私はあなたの記憶のなかに の商品レビュー
8話短編集。幼かったころに触れた記憶の中の人。時を重ね振り返ると、そうだったのかなと今の自分と重ねていく。ふわっとした読後感。
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母も公認の父の愛人が家庭教師として一緒に過ごした物語 ある日突然学校を退学した男友達のことを忘れて10何年たって外国に行ったら その男友達に似ている人に会った物語 学生の時、母に大分若い恋人ができ毎週水曜習い事の帰りに3人で外食したことが忘れられず、母と別れた大分若い恋人と学校を抜け出して日中デートしていたら補導されてしまう物語 物を捨てられたり、学校を抜け出さないと買えない物品を学校のある日に買ってくるよう言われたりなど いじめられていた主人公が学校にバレないように抜け出し、公衆トイレや路地裏に いじめっ子の電話番号を書いたり、ペットショップで売っていた23匹の金魚を いじめっ子の革靴に一気にいれるなどの仕返しをする物語 宗教がらみのマルチ商法に金稼ぎ目当てで引っかかった主人公が偶然、認知症高齢者の家に行ったことがきっかけで、何十回もタダ飯をもらっていたが認知症高齢者の親族にバレてしまい出禁にされ、マルチ商法から脱した主人公の物語 など、色々な状況の物語が詰まった短編集だった。 いじめ仕返しの物語が怖かった。
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息子お勧めの本。 読み終えた後、13歳の息子とお互いの書評を交換する楽しい時間。 大人事情も描かれた作品について、背伸びした息子がクールに語るその姿。 これまた楽し。
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初めての角田光代さんの本。 読みやすい短編集だった。1話1話が切なく心にしみた。 他の作品も読んでみたい。
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短編集。水曜日の恋人、父とガムと彼女、神さまのタクシーなど、珠玉の名作揃いといえる。 心の葛藤、相手を思いながら心に生ずるゆらめき、共振が見事に表現されている。 僕は好きだなぁ、こういうの。
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角田さんの短編集 「父とガムと彼女」「猫男」「神さまのタクシー」「水曜日の恋人」 「空のクロール」「おかえりなさい」「地上発、宇宙経由」 「わたしはあなたの記憶のなかに」の計8篇が収録されています。 初出は一番古い作品で1997年、新しい物でも2008年なので もう10年以上...
角田さんの短編集 「父とガムと彼女」「猫男」「神さまのタクシー」「水曜日の恋人」 「空のクロール」「おかえりなさい」「地上発、宇宙経由」 「わたしはあなたの記憶のなかに」の計8篇が収録されています。 初出は一番古い作品で1997年、新しい物でも2008年なので もう10年以上前の作品を集めた短編集になっています。 個々が独立した作品でテーマは「記憶」 テーマ自体、形がない物と言う事と、やはり古めかしい印象がある為 どの作品もぼんやりした感じを受けインパクトがありませんでした。 印象に残ったのはガムのパッケージやその香りを感じつつ 3人の関係性を想像しながら読んだ「父とガムと彼女」。 陰湿ないじめと報復を描いた「空のクロール」。 過去の記憶から現在の生活に思いを馳せた「おかえりなさい」。 凄く「記憶」に残る作品はなかったけれど、ふわりとした霞の様な作品集でした。
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父とガムと彼女/猫男、神さまのタクシー/水曜日の恋人/空のクロール/おかえりなさい/地上発、宇宙経由/私はあなたの記憶のなかに の8作品の短編集。 角田光代さん、こんな話も書くんだ?いつもの角田光代さんとは違った感じで面白かった。 書いた年代がバラバラのものを集めた本なんですね...
父とガムと彼女/猫男、神さまのタクシー/水曜日の恋人/空のクロール/おかえりなさい/地上発、宇宙経由/私はあなたの記憶のなかに の8作品の短編集。 角田光代さん、こんな話も書くんだ?いつもの角田光代さんとは違った感じで面白かった。 書いた年代がバラバラのものを集めた本なんですね。 様々な世界観で、短編だけどそれぞれ深い。サラッと読み終わるつもりで読み始めたら中身が濃くて、細切れに読むと途中でわからなくなったりしたので ある程度集中して読み始めた方が良いです。
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短編集で、いくつかは他のアンソロジーで読んだものだった。 『地上発、宇宙経由』が一番良かった。 携帯電話がなかった頃は、すれ違いが多くて、今はすぐに連絡がとれて簡単だ。 でも、間違いもあるし、メールの書き方で勘違いも増えるし、一長一短。 すれ違った2人は、もう運命でもなんでもなくなった瞬間なんだろう。 偶然再会するのとは違う。 自分から相手に連絡を取るのは偶然の再会ではなく、運命でもない。 違うのだと諌められたのかもしれない。 『私はあなたの記憶のなかに』も良かった。 これ、前に読んだような…記録がない。 その時も同じ感想をもったと思う。 この短編は、同じ内容じゃないけど、江戸川乱歩の『押絵と旅する男』を思い出す。私はこの短編が好き。
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図書館にて。 短編集、さすが角田光代さんだけあって、どれも毛色の違った、この人にしか書けない作品。 「地上発、宇宙経由」は何度読んでも頬が緩むような、じんわり温かい作品。 でも、表題作の「私はあなたの記憶のなかに」これは何なのだろう。普段妻である私、この物語の中で妻は何がしたかっ...
図書館にて。 短編集、さすが角田光代さんだけあって、どれも毛色の違った、この人にしか書けない作品。 「地上発、宇宙経由」は何度読んでも頬が緩むような、じんわり温かい作品。 でも、表題作の「私はあなたの記憶のなかに」これは何なのだろう。普段妻である私、この物語の中で妻は何がしたかったのだろう、さっぱりわからない。読むたびに、世界が違って見えるのかもしれない。
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話はこれで終わりなの?という感じが多い。 それが良いんですか?いや余韻ですか。 何かせつない。そこが良いんです。
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