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探偵AIのリアル・ディープラーニング の商品レビュー

3.5

90件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    31

  4. 2つ

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2021/07/06

AIの弱点(フレーム問題や着地問題など)を、「ドジっ子」という特性に置き換えて、探偵をさせるって発想が面白い。最後の中国の部屋のくだりも、早坂さんの柔軟な発想という感じで読者として面白かった。ライトなミステリ。 ただ、徐々に黒幕が…と思いきや、一冊であっという間に正体が割れてしま...

AIの弱点(フレーム問題や着地問題など)を、「ドジっ子」という特性に置き換えて、探偵をさせるって発想が面白い。最後の中国の部屋のくだりも、早坂さんの柔軟な発想という感じで読者として面白かった。ライトなミステリ。 ただ、徐々に黒幕が…と思いきや、一冊であっという間に正体が割れてしまい、シリーズものにするにはあっけない(シリーズものなんだけど)、一冊限りでは展開が早すぎる気がした。

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2021/06/30

6/30読了 1日で読み切ってしまいました。 人工知能がいる世界観。不完全な人工知能との会話から導かれる真実。 とてもワクワクしながら読み進めました。 続きがとても気になります。楽しみ。

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2021/08/19

まだ実現には至らないだろうが、設定には現実味があり、ありそうでなかった設定だと思う。 推理は本格と言っても良く、密室トリック、叙述トリック、ホワイダニット、そしてAIの特色を活かしたものなどバラエティに富んでいる。 『○○○○○○○○殺人事件』や『ドローン探偵と世界の終わりの館』...

まだ実現には至らないだろうが、設定には現実味があり、ありそうでなかった設定だと思う。 推理は本格と言っても良く、密室トリック、叙述トリック、ホワイダニット、そしてAIの特色を活かしたものなどバラエティに富んでいる。 『○○○○○○○○殺人事件』や『ドローン探偵と世界の終わりの館』などに比べると、最後の衝撃は少し少ないかもしれないが、とても読みやすく、面白かった。

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2021/03/14

推理小説をディープラーニングで学習し、事件の推理をするAIについての話。 昔読んだ、探偵の女性型ロボットと一緒に事件を解決する『半導体探偵マキナの未定義な冒険』という話のように、軽めの事件かなと思ったら、ばんばん人が死ぬ話だった。まあ、推理小説ってだいたいそうだけど。 フレーム問...

推理小説をディープラーニングで学習し、事件の推理をするAIについての話。 昔読んだ、探偵の女性型ロボットと一緒に事件を解決する『半導体探偵マキナの未定義な冒険』という話のように、軽めの事件かなと思ったら、ばんばん人が死ぬ話だった。まあ、推理小説ってだいたいそうだけど。 フレーム問題についての話が面白いと思った。殺人事件の真相を推理するにあたって、いろんなパターンの組み合わせを考えてしまって、暴走に近い状態になるという。コナンみたいに、容疑者が三人に絞られている状態だと有効に機能するけど、容疑者が全くわかってない状態だと、フレーム問題を起こしてしまうという。まあ、コナンみてても容疑者と思われる人以外にも殺人が可能な人いるだとと思うことはあるし、そこらへんは結構ご都合主義なところはあるよなと思う。なお、探偵がいいあてた犯人が本当に犯人なのか証明ができないということを、推理小説の世界では後期クイーン問題というらしい。コナン見てても、もう少し言い逃れできただろうと思うこともあるしなぁ(ちょっと違うかもしれないけど)。 鈍器というものがなにかわからない話で、「donkey」(ロバ)という単語を聞いて、それを鈍器と勘違いするという話は、たしかにAIでありそうだと思った。先日も、りんごの写真を見せると「りんご」と判断つくけど、りんごに「iPod」と書いた紙を貼ると、AIはその写真が「iPod」と思ってしまうという記事が話題になってたけど、案外そういうところが苦手なのかと驚いた(https://www.gizmodo.jp/2021/03/even-ai-can-make-wrong-decisions.html)。こういうのうまく認識できるようにならないと、自動運転でも、「道」と書かれた服を着てる人を道だと思いこんで自動ブレーキが動作せずに引いてしまう、なんてことになりかねないだろうし。 なお、この小説にでてくるのは、探偵のAIだけでなく、犯罪を企てるAIというのもでてきて、そっちは推理漫画で学習することに。いろんな作品に共通してでてくるのが、黒タイツの人物だという。コナン特有なイメージがあるけど、コナン以外にもでてくるのか。 話自体、キレイに終わったようにみえるけど、多分、続きを想定して書いたんだろうなと思った。で、調べたらやっぱり、続きがあるらしい。覚えていたら読んでみたいと思う。

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2021/02/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2021.2.2読了。 探偵のAI「相以」と犯人のAI「以相」。 人工知能の研究者の父が密室で謎の死を遂げた。相以とその謎を追ううちにテロリスト集団「オクタコア」の陰謀に巻き込まれて…。 早坂吝さんらしい設定ですが、なかなかどうして面白かったです。

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2020/12/18

双子の人工知能の姉妹。 かたや探偵の『相以』、そして犯人の『以相』。 2人の息も付かせぬ対決の行方は... 人工知能の開発者の父は、2つの人工知能を開発し、探偵役と犯人役のふたつの役割を与え、そのスキルを強化していった。 まるで、将棋の2人の天才による棋譜の研究のように... ...

双子の人工知能の姉妹。 かたや探偵の『相以』、そして犯人の『以相』。 2人の息も付かせぬ対決の行方は... 人工知能の開発者の父は、2つの人工知能を開発し、探偵役と犯人役のふたつの役割を与え、そのスキルを強化していった。 まるで、将棋の2人の天才による棋譜の研究のように... しかし、父は謎の火事で亡くなり、残された僕と人工知能の『相以』は、父の死の真相を、そして、16年前、謎の死を遂げた母の死の真相を解くために動き出す。 謎のテロリスト『オクタコア』や警視庁、公安なども絡み、事態は二転三転へ。 人工知能に関する専門用語、『フレーム問題』や『シンボルクラウディング問題』、『不気味の谷』など多々出て来ますが、難なく読めます。 最後のエンディング(アジトからの脱出)は、ハラハラドキドキですね。 逮捕された縦噛理音の謎の言葉や、『以相』の行方など、いろいろな謎を残す感じで、続編に期待です。

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2020/10/26

AIが一体どんな推理をしていくのか、ストーリーはどう進んでいくのかワクワクしながら読みました。専門用語も交えながらでしたが理解しやすく、段々とAIに親しみを覚えていったり、更に二転三転する怒涛のラストは面白かったです。

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2020/10/21

人工知能と人の会話等のやりとりは最初は機械的で違いを感じたが、段々と違いを感じなくなった。 ミステリーの専門的な用語も何度か出てくるが、しっかりと説明もあり、全く知識がない人でも読める内容だった。 全体的に読みやすく、テンポよく読め、すいすいとページが進んだ。 面白い一冊だった

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2020/10/09

新潮文庫nexの1冊。 新潮文庫の100冊2020の読み残し。 ある意味、ラノベの1つ先を目指すnexらしい作品と言えそうだ。 人工知能を主題に据えた新感覚ミステリである。 主人公は高校生、合尾輔(あいお・たすく)。 輔の父、創(つくる)は人工知能の研究者だが、密室で謎の死を...

新潮文庫nexの1冊。 新潮文庫の100冊2020の読み残し。 ある意味、ラノベの1つ先を目指すnexらしい作品と言えそうだ。 人工知能を主題に据えた新感覚ミステリである。 主人公は高校生、合尾輔(あいお・たすく)。 輔の父、創(つくる)は人工知能の研究者だが、密室で謎の死を遂げる。 父の部屋に隠されていたSDカードを開けてみると、人工知能のアバターが現れた。美少女の姿をしたAI、相以(あい)だった。 創は一対のAIを開発中だった。 1つが「刑事」役の相以、もう1つが「犯人」役の以相(いあ)。囲碁ソフトの開発に用いられたように、2つの人工知能に大量のデータをディープラーニングさせ、対戦させる形で、両方の能力を向上させていたのだ。囲碁ソフトが囲碁の棋譜を読み込むのに対して、創が開発中のものには警察の捜査資料を読み込ませていたのだという。 しかし、創が死亡した事件の後、「犯人」役の以相の方は消えていた。 事件は以相を狙ったものだったのか・・・? 輔と相以が調べていくうち、どうやら背後にテロリスト集団「オクタコア」の陰謀があることがわかってくる。 高校生と人工知能の探偵コンビは、犯罪集団に打ち勝つことができるのか。 作者の尖った才気を感じる作品である。 早坂吝(はやさか・やぶさか)というペンネームがすでに尋常でない。 人が簡単に殺されたり、残虐な描写が軽く扱われていたり、というあたりは何だかいかにもラノベ的な感じがする一方、著者の推理小説マニアぶりに圧倒される。加えて、本作では「フレーム問題」「シンボルグラウディング問題」「不気味の谷」といったAI特有の問題を犯罪に絡めてきている。 始めはケレン味あふれる書きっぷりにいささか引き気味で読んでいたのだが、あれ?と思ったのはシンボルグラウンディングが出てきたあたりである。エラリー・クイーンの「Yの悲劇」(とはっきりとは書いてはいないのだが)の引用で、この問題をすぱりと語っている。ん?これってものすごくうまくはまってる譬えじゃないの・・・? ラストのチューリングテストの顛末もなかなかしゃれている(でもこれは展開が読めたけどね、ふふん)。 言葉遊び的な部分も凝っていて、「オクタコア」のメンバーのあだ名が「チェシャのこ(チェシャ・カット)」だったり「終わりなき夜に生まれつく(エンドレス・デスマーチ)」だったりする。前者はルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」から取っているのだろうし、後者はクリスティの同名小説だろう。前者はにやにやしながらのこぎりを振り回す冷酷な大男(だから「cat」が「cut」で、「ねこ」が「のこ」になってるわけですね・・・)だったりして「あーあ」と思うし、後者のEndless NightからEndless Death-marchへの変換の意味がよく掴めなかったりするのだが。 主人公の名前はAIに掛けたものだろうが、脇役も小鳥遊(たかなし)とか間人(たいざ)とか難読名があったり、刑事コンビが右龍(うりゅう)と左虎(さこ)で対になっていたり、全体に凝りに凝っている。 著者の仕掛けたネタをいくつ拾えているのかよくわからないのだが、これははまる人ははまるのではないかな・・・? で、全体として、背後に「AIは人の心が理解できるか」というテーマがあるわけである。 粗さがあるというか才気が走り過ぎている部分もあるように思うが、この勢いについていける人にはおもしろい作品なのではないだろうか。

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2020/10/05

双子のAIの相以と以相.作った博士が殺されたことで,息子の輔と探偵を選択した相以は父を殺したテロリスト集団「オクタコア」と戦うことになる.敵側についた双子の片割れ以相は犯人としてのスキルで立ちはだかる.マザコン公安,刑事入り乱れてのドタバタ風ミステリー.AIの仕組みや問題点を巧み...

双子のAIの相以と以相.作った博士が殺されたことで,息子の輔と探偵を選択した相以は父を殺したテロリスト集団「オクタコア」と戦うことになる.敵側についた双子の片割れ以相は犯人としてのスキルで立ちはだかる.マザコン公安,刑事入り乱れてのドタバタ風ミステリー.AIの仕組みや問題点を巧みに利用して本当にあるかもと思わせる.これで終わりではないラスト.どう続くのかな?

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