なめらかなお金がめぐる社会。 の商品レビュー
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本書の主眼は「行きすぎた資本主義社会をアップデートする」ために「小さい経済圏をつくる」こと。 「行きすぎた資本主義」は、資本を増やすことに傾倒するあまり、必要以上に消費を煽ったり、投資に回るお金が増えすぎてしまったりすることにより、様々な社会問題を引き起こしてきた。 行きすぎた資本主義をアップデートして、いい社会(それぞれが幸せを追い求める社会、自己実現を目指す社会)を目指すためには、だれでも声を上げることができ、だれでもそれを支援できる環境が必要である。国や企業、銀行などの「大きな経済圏」に対し、こういったコミュニティを「小さな経済圏」として、その実現のための取組(campfireなど)を紹介した。 国や大企業など、大きなものが不安定になってきている今、個々が未来に希望を持って自己実現を目指すことは、これからの生き方のヒントになると思った。 このことは、消費型の生き方を見直し、何かを生み出す、何かを与える生き方を目指すことにもつながってる。 こういった話は、ある程度暮らしに余裕のあることを前提としたものが多いように感じるが、社会の仕組みから漏れてしまった人やマイノリティにも自己実現をするチャンスをがあり、失敗しても戻ってこれる場所づくりをしていることに家入さんの考え方の深さを感じた。
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モチ革で書いてあったことに近い部分があるけど、今の若者は満たされていて、「金」ではなくて、その上のレイヤーを満たすことにモチベーションを感じている。小さな経済圏という話でいうと、ブロックチェーンだったり、今後ますます小さな経済圏が増えると感じている。言い訳をなくす社会というのはと...
モチ革で書いてあったことに近い部分があるけど、今の若者は満たされていて、「金」ではなくて、その上のレイヤーを満たすことにモチベーションを感じている。小さな経済圏という話でいうと、ブロックチェーンだったり、今後ますます小さな経済圏が増えると感じている。言い訳をなくす社会というのはとても魅力的であると感じたし、家入さんの考え方を深く知れた本であった。
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★小さな経済圏、つまり個人中心の経済圏がこれから世界中に増えていく。 Weworkのように人と人をつないで、コラボすることで小さな経済圏が発展していく。 ■気付き1: お金以上に信用力が価値を持つ時代が来る。 お金=信用だったけど、信用がお金を作るようになる。 ■To Do ...
★小さな経済圏、つまり個人中心の経済圏がこれから世界中に増えていく。 Weworkのように人と人をつないで、コラボすることで小さな経済圏が発展していく。 ■気付き1: お金以上に信用力が価値を持つ時代が来る。 お金=信用だったけど、信用がお金を作るようになる。 ■To Do 1: Give & TakeよりもGive & Giveの精神をもつ ■気付き2: 背水の陣っていうと、退路を断って、集中できる環境を作ることに思える。 でも、退路を断つことによって、別の心配がどんどん膨らんできて、 結果として集中できなくなる。 収入源がなくなって生活に困ってくると、 やりたいことよりも生活費を稼ぐことばかりに集中してしまう。 健康、時間、お金にゆとりがあってはじめて、集中できる。 ■To Do 2: 健康管理、時間管理、お金管理をしっかり行う。 ■気付き3: 人は、同じような人がたくさんいると安心して強くなれる。 ■To Do 3: いろんな人と付き合ってみる。 そして、嫌な付き合いは止める。
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いわゆる普通のレール(学校にきちんと通い、卒業したら会社に就職する)を走る時代ではなくなった。その中でどう生きていくか、そのヒントが散りばめられた内容だった。 以下備忘録(気になったフレーズなどの引用)。 ■複業を持つとかノマドといった「働き方論」はテクニックにすぎない。大切なのは「どんな生き方がしたいか」=「自分にとっての幸せとはどこにあるのか」 ■「東京には負けないぞ」とか、「東京にはないこんな良さがある」とか、物差しとして東京を引き合いに出している段階でじつは東京に負けていることを多くの人は忘れがちだ。 ■今の日本の社会は、現状で十分達成されていることであっても過剰に理想像を煽っているような気がしてならない。消費者は物欲を絶えず刺激されて、それにより経済活動が賄われている。 ■人は希望を持つから絶望する。 夢を持つから夢に敗れる。 他人との比較ばかりをするから自信を失う。 完璧を目指すから失敗を恐れ、最初の一歩が踏み出せない。 過度に欲しがるから、心の穴が埋まらない。 自分のことを認めてくれる人たちは実はすぐそばにいるはずなのに、その人たちには目もくれず、遠くの不特定多数の誰かに「認めて認めて!」という思いだけがパンパンに膨れ上がって破裂寸前の風船のようになっている人もたくさんいる。 ■一方的なボランティアだと善意だけで持続できるのかわからないけど、ビジネスとして確立されているなら他のひとも「自分もやってみよう」と思うかもしれない。 高齢者の銀行口座に滞留している富をもっと若い世代に向けて欲しいとは思うけど、それを寄付のような形に限定してしまうとあまり大きな変化は望めない。それを持続的、かつ大きなスケールの仕組みにするためには、ビジネス的な展開が大事。 ■「退路を断つ」という言葉はなんだか美談のように扱われることもあるけど、思考することを放棄した人が最終的にとる手法だと感じる。 その決意が周囲の心を動かすことはあるだろうし、僕も感動したりすることはあるけど、退路を断たずともやれることはいっぱいあって、それを下準備もなしに「明日会社を辞めてこっちに専念します」というのは少し疑問だ。 そういう意味で小さく立ち上げることはとても大事。 CAMPFIREで何かを始めようかなと考えている人も「とりあえずやってみよう」くらいの気持ちで小さな経済圏に足を踏み入れてみてはどうだろうか。 ■インターネットを前提とした話ですけど、僕が最近思っているのは、顔写真を出すと強いということ。ブログでもSNSでもとにかく顔写真を出しまくっていると、その人に愛着が出てくるっていうのはあると思う。(中略) 小さな経済圏をどうやって作るかと考えたら、やっぱりその人のキャラで回るものなので、いかに自分を認識してもらえるとか、ファンを作るかという話が切り離せないと思う。その点、顔を出すって楽だし強い方法だなと思う。 ■5000万円のプロジェクトが入ってくるのはありがたいけど、それよりも5万円のプロジェクトを1000個作りたい。美大生が、5万円で個展を出したいとか、地方の若者が10万円でフリーペーパーを作りたいとか、従来の金融のあり方のままでは相手にされないような人たちの受け皿になりたい。 ■なぜ多くの人は、人生の多くの時間を好きでもない仕事に費やすのか? →他に生活費を稼ぐ手段がないと思い込んでしまう世の中があるから。 ■人が生きづらさを感じる瞬間というのは、既存の社会にお膳立てされた仕組みや価値規範にフィットしないときに多い。 だから僕は選択肢を増やしたい。
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大きな経済圏と大きな物語に違和感、生きづらさを感じる人への処方箋。 経済の民主化ってこういうことなのかな。
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読みやすくて、ゆるーく自分を楽にさせてくれる選択肢を思い出させてくれる本。 こんな生活の選択肢を置いておきたいなぁと思いました。良いなぁと思いつつも競争する楽しさはそれはそれで自分の中であったりするけど。 ただやっぱりお金から抜けられ無いのかなぁと。物々交換、物とサービスを共有し...
読みやすくて、ゆるーく自分を楽にさせてくれる選択肢を思い出させてくれる本。 こんな生活の選択肢を置いておきたいなぁと思いました。良いなぁと思いつつも競争する楽しさはそれはそれで自分の中であったりするけど。 ただやっぱりお金から抜けられ無いのかなぁと。物々交換、物とサービスを共有しながら成り立つ社会もあってもいいのかなぁと思いました。
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著者とは一度講演を聞いたことがあります。物静かで朴訥とした印象、でもひと言の重みがある、そんな記憶が残っています。 現在の資本主義社会の問題点を見出し、新しいあり方を提案するのは「里山資本主義」と同じ方向性かもしれませんが、著者の場合はそれを実践し、理想とする未来へ近づけようとす...
著者とは一度講演を聞いたことがあります。物静かで朴訥とした印象、でもひと言の重みがある、そんな記憶が残っています。 現在の資本主義社会の問題点を見出し、新しいあり方を提案するのは「里山資本主義」と同じ方向性かもしれませんが、著者の場合はそれを実践し、理想とする未来へ近づけようとする強い遺志と行動力を感じます。 引き続き、著者には注目したいと思っています。 ▼「小さな経済圏」:個人や地域レベルで小さなつながりを持ち、支え合っているコミュニティ ▼「東京に負けないぞ」とか、「東京にはないこんな良さがある」とか、物差しとして東京を引き合いに出している段階でじつは東京に負けていることを多くの人は忘れがちだ ▼幸せとは何かと考えたら「自分のやりたいことができる」ということなんじゃないか 「いい社会」とは「各自が自由に、自分の幸せを追求できる社会」 経済的というよりも、精神的に持続可能な社会 ▼多くの人のマインドは、「競争から共存」、「全体から個人へ」と、すでにその方向をシフトしはじめている。 それを後押ししているのは、前に触れた、行きすぎた資本主義に対する反動と、SNSに象徴されるインターネット空間がもたらしたクラスタ(小さな塊)化だ。 ▼バーニングマンの十の原則 『どんな者をも受け入れる共同体である』 『与えることを喜びとする』 『商業主義とは決別する』 『他人の力をあてにしない』 『未来のあなたを表現する』 『隣人と協力する』 『法に従い、市民としての責任を果たす』 『跡は何も残さない』 『積極的に社会に参加する』 『「いま」を全力で生きる』 ▼21世紀に入り、資本主義経済の主役であり続けた「お金」にとって代わる新しい貨幣が生まれている。それは信用力だ。 ▼世の中は個人の自由や幸せに価値を置く時代に確実になっていく。 ▼行動を起こすときに言い訳になるような障害がない、なめらかな状態。 選択肢を増やすということは突き詰めるとそういう社会のことだ。 そんな自由な社会をどう滑走していくのかは本人の生き方にかかっている。 <この本から得られた気づきとアクション> ・これからネットを使った様々なサービスが登場してくるが、その背景、方向性を見極め、積極的に利用したい。 ・小さな経済圏が日本人に合っているという著者の主張は納得できる。将来を考えるにあたっては、過去も知る必要がある。 <目次> 第1章 「いい社会」って何だ? 第2章 21世紀型の生き方と「小さな経済圏」の試み 第3章 小さな灯をともし続ける
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「コミュニティビジネス」「スモールビジネス(小商い)」、「評価経済」「テクノロジーによる資本主義のアップデート」あたりが主なテーマだが、内容自体は昨今書き尽くされた感じのやさしいレベル。 ただそのうえで、著者がどう考え、具体的な事業にどう繋げてきているかがよく分かり、とても共感し...
「コミュニティビジネス」「スモールビジネス(小商い)」、「評価経済」「テクノロジーによる資本主義のアップデート」あたりが主なテーマだが、内容自体は昨今書き尽くされた感じのやさしいレベル。 ただそのうえで、著者がどう考え、具体的な事業にどう繋げてきているかがよく分かり、とても共感し尊敬する。 ソーシャルビジネスをする人はまずさらっと読んだ方が良い。
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お金は社会の潤滑油、というコトバを思い出した。小さなお金を廻して生きていけるような時代になった、自分が本当に好きなことをよりたくさんやりながら。
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難しい。ちきりんさん的な、等身大で生きる、よりもたくさんのことを語っているが、それで上手く行くのかどうかが分からない。ハメルーンの笛吹きみたいな恐ろしさを感じる。なぜだろうか。
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