人間の未来AIの未来 の商品レビュー
https://bnl.media/2018/05/BNLBooks-VOL8.html ■生命科学の世界には研究成果をリアルタイムに共有する仕組みがない。それがいま問題視されている。 →オープンイノベーションの世の中だと、そうした保護に走っている領域は発展がとても遅くなってし...
https://bnl.media/2018/05/BNLBooks-VOL8.html ■生命科学の世界には研究成果をリアルタイムに共有する仕組みがない。それがいま問題視されている。 →オープンイノベーションの世の中だと、そうした保護に走っている領域は発展がとても遅くなってしまうのではないだろうか? ■AI導入を推進する際に重要な観点となるのが、AIの答えに人間が納得できるかどうかだ。なぜならAIが答えを導き出すプロセスはブラックボックスであるうえ、判断ミスを犯す可能性もあるからである。 →裁判での導入にも同様の事例があった。なぜそうなったのかが分からないと、納得度や再現性が保てない。 ■重要なのは情報の「量」を増やすことではなく、それらを「質」に転換し、遭遇したことのない新たな局面でもうまく対応することである。 →とはいえ、質に転換する量がなければだめで、それは結局、自分の好きなことを突き詰めていくことになるんだと思う。
Posted by
クリスパーと呼ばれる遺伝子配列を発見したのは、九州大学の石野良純先生 スーパードナーのiPS細胞をつくってストック AIが基本的にやっているのは結局、確率的に精度をあげていっているだけです どこかで実際に自分で手を動かさないといけません。でないと、一流の批評家にはなれるかも...
クリスパーと呼ばれる遺伝子配列を発見したのは、九州大学の石野良純先生 スーパードナーのiPS細胞をつくってストック AIが基本的にやっているのは結局、確率的に精度をあげていっているだけです どこかで実際に自分で手を動かさないといけません。でないと、一流の批評家にはなれるかもしれないけれど、一流の研究者にはなれません。
Posted by
AI色は強くなく、どちらかと言えば二人の生き様や人生哲学をお互いに語っている感じ。 AIを通して未来を見ることはすなわち、人間とは何かを問うことに他ならない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この本は、このお二方の対談というだけでも非常に興味がそそられましたが、読んでみて、期待以上に面白い内容だったと思います。 片やノーベル生理学・医学賞の受賞者、片や将棋界で永世七冠獲得の国民栄誉賞受賞者ということで、日本人の誇り代表のようなお二方の未来対談。内容もさることながら、お二方の人格も素晴らしく、読んでいて本当に楽しいひと時を過ごせました。 羽生さんは本書以外にも将棋とAIに関する本を出されていますし、NTTの研究所でAIについての対談をされていたり、AIに対しての見識は高く、非常に詳しいと感じます。 職業がら「AIに取って代わられるのではないか」というようなことも考えられるからでしょうか、非常に専門的な内容まで研究されているように思います。 山中教授の研究などに関する裏話もとても興味深かったです。生理学や医学の分野は、非常に官僚的というか古風というか、新しい研究成果が受け入れられにくい土壌であったり、研究そのものが秘密主義の傾向があったりと、本来の期待とは逆の世界があることに驚きました。 また、金儲け主義の企業による医療関係の特許申請が、医療の民間への浸透に悪影響を及ぼすので、そのために学術機関で特許申請に力を入れているなどの話も、予想外のいろいろな課題があるのだと知りました。 最先端を走る者の苦労をされつつも、そのような課題を課題ととらえ、まずは実用化を第一優先に取り組まれている山中教授は、研究者の鏡のように感じますね。 生理学・医学の分野が秘密主義な一方、将棋ソフトの開発はオープンに進められているという。この対比も面白かったです。どんどん勝手に強くなる将棋ソフトに関するFloodgateのことは、初めて知ってビックリです。 その他、お二方のそれぞれの分野での「直感」に関するお話も興味深かったです。 羽生さんが最後のほうで紹介されていたオックスフォードの人類未来研究所等のレポート「文明を脅かす12のリスク」の中に、気候変動や核戦争などとともに、AIがリスクとして挙げられている話をされていましたが、「AIが人間に取って代われるか」という誰もが思うこの疑問について、本書の中では少なくともお二方の考えは一致していると感じました。 そもそも、この対談そのものがその答えであるようにも感じます。もし、山中教授のデータがインプットされた山中AIロボットと、羽生棋士のデータがインプットされた羽生AIロボットが対談したとしても、ある程度は面白いかもしれませんが、本書のようにほのぼのとした雰囲気の中で、互いに尊敬しあいながら、絶妙のタイミングで笑いがあったりと、こういう対談は人間山中・人間羽生でないと実現しないんだろうなと強く感じました。
Posted by
50代半ばは、ひらめきとかクリエイティビテイは確実に下がっている。カーブを描いてどんどん下がっている。
Posted by
羽生さんの博識ぶりに舌を巻いてしまった。けっこうコンピュータの歴史から最新の情報までご存知なのね。 印象に残ったのは山中さんが、AIは優秀な部下だ、とおっしゃってたところかな。あくまで最後は人間(上司)が決断するので、AI(部下)は判断材料を集めてきてちょうだいと。 そうだね。
Posted by
羽生善治さんのAIの見識の深さに驚いた。山中教授の方が詳しいのかと思えば羽生さんが山中教授に教えている場面も。いつ勉強する時間があるのかと思う、すごい。こういう日本の宝のような方々が思う存分力を発揮出来るまたは邪魔されない国やシステムになるようにお願いしたい。その為には自分たちな...
羽生善治さんのAIの見識の深さに驚いた。山中教授の方が詳しいのかと思えば羽生さんが山中教授に教えている場面も。いつ勉強する時間があるのかと思う、すごい。こういう日本の宝のような方々が思う存分力を発揮出来るまたは邪魔されない国やシステムになるようにお願いしたい。その為には自分たちなりに少しでも力を付ける事が肝要。微力ながらでも応援出来るよう。
Posted by
永世七冠の羽生さんとIPSの山中さんによるAIを軸とする未来像についての対談。勝負師としての思考方法から最新生命科学の知見まで幅広くカバーしており、面白くて一気読みしてしまった。おすすめ! 続きはこちら↓ https://flying-bookjunkie.blogspot.j...
永世七冠の羽生さんとIPSの山中さんによるAIを軸とする未来像についての対談。勝負師としての思考方法から最新生命科学の知見まで幅広くカバーしており、面白くて一気読みしてしまった。おすすめ! 続きはこちら↓ https://flying-bookjunkie.blogspot.jp/2018/04/ai.html
Posted by
本著は偉業を成し遂げた、将棋の羽生善治氏とips細胞の山中伸弥氏が、斬新な発想やアイデアといった独創性を生み出す「『無知』の強み」と「直感力」について説く。 山中氏は独創性を生み出す3つのパターンについて次のように述べている。1つ目はアインシュタインのようにもともと天才というパ...
本著は偉業を成し遂げた、将棋の羽生善治氏とips細胞の山中伸弥氏が、斬新な発想やアイデアといった独創性を生み出す「『無知』の強み」と「直感力」について説く。 山中氏は独創性を生み出す3つのパターンについて次のように述べている。1つ目はアインシュタインのようにもともと天才というパターン。2つ目は他の人も考えているようなことだが、一応自分で思いつく。実験等をしてみて予想していなかったことが起ったときに、それに食らいついていけるかどうか。3つ目は自分も他人も「これができたら素晴らしい」と考えているが、普通は「無理だろう」と諦めるところを誰もやっていないから敢えてチャレンジするというパターン。 重要なのは2つ目のパターンだが、iPS細胞を発見したのは、3つ目のパターンだそうだ。もしAIにips細胞が成功する確率は99.9%難しいと言われていたら、挑戦しなかっただろうと言っている。見えないからこそ人間は挑戦できるもののようだ。iPS細胞の研究に踏み込んだのも、整形外科医から研究に入ったため「無知さ」によって、ある意味怖いもの知らずでやっていたと振り返っている。 そして、3万ほどある遺伝子から24個の遺伝子に絞る過程で重要だったのが、勘だったと言っている。それは、くじ引きのような勘ではなく、過去の経験に基づく何らかの判断がモヤーッとしたものであったという。それに対して羽生氏は人工知能専門の松尾豊氏に「生物は目を進化させるために、他の器官を敢えて鈍くしている。だから勘というのは、その進化の過程で鈍らせてきた機能をもう一度、活性化するようなものではないか。」と聞いたことがあると言っている。そうならば、アイデアや発想、ひらめきを得るとはものすごく考えて考えてそこから生み出されるものもあれば、あるいは熟考から離れてぼんやりとしているとしているときにパッと思いつくこともあり、それは鈍らせていた機能が活性化された瞬間かもしれないと分析している。だから、ひらめきを得るためには、インプットばかりではなく、それを整理したり無駄なものをそぎ落としたりする時間が必要なのだろうとまとめている。 両氏の言っていることが凡人である私には本当かどうか分からない。しかし、そう考えて取り組めば斬新な発想やアイデアが必要なときに諦めず前向きに取り組めると思う。
Posted by
★4.0(4.18)ノーベル生理学・医学賞受賞の山中先生と将棋棋士で国民栄誉賞を受賞した羽生棋士の対談本。内容はIPS細胞やAIにより人類の未来はどうなるかを中心に今後の世の中について。羽生棋士は将棋だけがすごいのかと思ってましたが、今の世の中の動きもかなり解っているというか、山...
★4.0(4.18)ノーベル生理学・医学賞受賞の山中先生と将棋棋士で国民栄誉賞を受賞した羽生棋士の対談本。内容はIPS細胞やAIにより人類の未来はどうなるかを中心に今後の世の中について。羽生棋士は将棋だけがすごいのかと思ってましたが、今の世の中の動きもかなり解っているというか、山中先生と対等に対談する所は、流石一流の棋士は違うなぁという感じですね。対談本だけあって、難しいIPS細胞の話も、AIの話もかなり分かり易く話しを進めて頂いてますね。今後も二人の対談本を読んでみたいです。
Posted by