ペインレス(上) の商品レビュー
流石の筆力。構成力。そして、テーマ。テーマはどうかな。タイトルの通りですが、身体、心のペインレスというテーマが大き過ぎて、その意味と結末への持って行き方に、共感し切れなかった。流れの間に挟まれた、主人公の親の章は圧巻でした。
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無痛とは何か、痛みとは何かを追求する内容でした。上巻は傷の痛みを主に心の痛みを感じない女医と怪我をして体の痛みを感じない男性が中心になり、脳と痛みの関連を丁寧に説明していたと思います。
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あらすじから受ける印象とは違い 性描写は多いものの それだけに囚われない壮大な話になりそう。 タイミングよく下巻が回ってきた♪ 【図書館・初読・7月28日読了】
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痛みにもにおいがある、と万浬はおもっている p62 選別します。早々に取ってしまったほうがいい無駄な痛み。人格とからみついて、取れば、その人らしさが失われかねないため、もう少し様子を見ていたい痛み。痛みにすでに飲み込まれていて、痛みを取ると、その人の命さえ奪ってしまいかねない...
痛みにもにおいがある、と万浬はおもっている p62 選別します。早々に取ってしまったほうがいい無駄な痛み。人格とからみついて、取れば、その人らしさが失われかねないため、もう少し様子を見ていたい痛み。痛みにすでに飲み込まれていて、痛みを取ると、その人の命さえ奪ってしまいかねない痛み 3つ目の痛み たとえば肉体的な痛みの要因はないのに、社会生活で人々から受けるであろう痛みに対する精神的な恐怖が、肉体に影響を及ぼしている場合です。痛みを嫌っていながら、依存もしていて、痛みを盾に、世界から自分を守っている。心理的アプローチで痛みを取ってしまったら、裸で社会に出ていかなければならないと感じて耐えきれず、自殺するしかねない。 実は程度問題で、世界のほとんどの人間が、痛みを頼りに生きている。
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万浬が対峙する相手の心の動きを 逐一正確に捉えている様を 分かりやすく描かれているのが秀逸。 よくこれだけうまく言語化できるもんだわ。 エロい描写も多々あるが 万浬の心が冷静なせいか さらっと読めてよかった。 それにしても痛みにまつわる患者のエピソードが 多彩で、興味深かった...
万浬が対峙する相手の心の動きを 逐一正確に捉えている様を 分かりやすく描かれているのが秀逸。 よくこれだけうまく言語化できるもんだわ。 エロい描写も多々あるが 万浬の心が冷静なせいか さらっと読めてよかった。 それにしても痛みにまつわる患者のエピソードが 多彩で、興味深かった。 その痛みの取り方を読むにつれ 人体の不思議に気づかされる。 そうか、痛みって脳が感じるのかー。
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ここまで詳細な性描写いります? これ以上続くならやめようと思いながら上巻なんとか読み、下巻でいろいろ事情が明かされていくらしいのですが、もうやめにします。
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美しくスマートな女性麻酔医師、万浬。ペインクリニックに勤務し、痛みに常に注目している。ある人から紹介され、爆破テロに巻き込まれ身体的に痛みを感じなくなった森悟と出会い、肌を合わせることで感覚、痛みを研究してゆく…。痛みは普通に感じるので、痛みの仕組みや重要性などあまり考えなかった...
美しくスマートな女性麻酔医師、万浬。ペインクリニックに勤務し、痛みに常に注目している。ある人から紹介され、爆破テロに巻き込まれ身体的に痛みを感じなくなった森悟と出会い、肌を合わせることで感覚、痛みを研究してゆく…。痛みは普通に感じるので、痛みの仕組みや重要性などあまり考えなかったけれど、なかなか深く掘り下げられ。それにからめて、森悟の痛みの原因となった背景、万浬の家系が語られ物語は深くなる。体に痛みを感じない人と心の痛みを感じない人、その内容をどう書いてゆくかだけでも興味ある。下巻がどう展開されるか、万浬のその後が非常に楽しみである。心に痛みを感じないというのもあるけれど、万浬は超人(?)っぽく書きすぎかなあといった感。
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天童ワールド炸裂。テーマは肉体的・精神的両方の痛みだ。心の痛みを感じられない女医の主人公万浬と、テロによって痛覚を失った森悟が出会う。痛みを追求する万浬は何を求めどこへ行くのか…。「サイコパス」という言葉を思い浮かべながら下巻へ。
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医師として診察したいんです。あなたのセックスを-。テロによって体の痛みを失った青年は、女性麻酔科医にとって舌なめずりするような実験台だった-。構想20年の長編小説。 読み始めてすぐ退屈と感じて斜め読み。いったいどういう人が共感するのか不思議に感じたほど。「包帯クラブ」に次いで天...
医師として診察したいんです。あなたのセックスを-。テロによって体の痛みを失った青年は、女性麻酔科医にとって舌なめずりするような実験台だった-。構想20年の長編小説。 読み始めてすぐ退屈と感じて斜め読み。いったいどういう人が共感するのか不思議に感じたほど。「包帯クラブ」に次いで天童荒太に失望した。 (E)
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