誰が音楽をタダにした? の商品レビュー
身近な音楽ストリーミングサービス。 書いてあるのは私自身も消費者として経験がある音楽の変遷でしたが、出てくる言葉に懐かしい気持ちになるのと同時に、あの頃、こんな壮大な物語が同時進行していたという事実に驚きました。 テクノロジーの進化により確かに音楽はタダで聞けるものになってしまっ...
身近な音楽ストリーミングサービス。 書いてあるのは私自身も消費者として経験がある音楽の変遷でしたが、出てくる言葉に懐かしい気持ちになるのと同時に、あの頃、こんな壮大な物語が同時進行していたという事実に驚きました。 テクノロジーの進化により確かに音楽はタダで聞けるものになってしまったかもしれませんが、一方でタダにしないのもまた消費者なのかなと思います。 何事においても、エンドユーザーにリテラシーがなければ、そこは無法地帯になってしまいます。 自分のせいで自分の好きなものが消えてしまわないように、考えてみてほしいものです。
Posted by
面白かった。近年の音楽ビジネスとMP3の開発・普及秘話、インターネットの普及とトップリーク集団RNS。 才能ある芸術的で良い音楽性がヒットするわけではなく、音楽業界によるマーケティングや販促でセールスを伸ばしていくのは消費経済には共通しているようだ。 ノンフィクションならではの面...
面白かった。近年の音楽ビジネスとMP3の開発・普及秘話、インターネットの普及とトップリーク集団RNS。 才能ある芸術的で良い音楽性がヒットするわけではなく、音楽業界によるマーケティングや販促でセールスを伸ばしていくのは消費経済には共通しているようだ。 ノンフィクションならではの面白さが十分に発揮されている。映画化の話しはどうなったのかな
Posted by
2016年初版なので、ちょっと古いけど… その分、今のシーンがひとつの答えとして楽しめました ・mp3を生んだドイツ人が既得権益に抗うベンチャー魂 ・そのデジタルデータの魅力に取り憑かれ、なんでも金で解決する資本主義に対抗してインターネットでのユートピアを目論むパイレーツ ...
2016年初版なので、ちょっと古いけど… その分、今のシーンがひとつの答えとして楽しめました ・mp3を生んだドイツ人が既得権益に抗うベンチャー魂 ・そのデジタルデータの魅力に取り憑かれ、なんでも金で解決する資本主義に対抗してインターネットでのユートピアを目論むパイレーツ ・ワーナー〜ユニバーサル〜ソニーと渡り歩き、伝説の王国を築きあげたミュージックマン、ダグ・モリス この3つの物語が交わることなく、ひとつの結論に向かっていく それは、音楽が未知のテクノロジーと出会った試行錯誤であり、配信サービスが確立するまでの答えの見えないカオス 今の覇者が決してゲームチェンジャーなのではなく、夜明け前のイノベーターたちこそが変革者であり先駆者であると 邦題は犯人探しが大好きな日本人向けに「誰が(=who)」になってますが、原題は「how」であり、コンテンツがどう時代に右往左往させられたのかがよく分かるミステリー風ノンフィクション おもろかった
Posted by
mp3を開発した男、ネットに音楽を違法アップし続けた集団、違法アップにより売上が落ち対応を余儀なくされた音楽業界。3つの視点から音楽が無料になるまでの歴史が語られるノンフィクション本。最高に知的好奇心がくすぐられる面白い本だった。 初めてCDを圧縮せずにPCにコピーしたら700...
mp3を開発した男、ネットに音楽を違法アップし続けた集団、違法アップにより売上が落ち対応を余儀なくされた音楽業界。3つの視点から音楽が無料になるまでの歴史が語られるノンフィクション本。最高に知的好奇心がくすぐられる面白い本だった。 初めてCDを圧縮せずにPCにコピーしたら700MB近くもあってビックリしたことを思い出した。それをmp3に変換すると100MB以下になるけど、音質は変わってるように感じない、じゃあ残りの600MBはどこに消えたのか。そんな昔の疑問も解決してスッキリ。何気なく使ってる技術にもドラマがあるんだなと。 あと客が聞きたくない曲も買わされる音楽アルバムは「強制的抱き合わせ販売のいい例だった」とか書かれてて笑った。久しく忘れていたけれど今思うと確かにその通りだなー。日本はCDレンタルがあったけど、アメリカだとCDはレンタルできなかったっぽい?だからアメリカじゃMDも流行らなかったのかな。
Posted by
一昔前(?)のmp3等を用いたファイル共有の話。 色々とニュースがあった記憶はあるけど、裏側でこういう事があったんだなぁと面白く読めた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
Mp3の生みの親の天才技術者のカールハインツ・ブランデンブルク、CD工場から音楽を盗みネットにリークするグループRNSのデル・グローバー、記録的なヒットを飛ばし業界No.1の最強音楽エグゼクティブのダグ・モリスの群像劇。 それぞれ接点のない3名が、良い意味でも悪い意味でも音楽業界に絶大な影響を与えていく。音楽データ圧縮の進化、CDからmp3への販売方法の変様、P2Pのファイル共有ソフトによるコンテンツの無料配布の効率化による著作権侵害、ミュージックビデオによる広告収入……そして本書には記載がないが、SpotifyやApple Musicへのサブスクリプションへとプラットフォームは洗練されるとともに、音楽市場規模の衰退していく。ノンフィックションだが、ミステリー仕様でかなりワクワクしながら読めた。 また、メインの3人以外にも海賊たちを追うFBI、ファイル共有サイトの運営者といったmp3に翻弄された人々のお話も心にグッときた。 個人的な話になるが、情報系の資格試験の勉強をしているときにMPEGのコーデックの種類ありすぎてうざいと思っていた。しかし、本書のMP2とMP3の戦いの歴史を見てみると規格化するに当たって色々な思惑が交差してとても面白かった。同様にコーデックうざいと思う方は読んでみてほしい。
Posted by
MP3がデファクトスタンダードになったのは技術的な優位性のみで決まったと思っていたが、背景にここまで複雑なドラマがあったのかと関心と、技術畑にいながら知らなかったことに恥を感じた(笑) なーんか結局、音楽のためになったのかはいまだにだれもわからないかな。。
Posted by
MP3を作った人、レコード会社の社長、音楽を海賊した人の視点でそれぞれ音楽がタダで聴けるようになっていく過程を描いたドキュメンタリー。 CDからアップロードしてMP3になり、ナップスターから音楽をダウンロードしてipodに入れて曲を持ち歩くようになった過程が最高に面白い!!
Posted by
カセットプレーヤー→CDプレーヤー→MDプレーヤー→MP3再生機能の付いたCDプレーヤー→iPod→ストリーミングサービスと私が学生の頃からの30年ほどで音楽を聴くデバイスはめまぐるしく移り変わった。この本では、mp3,AACの生みの親であるエンジニア、巨大音楽企業のエグゼクティ...
カセットプレーヤー→CDプレーヤー→MDプレーヤー→MP3再生機能の付いたCDプレーヤー→iPod→ストリーミングサービスと私が学生の頃からの30年ほどで音楽を聴くデバイスはめまぐるしく移り変わった。この本では、mp3,AACの生みの親であるエンジニア、巨大音楽企業のエグゼクティブ、CDをリークする工場労働者を縦軸に90年代~10年代の音楽業界とデジタル配信、共有の趨勢が描かれている。 当時を懐かしむのもよいし、当時を知らない人でも小説を読んでいるように悔しかったり、ハラハラしたり、してやったり感を感じて楽しむことが出来るノンフィクション作品です。
Posted by
新しい業界は混沌として読み物として面白かった。 Spotifyなどの最近の話かと思って読んだが、初期のころの話だった
Posted by