きまぐれな夜食カフェ の商品レビュー

古内一絵(著者)

2022/12/01

1話目の重さにしんどくなったけど、最後は救いがあってよかった。
このシリーズだからそうだと分かってはいるものの、病み具合が深くて、けどありそうで、負のオーラに持っていかれた感じ。
全体的にはいつもの癒やしあるストーリーで、よかった。

2022/11/28

マカン・マラン第３弾。

漫画家になった裕紀の古い知り合いの、毒舌ブログを書いている弓月綾。
食べ物の味がわからなくなってしまった料理人の省吾。
離婚式をしようとしている中園燿子。
終活をし始めた比佐子さん。
4人のお話。

自分を変えてくれる魔法の夜食、なんてものはなく、
結局は自分が前を向いて歩くから前進できるとシャールは言うけれど、
その進もうとするきっかけや後押しは、やっぱりシャール自身の言葉や食べ物や生き様なんだろうなと思う。

燿子の離婚式に颯爽と現れるシャールにかっこよさと燿子への温かな思いが見え、こういう人が人を寄せ付ける所以なのかもしれないな。
自分の中に芯を持っている人は魅力的だ。

そして比佐子さんの回想と共に綴られる半生にハッとしながらも、どう終活について考えていくか、この先をどう生きるかの一つのアプローチを得た気がした。

2022/11/21

人気シリーズ３作目にしてすわヒール登場かと思いきや、シャールに言われるままに苺シロップを作ってしまう可愛い女の子で少し拍子抜け。まあでも、これくらいがこのシリーズにはふさわしい。世の中に溢れているイヤミスのごとく本気で滴るような悪意を読みたくてこのシリーズを読んでいる人はおそらくいないし、私も欲していないので。
シャールに片思いしていた女性の登場や、地主の老女の過去の話など、ちょっと近回りの話が多くて、終焉に向けて準備？という雰囲気を勝手に感じた。
日本料理店の封建的な制度を肯定的に捉えた話も少し違和感があり、トータルとして前作の方が好みだった。次作のシリーズ最終巻が再び盛り返すか、期待でいっぱい。

2022/11/15

マカン・マラン ふたたびをとばして
みたびを読了♡
やっぱりこの本は涙なしでは読めない。

シャールの一つ一つの言葉に
本当に心が癒されたり勇気付けられたり
して、、。
「瓢箪から駒、、、」
あまり考えたこととか思ったこととか
なかったけど、そう考えて人生を生きると
楽しいのかもしれないなって思った！

すごく心が浄化される本♡

2022/11/13

みたびもよかった〜！！いつもよりも重い話が多いかもだけど、最後の話でほっこりできた。今を上機嫌に生きようー！シャールさんみたいになりたい

2022/11/05

自分だけが不幸だと思い込み自分が不幸な分
世の中に悪意をぶつけるディスりの女王。
自分の求めていたものを見失い味覚まで
失ったと思い込む若き料理人。何事もそつなく
こなしてきた仮面夫婦の奥様の離婚式。
自分の年齢からこれからのことを考え
終活を意識しだした比佐子さん。

個人的には、燿子の好きだった人はあの人
だと思ってたのに「ものすごく好きな人が
いたのに、告白する前に、その人はほかの
女性と一緒になってしまったんです。」と
いうセリフにあれっあの人じゃなかったんだ
と思いながら読み進めるとこのセリフの
深い意味が分かる展開におぉと思いながら
お互いの大人の気遣いをしている
ところがよかったかな。あとは年齢から
今後の自分の将来を悲観的に考えて
しまっている比佐子さんにシャールが
先のことをあれこれ気にかけるより、
今をできる限り上機嫌に過ごすことが大事
じゃないかという言葉にハッとしました。
「今を上機嫌に過ごす」なんかいい言葉で
すよね。作中に出てくる食べ物も
美味しそうだけどこういった感じで出てくる
言葉もほんのり心を温めてくれるので読んだ
後すごくほっこりとした気分になりました。

2022/11/05

図書館。続けて読んでいる。
今回のお話が一番自分にはスッと入ってきたような気がする。どのストーリーも自分の中に思う節があって、気持ちを落ち着けてくれた。

2022/10/23

自分の中の黒いものを、好きなことに昇華しながら、自分でコントロールすること。
歳を取ることを忌み嫌わず、今を生きることを大切に慈しみ、上機嫌で過ごすこと。
そんなシャールの生き方がとっても素敵だ。

シャールの以前のエピソードにも触れる「風と火のスープカレー」が特に好き。
仮面を被り、本心を隠し、その場所さえわからなくなっていた燿子が、シャールのおかげで本心に気づき、御厨に再会したことでやっと本心をさらけ出せたとき。
このシリーズで初めての恋愛エピソードも、ちょっとキュンと切なくてよかった。
御厨のさらっと主役を奪っちゃうところ、男性とか女性とか関係なく、ひとりの人として惚れちゃう！

あと、比佐子の猫の解釈がとても好き。
『この世のすべての可愛らしさを集めて毛糸を作り、編み上がった個体にほんの一滴”陰険”を垂らすと猫になるのではないかと思う』
キジトラくん、うちにも来てくれないかな…。

2022/10/23

人を幸せにする料理がある
出会えるかどうかは、あなた次第

・この世に魔法があるとしたら、きっと自分にしか起こせないもの
・たった一度の人生、奴隷に甘んじるのも女王様になるのも自分次第
・自分の本心の隠し場所さえ分かっていれば、自分の道を歩んでいける

これらの言葉が胸に沁みる
このシリーズを通して共通する大切なことだと私は思う
自分を卑下しがちな人にお薦めの話

2022/10/19

安定の面白さ。
薮入りのジュンサイ冷や麦が印象的でした。
あまり説教くさくならず、今を肯定してくれるのがこの連作のよいところ。