決する事件が起こる。開発途中状態の相以が人工知能として...

人工知能の研究者の父が自宅離れの密室内で焼死。高校生の息子、輔は事件を父が開発した「探偵」AI、相以と共に調べていく事になる。相以には「犯人」以相という双子のAIがいるがこちらは事件時にテロリスト集団に奪われ、やがてお互いが対決する事件が起こる。開発途中状態の相以が人工知能として事件を推理していく過程が面白い。人だとスルーする所に引っ掛かってしまうAIの抱える「フレーム問題」等の問題点が上手く絡み合っている。相以がボンコツ探偵から成長していき人間臭くなる過程が楽しいけど以相側がそこまで語られてなくて直接対決もあまりなかったのが残念。次巻に期待かな。

Posted byブクログ

2019/09/20

人間の心の所在は、機械のそれと同様、他者からはうかがい知ることは出来ない。 ただ、言動をもって、それを信じるのみ。 相以の純真さに対して、以相の外道っぷりが清々しい。 双子のAIなのに、どこでこんなに差がついたのか… やはり環境か。

Posted byブクログ

2019/09/01

AI探偵とAI犯罪者のバトルを描いた本作。 それぞれAIの特徴を活かした推理や犯罪は面白いです。主人公は人間なので、謎や推理に驚いたり、たまに滑稽さを感じたりと、不思議な読み味がありました。 そして探偵AIは推理小説を、犯罪AIは推理漫画をデータベース化し、戦っていきます。その媒...

AI探偵とAI犯罪者のバトルを描いた本作。 それぞれAIの特徴を活かした推理や犯罪は面白いです。主人公は人間なので、謎や推理に驚いたり、たまに滑稽さを感じたりと、不思議な読み味がありました。 そして探偵AIは推理小説を、犯罪AIは推理漫画をデータベース化し、戦っていきます。その媒体の違いなども今後現れていくのでは?と期待しているシリーズです。

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2019/07/17

あまり期待していなかったが、思ったより面白かった。続編に期待。表紙の絵とタイトルは損している。もったいない。

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2019/06/25

早坂吝「探偵AIのリアル・ディープラーニング」読了。父の形見である人工知能のAI。事件の真相を究明するため活躍する人工知能。はじめは万能ではないが、機械学習を通じ探偵AIとし成長していく様に人工知能の将来の飛躍を想像させてくれる内容であった。

Posted byブクログ

2019/06/14

AIものは最近よく見かけるようになりましたが、こちらは、フレーム問題、シンボルクラウディング問題等、実際にAIに人間同様に考えさせようとするとどうなるかを、実際の問題点をストーリーに組み込んでいて、とても興味深く読み進めました。殺された開発者の息子がそのAIと共に悪の組織と闘うと...

AIものは最近よく見かけるようになりましたが、こちらは、フレーム問題、シンボルクラウディング問題等、実際にAIに人間同様に考えさせようとするとどうなるかを、実際の問題点をストーリーに組み込んでいて、とても興味深く読み進めました。殺された開発者の息子がそのAIと共に悪の組織と闘うという話ですが、最後に一捻りもあり楽しめました。早坂氏ということで期待値が上がってしまったのか、ミステリとしては少し物足りない気もしますが、続きを期待したいと思います。

Posted byブクログ

2019/06/12

AIをテーマにした推理小説。しっかりとAIの特性が推理の骨格に位置付けられているのが素晴らしい。内容も論理的であり、クォリティも高い。敵の正体が見えて、終盤ややグダグダ感があるが、推理の論理性にゆるぎはない。続編でAI探偵に会えることを期待。

Posted byブクログ

2019/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

父の残した人工知能探偵相以。同じく持ち去られた人工知能犯罪者以相。二つの人工知能。そしてハッカーの集うテロリスト集団オクタコア。スマホ片手に輔は亡き父の死の真相を探る。 人工知能の探偵というネタは面白く、既存のミステリに人工知能ならではの観点を加えることで変容させる試みはいいものの、この作者にしては全体的に切れ味がなく、やや浮ついた感じである。新潮文庫nexという媒体のせいもあるが、講談社の他作品と比べて、よく言えば万人向けで、悪く言えばヌルい印象。オクタコアのメンバーの通り名の一つ「オー・ブラザー(あーっ、お兄ちゃーん)のルビが振られていたり、無機質なポーカーフェイスの公安刑事が重度のマザコンといったぶっ飛んだネタは著者らしい悪趣味さに満ちていて楽しめたものの、それでも物足りなさのほうが先に立ってしまった。 理由を考えてみたが、やはりそれは全体的な緊迫感のなさだろう。AIがねじくれた不可能犯罪を解決する、というのを期待して読んだのだが、意外なほどAI探偵がポンコツで、続く人工知能の犯罪者もシマウマを狂気としたシンボルグラウディング問題のめちゃくちゃさのせいで、人間を超越した理解を拒む人工知能の怖さが完全に薄れてしまった。そこで完全に間が抜けてしまい、ギャグとしてしか読めなかったのが最大の難点だろう。またギャグとして見るにもどぎつさが足りず、もう少しブレーキを外して欲しかった感も。少なくとも「◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』の時のような、読者をぶん回すキレッキレの展開が足りない。 しかしAI探偵が万能ではない、というのは現実の人工知能に接している僕らからすればかなりのリアルさがあり、あえてセーブをかけたことで荒唐無稽になりすぎないようにしていたのは評価できる。ただ、ラノベに近い媒体ならもう少しぶっ飛んでてもよかったのにと思ってしまうため、このへんは難しいところである。AI探偵、オクタコアのメンバー、警察側の人間と、出てくるキャラは厨二病感満載でよく立っており、ミステリ作家らしい書き分けの妙を感じた。ただ、もう少し出番が欲しいキャラもちらほら。このあたりは次作で掘り下げられることを期待してしまう。 個人的には三つ目の事件の、正解にたどり着いたものの、犯人側の動機を推察できなかった人工知能探偵の敗北というのが一番面白かった。推理は正しくても動機に違和感があり、人間側が補足することで初めて真の動機が明らかになるという構成はよく、探偵としての格も落とさない名采配だろう。また、フレーム問題を起こして推理の範囲が膨大になりすぎる欠点を、後期クイーン問題を利用し、推理小説をディープラーニングさせることで、刑事AIから探偵AIへと華麗なるジョブチェンジを果たすという発想は最高の一語だった。 設定は面白く、存分に活かしており、キャラもよく立っている。しかし著者の他作品を読んでいると全体的にキレが足りない。総括するとそんな感想だった。知らない人にすすめる早坂吝入門編としての一冊なら問題はないだろう。

Posted byブクログ

2019/03/04

<学生選書コメント> 人工知能の研究者である父が作った 双子のAI。「探偵の相以」と「犯人の 以相」との推理対決。

Posted byブクログ