私はあなたの記憶のなかに の商品レビュー
親子、カップル、夫婦、そして友達との間で、相手の気持ちがわからずに戸惑う人たちを描いた短編集。 ほとんとハッピーエンドのストーリーがなく、ちょっと苦しくなってしまったが、 かろうじて、"地上発、宇宙経由"は、ニアミスする登場人物たちが、それぞれのポジションでこ...
親子、カップル、夫婦、そして友達との間で、相手の気持ちがわからずに戸惑う人たちを描いた短編集。 ほとんとハッピーエンドのストーリーがなく、ちょっと苦しくなってしまったが、 かろうじて、"地上発、宇宙経由"は、ニアミスする登場人物たちが、それぞれのポジションでこれからよい関係が築けそうな気配を見せて終わるので、ホッとした。 本のタイトルにもなっている"私はあなたの記憶のなかに"は、主人公の妻が家を出るときに書き残していった別れの言葉、"さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます"から取っている。 別れの言葉としては一方的で、残された方としては理不尽なことに変わりはないけど、変に相手が傷つく言葉で説明するよりよいのかもしれないなぁ。
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短編集。すれ違う人々、思いは交錯せず、一方通行で、そうだ人は結局自分ひとりだったんだ、と思わされる。
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「父とガムと彼女」「神さまのタクシー」「水曜日の恋人」が面白かった。 大人になると、なんでも自由に選べるかというと、実際はそうではなかったことに気づく。 「空のクロール」の中の「私が今いるのはここで、ここ以外になくて、いるべきところもいるはずの場所も全部ここなのだ。」ってところ...
「父とガムと彼女」「神さまのタクシー」「水曜日の恋人」が面白かった。 大人になると、なんでも自由に選べるかというと、実際はそうではなかったことに気づく。 「空のクロール」の中の「私が今いるのはここで、ここ以外になくて、いるべきところもいるはずの場所も全部ここなのだ。」ってところが、刺さった。
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短編集でした。 様々な記憶を、思い出を抱えながら生を紡いでゆく。 そんな物語です。 タイトルになってもいる最後の作品は、村上春樹を彷彿とさせる世界観でした。
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新刊!と中身も見ずに手にしたが開けてみれば記憶をテーマにしたかなり古い作品のオムニバス…ちょっとがっかりするもののやはり内容と言えばらしさ全開でブラックに染まる前のいい感じの短編が八つ。 不倫があったりいじめがあったり離婚があったりで決して爽やかな物語ばかりではないのだがそんな過...
新刊!と中身も見ずに手にしたが開けてみれば記憶をテーマにしたかなり古い作品のオムニバス…ちょっとがっかりするもののやはり内容と言えばらしさ全開でブラックに染まる前のいい感じの短編が八つ。 不倫があったりいじめがあったり離婚があったりで決して爽やかな物語ばかりではないのだがそんな過去の記憶の断片をつなぎ合わせる結末にはパズルの最終ピースが嵌まったときのようなほうっと息をつける安堵感がある。 最近は女の情念が渦巻く長編が印象的なのだが改めて角田さんの描く僕もいいなと思ってもみたり…記憶の中に消えた妻は戻らない
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8話からなる短編集。久々に角田さんの作品読んだんだけど、あれ?こんなんだった? 私の記憶のなかには残らなかった。
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短編集。 私に読解力がないのか、 どの話も起承転結がわからず、 どれもオチがなく記憶に残らない話ばかりだった。 短編ではなにをいいたいのかわからなかった。
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短編集 父とガムと彼女 父の愛人ではと疑ったシッターの人の思い出。 猫男 よくわからない。。 水曜日の恋人 母親とその彼氏の関係に気づいた中学生の行動 神様のタクシー 女子寮での一幕 空のクロール 泳げない水泳部の私はいじめの標的に。そ報復するが。 おかえりなさい 大学生のとき、アルバイトで宗教のビラ配りで出会った老婆を利用した自分を恥じて、その時の生活を人生追い求めていた場所と気づいたが、気づいたのは離婚届にサインするときだった 地上発宇宙経由 メールアドレスがクラッシュしたら、世の中人の関係はどれくらい消えてしまうんだろう 私はあなたの記憶の中に 書き置きを残して消えた妻の、書き置きを頼りに2人の思い出の地をめぐる。
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8話からの短編集。 アンソロジーに掲載されていたものがあり、以前読んだ事がある話もあった。 「父とガムと彼女」という話が、記憶に残っている。 この当時は、2号さん(愛人)が居るのが、男としての優位な存在があったの時代の話であろう。 しかし、本妻への愛情もあったので、2人の仲は、...
8話からの短編集。 アンソロジーに掲載されていたものがあり、以前読んだ事がある話もあった。 「父とガムと彼女」という話が、記憶に残っている。 この当時は、2号さん(愛人)が居るのが、男としての優位な存在があったの時代の話であろう。 しかし、本妻への愛情もあったので、2人の仲は、親戚のような存在で結ばれていたし、どちらも存在を認めていた。 夫が、棺桶に入って、2人泣く姿に、娘はどう、心に刻んだのだろうと、思い出された。 他にも、亡くなった人、別れてしまった人など、、、、記憶に残っている間に、感謝の気持ちを持ちたいと、思う文が、沢山出て来るのだが、、、、何故か、頭に残らない話が、多かったように思われる。
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読んでいるときは そこそこ楽しんで読んでいたんですが 読み終わると すかっと残らない 本当に 記憶みたい そして いつか何かの拍子に 「あ あの話と同じだ」と 引き出しから飛び出してくる気がします
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