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毎年、記憶を失う彼女の救いかた の商品レビュー

3.6

55件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2021/10/06

幼い頃の事故のせいで、毎年1度記憶を失う女性(尾崎千鳥)。ある日、目の前に現れた男性に賭けを持ちかけられる。それは、以前に会ったことのあるこの男性と「どこで出会い」「どういう関係」かを言い当てることができなければ、男性と交際するというものだった……という内容のお話。 記憶喪失系...

幼い頃の事故のせいで、毎年1度記憶を失う女性(尾崎千鳥)。ある日、目の前に現れた男性に賭けを持ちかけられる。それは、以前に会ったことのあるこの男性と「どこで出会い」「どういう関係」かを言い当てることができなければ、男性と交際するというものだった……という内容のお話。 記憶喪失系のお話は世の中に数知れず。 有名な『博士の愛した数式』と記憶喪失の扱いは似ていますが、こちらは恋愛が主軸になっています。 あまり恋愛ものは読まないのですが、引き込まれるように4時間ほどで読破しました。 どんでん返しがやや強引ではあるものの、あとから「そうだったかー!」と思うような伏線がしっかり張られていて楽しかったです。 昔TVの特集で7秒しか記憶が保てない女性について見たことがあるのですが、記憶って不思議ですよね。 我々が普段、何気なく暮らしている隣にも、こういった記憶障害の人たちがいるんだと考えさせられました(何故この小説でそれを思うのかは謎)。 追記:ネタバレありスクロール注意!! 尾崎千鳥を「ミスなんちゃらのグランプリ」にしたことで、逆に「作り物感」が増しているような気がしました。結局、恋愛は顔なんかい、と突っ込みたくなるような。これは僻みですかね(笑) いや、確かに彼にとっては千鳥ちゃんは違う意味で大切な存在なんですけど、なんだかお互いに縋りつくのが愛だよ、って展開が、うっ重たい! となってしまうようなお話でした。手放しで感動の恋愛! とは言い難いような。私だけですかね……?

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2020/09/03

私は1年しか生きられない。毎年、私の記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えた私の前に現れた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。「1ヵ月デートして、僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったら僕の勝ち」。事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるう...

私は1年しか生きられない。毎年、私の記憶は両親の事故死直後に戻ってしまう。空白の3年を抱えた私の前に現れた見知らぬ小説家は、ある賭けを持ちかける。「1ヵ月デートして、僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったら僕の勝ち」。事故以来、他人に心を閉ざしていたけれど、デートを重ねるうち彼の優しさに惹かれていき――。この恋の秘密に、あなたは必ず涙する。

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2020/08/05

20歳の時に起きた両親の交通事故事故直後の記憶に毎年戻ってしまう女性の恋愛ミステリ 尾崎千鳥の前に現れた天津真人に賭けを持ちかけられる 「一ヶ月デートして僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったらぼくの勝ち」 何故か他の人には話していない秘密を知り、なくした腕時計の場所を知...

20歳の時に起きた両親の交通事故事故直後の記憶に毎年戻ってしまう女性の恋愛ミステリ 尾崎千鳥の前に現れた天津真人に賭けを持ちかけられる 「一ヶ月デートして僕の正体がわかったら君の勝ち。わからなかったらぼくの勝ち」 何故か他の人には話していない秘密を知り、なくした腕時計の場所を知る男の提案に乗ってしまう千鳥 何度かデートを重ねるうちに彼に惹かれていく千鳥 もしかしたら、記憶をなくしている間に会った人では?と思うが、過去2回の記憶喪失の際につけていた日記は自分で処分してしまったらしく、知人や主治医に聞いても千鳥からそんな男の話を聞いたことはないという 果たして天津真人の正体とは? 何というか、記憶がリセットされる系の恋愛ドラマはありがちすぎない? まぁ、若干のミステリ要素はあるので他のとは差別化出来るのかも知れないけどさ どうやらメフィスト賞らしい まぁ、こんなミステリもありだよねとは思う 途中の違和感というか、引っかかる描写の事情が最後のところで明らかになる部分は、天津真人の愛というか人間の記憶の不思議さに感動しないでもない あと、静岡を舞台にしていてデートの詳細を実際の地名や施設、店名で描写されていて、静岡の観光小説にも思える ステマかとも思える程の説明的な部分はどうもいただけないけど、地元民からしてみたら嬉しいのでしょうねぇ

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2023/10/27

怖いままでも生きていく方法 - 望月拓海「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」 ★★★★☆ 「すべてがFになる」の森博嗣さんを生んだメフィスト賞の54回受賞作。大変良かっです。プロットや仕掛けは満点です!今ひとつ読ませる力が足りないかなぁという所もあったので、そのへんは是非映像化し...

怖いままでも生きていく方法 - 望月拓海「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」 ★★★★☆ 「すべてがFになる」の森博嗣さんを生んだメフィスト賞の54回受賞作。大変良かっです。プロットや仕掛けは満点です!今ひとつ読ませる力が足りないかなぁという所もあったので、そのへんは是非映像化してほしいですね。広瀬すずさんでお願いします。 「メメント」に代表されるように数分しか記憶が持たないという作品はあるけど、1年に1度記憶がリセットされるは珍しいな。二人の未来に幸あれ! 自分がこんな記憶障害になったら生きていけないなー。 #引用 ・「人のため」と「自分が楽しい」はモチベーションがぜんぜん違う ・使命は我慢の上に成り立つ。使命感で働くと気を張った状態が続きやすい。その先に充実感を得られるとは思うけど、できれば過程も楽しいほうがいい。 ・誰でも生きているだけで他人に迷惑をかける。そんなことは気にしないでいい。 ・見返りを求めるなんて愛じゃない ・怖さはなくならないけど、大切な人がそばにいたら怖いままでも生きていける

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2020/04/23
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静岡県西部住みなので読んでいてわかる地名やら店名やらが多くて楽しかった。 こういう現代恋愛小説みたいな作品は好みではなく読んだこともあまりないが、友人にすすめられて読んでみた。改行が多く、内容のわりに(物理的に)厚い本だと思った。 まさか天津も記憶障害持ちとは。全く予想してなかったので驚いた。終わり方はあれが1番美しくてさっぱりしてるんだろうけど、その後的な話も読みたかった。

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2020/03/05

ハッピーエンド、ではないのに、希望やあたたかさを感じられる。 相手を理解したいししてもらいたい千鳥に共感をしたり教えてもらうことが多くて、この気持ちを忘れてしまったらまた読もうと思った。

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2020/01/16
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浜松のご当地グルメみたいな作品でした。 内容は1年しか記憶が持続しないヒロインが、自分を知っている男性と出会って、成長していくお話です。 さすがいに展開が単純すぎた気がします。

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2019/09/24

内容は星5 ただ、ラストもう少し先まで書いてほしかったから星4にした。 天津真人の苦悩と千鳥を想っての行動に心打たれた

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2019/07/15
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2019/07/11 読了。 図書館から。 メフィスト賞だけど、 そんなにスケールが大きくないというか…。 驚きはするけど、そこまで、うーん…? あの終わり方だと、 その先のが気になるなーと。 そこで締めるしかないとも思うけど…。 いい話なんだろうけど、 必ずしも幸せな恋物語にならなくてもいいと思うけど、 病気ものってこういうところが少し苦手だなって改めて。

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2019/06/21
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千鳥・天津はときにすれ違いもするが、 なくてはならない存在であり、そして両者にとって (天津にとって千鳥は、千鳥にとって天津は) まぎれもなく「生きがい」なのである。 「彼はこうなってしまうことも覚悟していた。その上で、君に進んでもうことを考えて生きてきた。君は本当に進んでいない?」 この医者の言葉に、 天津の千鳥に対する絶対的な決心というものを感じ それと同時に、 彼が過去にどれほど苦悩してきたか、そして彼女の言動にどれだけ救われたかがみてとれる。 千鳥は天津の「生きがい」である、過去を知り未来を見据えることができた(家具を作るという決心)。そして、彼女の最後の“賭け”は愛を超えたもはや「使命」である。表紙の挿絵のように次は“千鳥が助ける番”なのである。 しかし、千鳥はいづれまた記憶喪失をするだろう。そこで、彼がどのような行動をとるのか。そして、千鳥はどれほど彼を覚えているのか。 けれども、そのような終わりのない物語に成長の兆しを与えたのがこの2017年であり、千鳥にとって三回目の記憶喪失だったのであろう。 積読してみたい。

Posted byブクログ