毎年、記憶を失う彼女の救いかた の商品レビュー
千鳥は勝手に「Infini-T Force」の界堂笑のイメージで。本作もそうだけれど、「記憶喪失もの」は読了後、似たような「その後」を想像させるけど、そう考えると西尾維新の「忘却探偵シリーズ」は一線を画したものになっているなあと。「混雑する」の意味で「込む」と書くこともできること...
千鳥は勝手に「Infini-T Force」の界堂笑のイメージで。本作もそうだけれど、「記憶喪失もの」は読了後、似たような「その後」を想像させるけど、そう考えると西尾維新の「忘却探偵シリーズ」は一線を画したものになっているなあと。「混雑する」の意味で「込む」と書くこともできることを知りました。最初に日記に「薔薇嫌い」の件書いてあってもいいのじゃないかなと思ったけれど、それ以上に彼女とデートできたことが嬉しかったのかなと解釈。
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まさかの展開に驚きました。 そして、真人の千鳥ちゃんへのまっすぐな愛情がとても綺麗でした。 愛する人のために頑張る真人の姿に感動しました。
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一年ごとに記憶をリセットしてしまう彼女と、そんな彼女に手を差し伸べる彼。 小松菜奈とかで次々に実写化されてそうな、見渡す限り素敵な前例がいくつもあるジャンルの最新版で メフィスト賞受賞作ということで手に取った。 昨年の受賞作3連発祭の最後を締めくくった青春恋愛ミステリー。 愛は挑...
一年ごとに記憶をリセットしてしまう彼女と、そんな彼女に手を差し伸べる彼。 小松菜奈とかで次々に実写化されてそうな、見渡す限り素敵な前例がいくつもあるジャンルの最新版で メフィスト賞受賞作ということで手に取った。 昨年の受賞作3連発祭の最後を締めくくった青春恋愛ミステリー。 愛は挑戦への原動力。何事も。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こうした記憶喪失絡みの設定の小説は涙してしまうとわかっていたので、温泉施設で一気に読んでその後お風呂へ。 主人公千鳥の「聡明でクールな女」を演じようとするところや、「左脳や、頭で考えた決断」をしてしまうところに共通点を感じるので、入り込みやすかった。本当は甘えたかったり、本当は頼りたいけれど、ひとりになってしまうのが怖い。怖い思いはしたくなくて、ひとりでも大丈夫な、誰に頼らなくてもやっていけるような自分を目指してしまうところ。 とても自分に似てるところがあるし、とても自分には辿り着けないような強さも感じる。とても辛い体質を持っていても、前向きに捉える視点を持っていたり、でも完璧じゃなかったり、素敵だと思うけれども愛おしいなと思える存在。 なので、真人の存在は素直に羨ましいと感じたし、でも、いちばん最初に会った時には拒絶しまくってたのだから、肚から愛せる相手なんて一目惚れとは限らないんだなと思ったり。 一方で真人は一目惚れに近いし、そして千鳥も、1度結ばれていた後記憶を無くしても、また会った時に感情の記憶がのこっているからどことなく覚えてるというのもなんだか運命的。これって、小説だからなのもあるけれど、そういう認知って本当にあるとしたら、つくづく人間は不思議な生き物。 記憶喪失についてはまだ解明されてないことがある中での記述だけども、記憶喪失について探ることは、人間の奥深くの脳の記憶と感情の関係について知ることと思うと少しばかり興味がわいた。 千鳥の感情が溢れるところは共感しまくって涙ボロボロ鼻水ずるずる。笑 きっと感情に蓋をしてしまって、怖いことや哀しいことから目を逸らしてしまうことって、こんな壮大でなくても、大なり小なり誰にでもあって。それを重ね合わせて吐き出せたような、そんな心持ちにもなれた。 真人さんの日記の記述は、最初の日記からなんだか物悲しくてほろっとくるものがあったけれど、伏線として最後に回収されていく。多少の不自然さも、少し心にとまる程度で、後から点と点が繋がるような感覚を覚えるような感じ。 いま将来について考える自分にとって深く残ったのが、千鳥が「さわやか」で真人に仕事の相談をさるところ。まるで自分へのアドバイスのように染み渡る。 「もっと感情を使って考えたら?」 「最初から楽しめそうな仕事を選んだほうが良い気はする」 「誰でも最初の一歩は怖いんだ。怖くても飛び込まないと、なにも始まらない」 だからこそ、最後に真人の日記を読んだ後に先生から「彼の影響で君に変化が起きたなら、彼も進めていることになる」と告げられて、 即家具屋の奥さんに電話をするという行動に繋がったところに、わぁーー!っという感情の盛り上がりがあった。 本を読んだからにはワンアクションを。 もっと感情を使って考えて、最初から楽しめそうな仕事を選んで、怖くても飛び込んでみたい。 使命感ではなく、してることが楽しいと思えるような、そんな仕事を。まずは、 「なにしてる時が楽しい?」 という問いかけをして、仕事の選択に繋げていこうと思う。
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感動的な物語ではあるのだが、正直話自体にはさほど目新しさを感じなかった。やはりメフィスト賞受賞作となると、何か一つ突き抜けたものを期待してしまう。
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『メフィスト賞を、いきなり文庫で』 メフィスト賞にしてはサプライズが小さく、無難な感じ。 表紙にもう一捻り、欲しかった。 「本物を感じる」というセリフに共感できた。 古いものと記憶というものは、まさしく二つで一つの、離せないものなのかもしれない。 千鳥と、真人のように。
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