絶望図書館 立ち直れそうもないとき、心に寄り添ってくれる12の物語 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
頭木さんのこれが初のアンソロジーだそうだ。筒井康隆とブラックジャック以外は自分じゃ読まないような話だから、その点は良かった。ウィリアム・アイリッシュも読んだことあるか。短い話が多いから出先でちょこちょこ読む時にはちょうど良い。
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12のいろいろな絶望の物語。中でも「車中のバナナ」と「瞳の奥の殺人」がおもしろかった。バナナは、こういうのあるよね。と同情してしまう。短い中にいろいろな感情が入っていて、言い当てている。瞳の方は、これ以上ない絶望のなかに、一筋の光が。
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久しぶりにアンソロジーを読んだ。やっぱりアンソロジーっていいな。「よく分からん」作品もあるのだが、良い意味で「なんだこれ!」と興奮し他の本も検索し芋づる式に掘り出していく…という出会いがある。それに、その作者の本として(短編集等で)読めばおそらく無感動なものが、アンソロジーの中で...
久しぶりにアンソロジーを読んだ。やっぱりアンソロジーっていいな。「よく分からん」作品もあるのだが、良い意味で「なんだこれ!」と興奮し他の本も検索し芋づる式に掘り出していく…という出会いがある。それに、その作者の本として(短編集等で)読めばおそらく無感動なものが、アンソロジーの中で読むと不思議と心に残ったりする。気がする。あと、編者の作品へのこだわりとか想いが聞けるのが面白いよね。 巻頭と巻末にある太宰とカフカの言葉が素敵でした。 千一夜物語の続きが読みたい。
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絶望した時にこんな考え方もある、と提示されるような話。 読者にさらなる絶望も救いももたらさない不思議な短編集。
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「絶望」というテーマからしても、収録作品の意外性という点からもイマイチ。自社本の二番煎じというのもいかがなものかと。
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別に絶望してるわけではないんだが、タイトルに惹かれて図書館で借りてきた。物語はどれも太陽のような陽射しは当たらず、絶望のままだったり、何も解決しなかったり。 本の最初にはこんな言葉が記されていた。 「本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。 太宰治」 本...
別に絶望してるわけではないんだが、タイトルに惹かれて図書館で借りてきた。物語はどれも太陽のような陽射しは当たらず、絶望のままだったり、何も解決しなかったり。 本の最初にはこんな言葉が記されていた。 「本を読まないということは、そのひとが孤独でないという証拠である。 太宰治」 本の最後にはこんな言葉が記されていた。 「本には、悲しんでいる人を助ける気持ちなんか、ちっともないとしても、本を読んでいる間は、ぼくは本にしっかりすがりついていられる。 フランツ・カフカ」 活字を経由して物語の中の人たちが、頭の中で動き、心を揺るがす。それが決して楽しい物語でなくても、いやむしろ辛い、悲しい、苦しいからこそ、心にぴったりと寄り添ってくれるのかもしれない、と読みながら思った。 もし私が本屋さんとか図書館をやるとしたら、アンソロジーの棚をひとつ作りたい。誰かが誰かの物語を選んで編んだ本。選んだ誰かと、何人もの作者の頭の中を覗ける楽しさ。
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あまり私には合わないかなと読み終えてからの感想だったのが解説を読んでみて変わった。解説から読んでみたら気づかなかった視点から読書出来たのではと。解説が1番楽しく読めた。
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著者、頭木弘樹さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 頭木 弘樹(かしらぎ ひろき、1964年(昭和39年) -)は、文学紹介者。カフカやゲーテの翻訳もある。 筑波大学卒業。大学3年の20歳のときに潰瘍性大腸炎を発病し、13年間の闘病生活を...
著者、頭木弘樹さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 頭木 弘樹(かしらぎ ひろき、1964年(昭和39年) -)は、文学紹介者。カフカやゲーテの翻訳もある。 筑波大学卒業。大学3年の20歳のときに潰瘍性大腸炎を発病し、13年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、2011年に『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社)を出版。以後、さまざまな本を執筆している。 で、本作の内容は、次のとおり。(コピペです) この図書館は、 「絶望的な物語」を集めてあるわけではありません。 「絶望から立ち直るための物語」を集めてあるわけでもありません。 絶望して、まだ当分、立ち直れそうもないとき、その長い「絶望の期間」をいかにして過ごすか? そういうときに、ぜひふらりと館内に入ってきてみていただきたいのです。 ここには世界中からさまざまなジャンルの物語が集めてあります。 児童文学、SF、ミステリー、エッセイ、口承文学、現代文学、日本文学、海外文学、マンガ……。 古今東西から、これぞという作品を選りすぐってあります。 絶望的な話もあれば、笑える話もありますし、せつない話、とんでもない話、どきりとする話など、さまざまです。 しかし、どれもすべて、絶望した気持ちに寄りそってくれるものばかりです。 今の気持ちにぴったりな、心にしみる物語がきっと見つかるはず。 この中では、山田太一「車中のバナナ」が、良いとの声が多いようです。
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自分では選ばないような本が紹介されていて興味深かった。 「車中バナナ」がすごく印象に残っていて共感できた。 もし自分がそこにいたら、きっと食べてしまうかな。 でも、食べない人がいてもさらっと流せる人になりたい。 最低限のモラルは必要だけど、いろんな人がいて、いろんな考えがあってそれが当たり前に受け入れられる社会になったらいいな。
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半年経っても忘れない夢のような、 インパクトのある読後感を残す 作品ばかり集めたアンソロジー。 筒井康隆、川端康成、安部公房、山田太一、天才の凄さは短編1つでも隠れもない、というのがよく分かる。
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