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みちづれはいても、ひとり の商品レビュー

3.6

48件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/10/16

弓と楓さんの話が順番順番に出てくる。 一緒に旅はしていてもそれぞれ全く違うところで生きている。こんな存在がいたらやっぱりどこかで心強いし、温かいな、と思った。 すごく面白かったけど、今思うと人間のいろんな醜い部分しっかり描かれていたな、と思う。 表紙がとても素敵。 久々の寺地...

弓と楓さんの話が順番順番に出てくる。 一緒に旅はしていてもそれぞれ全く違うところで生きている。こんな存在がいたらやっぱりどこかで心強いし、温かいな、と思った。 すごく面白かったけど、今思うと人間のいろんな醜い部分しっかり描かれていたな、と思う。 表紙がとても素敵。 久々の寺地はるなさんの本。また読みたい。

Posted byブクログ

2024/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一緒に旅行行っても別行動できる女友達。でも助けが必要な時には助けを求められるし、応じられる。いい関係だと思った。

Posted byブクログ

2023/12/14

しみじみと嚙み締めたい、じんわりと沁み入るような一作だなと思った。 私は生き方が雑なのか、心に小さく引っかかるくらいのことはわざわざ頭で言語化しない・言語化できるまで考えずにやりすごしてしまうのだけれど、そんな心に積もった引っかかりを今作でも寺地さんは的確に表現してくれている。 ...

しみじみと嚙み締めたい、じんわりと沁み入るような一作だなと思った。 私は生き方が雑なのか、心に小さく引っかかるくらいのことはわざわざ頭で言語化しない・言語化できるまで考えずにやりすごしてしまうのだけれど、そんな心に積もった引っかかりを今作でも寺地さんは的確に表現してくれている。 世の中には何事もカテゴリーやセオリーに落とし込み当てはめてしか理解しようとしない(できない?)輩がいるけれど、あれってなんなんだろう?単純なのか、あまりに素直で思い込みが激しいのか、自分で考えて理解する能力が欠けているのか?例えば「中年」の「女性」という同じカテゴリーに入る人は全員同じ考え方をするとでも本気で信じているのかね? 「『全然だいじょうぶですよ』ってなに?フォローのつもり?あんたがそれ言うことであたしが『そうなんだ、あたしってまだだいじょうぶなんだ、よかったー』ってほっとするとでも思ってんの?あんたにだいじょうぶかどうか査定してもらう必要ないの。だいじょうぶかどうか、それはあたし自信が決めるの」(57頁) 「ねえ、大人になっても、世界は自分の思い通りになんかならない。自由にやれることはすくない。大人になってからも、周囲の人はいろんなことを言うよ。でもね、少なくとも自分で食べるものを、自分で用意することはできる。王子さまが現れなくても、自分の足で歩いていけるよ。 だいじょうぶだよとは、私は言わない。そんな無責任なことは。でも、生きて。どうか生きのびて。心から、そう思う。」(202頁)

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2023/12/06

弓子と楓。 アパートの隣同士に住む2人で旅に出て、それぞれがほとんど別の行動をしているのに一体感があるのが面白い。 夫との関係がうまくいってなくても、姑との関係が良いのもいい。そしてしずさんがこわい。 読み終わった後にタイトルに実感が持てる!そんな作品だった。

Posted byブクログ

2023/10/21

久々の寺地さんの小説。古いアパートの隣同士に住む弓子と楓。共に四十路の女性2人だけれど楓は独身。弓子は結婚しているけれど夫は行方不明。その夫を探す為に2人で夫の目撃情報のあった島まで旅をするお話。 島に住んでるシズという子持ちの女性が登場するのだけど、シズが2人に対して言う事も...

久々の寺地さんの小説。古いアパートの隣同士に住む弓子と楓。共に四十路の女性2人だけれど楓は独身。弓子は結婚しているけれど夫は行方不明。その夫を探す為に2人で夫の目撃情報のあった島まで旅をするお話。 島に住んでるシズという子持ちの女性が登場するのだけど、シズが2人に対して言う事もする事もとても不快だった。弓子は何でシズに強く言えないんだろう。 島に来てから楓の「へんな男センサー」が作動しなくなったのはヒラツカさんのせいよね?弓子の夫も無事見つかり離婚出来そうだし、弓子と楓の二人旅はこれからも続きそうですね。

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2023/10/03

 寺司はるなさんの描く世界は、飄々としていて水彩画のようだ。主人公の弓子は美人で感情を表さず泣き喚いたりしないし、後ろ手に縛られて、公民館に拉致されても警察に届けたりしない。楓も3ヶ月に一度男を変える魅力的な人。  でも私が生きているのはこの浅はかで、偏見に満ちた田舎者シズの世界...

 寺司はるなさんの描く世界は、飄々としていて水彩画のようだ。主人公の弓子は美人で感情を表さず泣き喚いたりしないし、後ろ手に縛られて、公民館に拉致されても警察に届けたりしない。楓も3ヶ月に一度男を変える魅力的な人。  でも私が生きているのはこの浅はかで、偏見に満ちた田舎者シズの世界。男を変えるより、子育てしてる人が偉いしそれが普通、ホントは男を変えられる女に憧れてるけど、その感情には蓋をして生きている。 そんな私だから小説を読む。 色々な人生や価値観があることを知る。

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2023/03/25

性格の違う女性同士が支えあうような物語を最近は手に取りがちかな。 感想ではない。 本の内容とは違うけれど、タイトルはその通りだなと思う。

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2023/02/05

タイトルに惹かれて手に取った。 そしたら、年齢とかあれこれドンピシャなところがあって、結構あれこれ思うところがある作品でした。 旦那さんと別居中の女性と、その隣に住む女性が2人で旦那さんがいると思われる島に旅に出る。 島って言っても沖縄みたいなリゾートじゃなくて、多分田舎の漁村...

タイトルに惹かれて手に取った。 そしたら、年齢とかあれこれドンピシャなところがあって、結構あれこれ思うところがある作品でした。 旦那さんと別居中の女性と、その隣に住む女性が2人で旦那さんがいると思われる島に旅に出る。 島って言っても沖縄みたいなリゾートじゃなくて、多分田舎の漁村。 それが普通とか、独身女性を下に見たような投げかけられる言葉が、自分に言われているような気がして、でも自分はそんなこと言う人があまり周りにいないことで良かったな、とか、本当色々思うところがあった 2023.2.5 22

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2023/01/19

「40女のロードノベル」という帯の文。 設定は違うけど、大好きだった映画、「テルマ&ルイーズ」を思い出しながら読み終えました。 「女は」「男は」「普通は」 「日本人は」とか「フランス人は」とか言ったとき、「一般化しちゃいけない」と言ったフランス人の友達の言葉がいつも頭にあり...

「40女のロードノベル」という帯の文。 設定は違うけど、大好きだった映画、「テルマ&ルイーズ」を思い出しながら読み終えました。 「女は」「男は」「普通は」 「日本人は」とか「フランス人は」とか言ったとき、「一般化しちゃいけない」と言ったフランス人の友達の言葉がいつも頭にあります。 弓子さんの作る料理がおいしそうで、食べたいなあと何度も思いました。

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2022/08/24

子供はいなくて、しかも夫と別居中で、ちょっと前まで契約社員で、今は職を探している弓子39歳。男とすぐに付き合ってしまうけれど、二股はかけない、不倫はしない、独身で休職中の楓41歳。 弓子の逃げた夫を探す、不惑女二人の旅路。 タイトルがこの物語を語る。 みちづれはいても、ひとり...

子供はいなくて、しかも夫と別居中で、ちょっと前まで契約社員で、今は職を探している弓子39歳。男とすぐに付き合ってしまうけれど、二股はかけない、不倫はしない、独身で休職中の楓41歳。 弓子の逃げた夫を探す、不惑女二人の旅路。 タイトルがこの物語を語る。 みちづれはいても、ひとり この作品に出てくる人は、何かしら思いを過去を抱えている。 でも、本文にあるように 「ひとりだ、とまた思う。夫婦だって、友だちだって、一緒にいるだけで「ふたり」という新たななにかになるわけではなくて、ただのひとりとひとりなのだ」 そう思いつつも人間関係でつい何かしら寄りかかってしまうんだよなあー。と反省しつつ読みすすめた。 登場する女性はみなそれぞれ自分達の人生を進めてうく。寺地さんの作品にはいろんな課題と思われる要素が含まれる。 夫婦や男女、親子関係、女性同士のしがらみ。 だけどみな自分の道を歩く。しんどかろうが、こけようが。人に寄りかからず歩ける生きかたをしたいなと思い読み終えた。 本文で気になった文章 「歩け、という声がする。頭の中で。それは他の誰の声でもない私の声だった。」 「私たちは、たとえ何歳になっても、自分の欲しいものを欲しがる権利がある。獲得しようとする権利がある。 私はたぶん、いつも正しいわけではない。私の生きかたはきっと美しくはない。何度も間違え、何度も他人を傷つけ、罪と穢れを炎にくべて赦されようとする。それでも、自分が正しくも美しくもなく生きていることを知っている私はせめて、他人が心から欲するものを価値がないと嗤ったり、否定したりはすまい、と誓う。」

Posted byブクログ