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キネマトグラフィカ の商品レビュー

3.4

59件のお客様レビュー

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2022/08/20

著者はもともと映画会社に勤務されていたそうで、その体験をもとに書かれたと巻末の謝辞にあります。今は50代となった同期入社の面々が、新人だった頃の共有体験を懐古する、というお話で、1992年当時と、本書が刊行された2018年の、映画産業や女性が働くということについてなどの時代の違い...

著者はもともと映画会社に勤務されていたそうで、その体験をもとに書かれたと巻末の謝辞にあります。今は50代となった同期入社の面々が、新人だった頃の共有体験を懐古する、というお話で、1992年当時と、本書が刊行された2018年の、映画産業や女性が働くということについてなどの時代の違いが繰り返し強調されます。ただしそれは社会全体の話であり、そのなかで年齢を重ねていく者たちは、変化もするし、変わらない思いもある。もう少し頑張って働いてみようか、と思える小説。

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2022/05/20

60歳月と時代の流れは早く老いやすし、ですね。新入生から現在までの間が少し走り気味だったけれど、時代背景もうまく出ていて、自分の青春時代を懐かしく思い出した。映画はあまり見なかったけど、同期って羨ましいですね。

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2022/04/12

五十代の男女六人それぞれがかかわった、二十代のころのとある一夜の顛末。若かりし頃の彼らは、まだ社会を歩み始めたばかりだったけれど、すでに世の中が幸せばかりではないことに気づき出していた。 「持っている人は、気づかない」 その事実にそれぞれが違う形で直面し、けれど正しくかどうかは...

五十代の男女六人それぞれがかかわった、二十代のころのとある一夜の顛末。若かりし頃の彼らは、まだ社会を歩み始めたばかりだったけれど、すでに世の中が幸せばかりではないことに気づき出していた。 「持っている人は、気づかない」 その事実にそれぞれが違う形で直面し、けれど正しくかどうかはわからないままに人生を歩んでいく。映画界の在り方も大きく変わる中で、世間の不合理と闘いながら、自分らしさを失わないように、必死に、一日一日を。 ハイスペックなキャラとして描かれる麗羅ですら、すっとただのひとりの女性なんだと感じさせる側面も描かれていて、六人それぞれに少しずつ親近感を覚えることができました。生きたキャラクタが描かれていたからこそ、現実を生きる辛さが描かれていながらも、映画館のひそやかな暗闇につつまれているような静かな安心感を感じることができました。

Posted byブクログ

2022/04/03

自分とそれほど変わらない時代の話だったので、その時代の物、価値観などがすっと入ってきました。同期で強力して、、というのも何だか懐かしい。。その中で同じ女性として、働くこと、やりがい、家族、子供、、、についての思いなど、共感できる部分も多く少し苦しい気持ちにもなり。。。

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2022/03/20

平成の時代、映画館の閉鎖とシネコンの隆盛を目の当たりにしてきた世代として、この物語の主人公たちの人生に想いを馳せながら楽しく読めた。 昔の映画ってこんなふうだったんだなあと感慨深くなる場面もあったり、自分も16ミリフィルムは借りて上映会したことも思い出したりと、いろいろ懐かしさも...

平成の時代、映画館の閉鎖とシネコンの隆盛を目の当たりにしてきた世代として、この物語の主人公たちの人生に想いを馳せながら楽しく読めた。 昔の映画ってこんなふうだったんだなあと感慨深くなる場面もあったり、自分も16ミリフィルムは借りて上映会したことも思い出したりと、いろいろ懐かしさも。 名画の監督名がたくさん出てくるが、さすがに一部しか分からなかった(ジム・ジャームッシュ!)。映画がメインであるものの、主人公たちの恋愛模様、家族、そして何よりも女性が普通に社会で働くようになる前段階の葛藤。でも最後は爽やかなエンディングに希望と前進を届けてくれるのがさすがです。

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2022/02/27

『最高のアフタヌーンティーの作り方』に魅了され、マカン・マランを経て、この本を手にしました。 僕の意識の底に沈みそうだった日本社会に含有される女性へのバイアスに気づかされ、人生の不思議さや魅力を感じさせてもらいました。

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2022/02/04

老舗の映画会社に就職した同期6人の現在と、四半世紀前の“大騒動”をリレー形式で描いた作品。 古内さん自身が大学の映画学科から映画会社に就職した経歴をお持ちなので、映画会社の“営業”という未知の世界をリアルに知ることができた。6人の同期もそれぞれ個性的で楽しく読めたが、逆に定型的(...

老舗の映画会社に就職した同期6人の現在と、四半世紀前の“大騒動”をリレー形式で描いた作品。 古内さん自身が大学の映画学科から映画会社に就職した経歴をお持ちなので、映画会社の“営業”という未知の世界をリアルに知ることができた。6人の同期もそれぞれ個性的で楽しく読めたが、逆に定型的(友好・敵対・共感・反発)な気がしなくもない。似たような映画かテレビドラマを観たような錯覚に陥る。

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2022/02/02

50代になった元会社の同期が集まることで、それぞれの過去を振り返る。背負っているものは皆違うし、たどってきた道も違ってきている。全速力で走ってきた主人公が更年期を迎えて過去を振り返りこれからの生き方を考えて行く。まだまだ人生の先は長いと思わせられる作品だった。難しい映画の作品はわ...

50代になった元会社の同期が集まることで、それぞれの過去を振り返る。背負っているものは皆違うし、たどってきた道も違ってきている。全速力で走ってきた主人公が更年期を迎えて過去を振り返りこれからの生き方を考えて行く。まだまだ人生の先は長いと思わせられる作品だった。難しい映画の作品はわからなかったが、知っている作品もあり、映画を見ながら生きてきた人たちには興味深い内容なのではないかと思う。

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2022/01/30

びっくりするような感動はないのですが、うんうん、皆それぞれがんばってたんだよね、今だってこれからだってがんばって生きていくんだよね、という感想をもちました。特に咲子にはすごく共感しました。制度上は男女平等が整ってきたとはいえ、日本人の心にしみついた男女の役割分担。だんだんなくなっ...

びっくりするような感動はないのですが、うんうん、皆それぞれがんばってたんだよね、今だってこれからだってがんばって生きていくんだよね、という感想をもちました。特に咲子にはすごく共感しました。制度上は男女平等が整ってきたとはいえ、日本人の心にしみついた男女の役割分担。だんだんなくなっていくといいな、と思います。

Posted byブクログ

2022/01/22

時代の流れとともに映画もフィルムからデジタルに変わってたんだな〜。 平成元年とかは女性が働くことに対して世間の目も厳しかったんだろうな。

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