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ウォーク・イン・クローゼット の商品レビュー

3.4

52件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    14

  3. 3つ

    24

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    1

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2021/08/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストーカーの話は終盤どんどん盛り上がっていくのに、オチが尻すぼみな気がした。 ウォークインクローゼットは、20代女性の話。共感できると面白いと思う。

Posted byブクログ

2021/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いなか、の、すとーかーは陶器職人の透を追ってくるファンの女と、幼馴染の果穂がストーカーとして追い詰めていく。結局ファンの女は好きな時にアトリエにこさせて、幼馴染とは疎遠に。 ウォークインクローゼットは人気タレントのダリアと、モテ服好みのOL早希のダブル主役。そんななかだりあが妊娠!早希はホテルでだりあを守り自分に似合う服を見つけていく。

Posted byブクログ

2021/04/11

表題の方が後半に入っている構成が意外。2つもも面白かった。綿谷さんの本はどれも面白いな。ただ、面白いと言っても、それぞれ方向性が違いました。 いなか、の、すとーかーは、ミステリーホラー小説を読んでいる感じだった。予想外の展開。でも、出てくる人物の誰もなんだか憎めないのが不思議。か...

表題の方が後半に入っている構成が意外。2つもも面白かった。綿谷さんの本はどれも面白いな。ただ、面白いと言っても、それぞれ方向性が違いました。 いなか、の、すとーかーは、ミステリーホラー小説を読んでいる感じだった。予想外の展開。でも、出てくる人物の誰もなんだか憎めないのが不思議。かなり酷いストーカーなのになぁ。ぞわぞわしながらも目が離せない展開でした。 ウォークインクローゼットは、昔の自分を見ているかのような主人公だった。人にどんな風に見られているか、素の自分を出せず、人の事は品定めしてしまう。なんか分かるなぁと。決してモテない訳ではないけれど、果たして本当に人に好かれるとはなんなのだろうと迷う感じ。友達のだりあも、好きな人物。私も友達になりたいタイプだった。女の子には嫌われそうだけど、それは嫉妬から来るものでどこか憧れの存在。あと、この話の終わり方がとても好きでした。ああうまくいってほしい、きっと上手くいくんじゃないかな?続きが見たい、と思いつつ終わってしまう感じ。全く先が読めない訳ではなく、でも完全に終わる訳ではなく。続きは自分の好きに想像しておきます。

Posted byブクログ

2021/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーむ。好きです。やっぱ好きです綿矢りさ。ええなあ~、ってね、思いますね。 いなか、の、すとーかー 最初は、正直、あんまオモロないなーって思って読んでまして、最初は、というか、中盤も終盤も、正直、あんまオモロないなーって思って読んでまして、うーむ。こりゃちょいハズレか?とか思ってたんですが。 物語の最後の最後、ホンマの最後の最後で、ビックリするほど話が動く。話が動く、というか、主人公の石居透の気持ちが、というか意識が、途轍もなく一気に動く。その動きっぷりの凄さが凄い。 ある意味、ウルトラご都合主義的な、デウス・エクス・マキナ的な、「え?なにこの無理やりな纏め方?」的な、ちょっと無茶苦茶こう、綺麗に大団円的に終わるんですよ。 だが、すまん。それが良い。こんな無茶な綺麗な締め方って、いいの?読者、怒りやせんか?とか思うんですが、いやでも俺はこの終わり方、ちょっと、感動した。綺麗やんか、って思って。石居透が好きになりました。その境地に行くこと、人として、絶対良い事やん、とか思って。 正直言います。ちょっとご都合主義だし、なんか無理やりすぎる気はする。だが、その思いを超えて、なんだか感動したんだよこの終わり方に。何故なんだろう。不思議だ。でも、うん。好きです。この終わり方。 ウォーク・イン・クローゼット 主人公、早希の友人の「だりあ」って、キャラ的に、2021年現在で言うと、、、みちょぱ(池田美優)みたいなキャラ、なんですかね?どうなんでしょうね?良いですねえ、こういうキャラ。 しかしアレだ、「かわいそうだね?」収録の「亜美ちゃんは美人」もそうでしたが、綿矢さんは、女同士の友情を描くのが上手いなあ、って思いました。なんだろうね、この嫌味の無い上手さ。いいなあ~、って思うんだよなあ。うん。凄く良いんですよ。 「亜美ちゃんは美人」では、主人公の友人の亜美ちゃんは、すげえ美人だし、この「ウォーク・イン・クローゼット」では、主人公の友人のだりあは、結構な美人でしかも結構有名な芸能人だし、でも、どっちの話でも、主人公はあんまり卑屈じゃないのが好き。卑屈じゃない、というか、ちょっと突出してる女友達に対して、結構フランクに接する。その距離感、ええなあ~ってね、思うんだなあ。あ、マジの友人やんか。って感じで。うん。好きです、この距離感。 いやあ、なんだろうなあ。綿矢りさの作品の登場人物は、「ホンマにいる」って感じが、ビシバシにするのですよね。嘘偽りのない感じが、勝手にする。勝手に感じる。ええ。勝手にです。創作の物語の登場人物を「この人たちマジに存在してそうだな」って思うのは、ま、勘違いだと思うんですよ。 でも、そう思わせてくれる世界を見せてくれる。そんな綿矢りさの作品は、やっぱ、好きです。うん。好きだ。誰がなんと言おうと、俺は、好きだ。

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2021/01/09

人間の心情をこんなにも分かりやすく描けるのがすごい。全く共感できなさそうなプロフィールの主人公であっても、読んでいるといつのまにか「うんうん、そういうこともあるよなあ。分かる。」ってなってる。

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2020/11/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

◯いなか、の、すとーかー  登場人物が少なかったので察しのいい方は気付かれたのかと思うのですが、私はすっかり砂さんに気を取られていたので驚きでした。それこそ主人公の心情を追うように砂さんの話の通じなさに苛立ちが募り、果穂に癒され、矢先にまさかそんな、だけど‥と正体を確かめていき臨場感たっぷりに楽しみました。2人が結託した時はものすごくあり得そうでくらくらしたほどです。 人に対していい加減な対応をするのはやめようと反省した作品でした笑。 ◯ウォーク・イン・クローゼット  おままごとのDNAがせめて簡単な料理をさせようとするというのは目から鱗でした。その通りなのでは‥。なんでかつてあんなに家庭的な仕事に憧れていたのか不思議に思いました。やっぱり1番近くにいる人の真似をしたいからなのでしょうか?  衣食住と数えられるほどのものですから、そのどれかが自分の価値観と合う人は相性が良く、全く分かち合えない価値観がその3つの中で多すぎると少し付き合うにはしんどいのかもしれません。それは趣味の壁よりも高い気がします。早希が洗練された好みの男に惹かれて何度も失敗するのはリアルでうわあ、と声が出てしまいそうでした。その違和感の感じ方さえわかるわかる‥。早希がユーヤとこれからうまくいったりするといいなあ。

Posted byブクログ

2020/08/02

いなか、の、すとーかー ウォーク・イン・クローゼット ふたつは全然違う物語だけれど、 現代らしい人間くささがリアルだなあって思いました。 表紙のかわいさで読み始めたけど、何より読みやすい わたしみたいな読書初心者にはめっちゃ良い 苦しむ人間、苦しめる人間、 どちらも物語の主...

いなか、の、すとーかー ウォーク・イン・クローゼット ふたつは全然違う物語だけれど、 現代らしい人間くささがリアルだなあって思いました。 表紙のかわいさで読み始めたけど、何より読みやすい わたしみたいな読書初心者にはめっちゃ良い 苦しむ人間、苦しめる人間、 どちらも物語の主人公になりえて、 他人からは想像できないような苦悩があったりする 嫉妬で人を悪く言ってしまうのはよくある けどわたしは他人の努力や実力その他もろもろへの称賛を 素直に口に出せる人間になりたいな

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2020/07/12

一つ目のの作品、「いなか、の、すとーか」はミステリー要素が入っており、普段の綿矢りささんとはまた違ったテイストで面白かった。 そして、なんといっても読みやすい!! 綿矢りささんの細かい情景描写、心情の描写は状況理解を助けてくれ、スイスイ読めた。それしても細かい。二作品目、「ウ...

一つ目のの作品、「いなか、の、すとーか」はミステリー要素が入っており、普段の綿矢りささんとはまた違ったテイストで面白かった。 そして、なんといっても読みやすい!! 綿矢りささんの細かい情景描写、心情の描写は状況理解を助けてくれ、スイスイ読めた。それしても細かい。二作品目、「ウォーク・イン・クローゼット」の服の種類の事細かさ。妥協を感じない。そして、綿矢りさの服への並々ならぬ愛と比類なき博識っぷりを感じた。 後書きの 「服は口ほどにモノをいう」 という言葉は自分にだいぶ刺さった。結局、だらしない性格っていうのはにじみ出るんだな、っていうこと。しゃんとした服装をして、髪型をして、綺麗な靴を履いて、時計をつける。社会人になるの上でそういった服を通した精神的な成長が必要だということをひしひしと感じた。

Posted byブクログ

2020/07/09

表紙が可愛い。「いなか、の、すとーかー」、ストーカーみたいか過激な被害にあった事はないが自分が何気なく人にした行為がきっかけで相手に過度な期待を持たせてしまって、その後苦労したって経験は多くの人があるのではないでしょうか。人はどこで執着のスイッチが入るか分からないから怖い。自分以...

表紙が可愛い。「いなか、の、すとーかー」、ストーカーみたいか過激な被害にあった事はないが自分が何気なく人にした行為がきっかけで相手に過度な期待を持たせてしまって、その後苦労したって経験は多くの人があるのではないでしょうか。人はどこで執着のスイッチが入るか分からないから怖い。自分以外の人気持ちなんてコントロールできないし、執着する側の人はどうしたって満たしてあげられない飢えのような気持ちを抱えてしまっているのでは。その気持ちが上手く書かれてて相変わらず綿矢さんの小説は引き込まれる。「ウォークインクローゼット」のだりあ側視点での話も読んでみたい。

Posted byブクログ

2020/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このウォークイン・クローゼットは、女性らしさとは何か、女性として生きるとはどういうことか、という問いを投げかけてくるお話だなと感じた。 ユーヤとだりあという2人の友達は、性別も友達としての性質も違って、それぞれが早希にとって愛おしくて“強く生きる”ために必要なものなのだと思う。 早希とユーヤは付き合おうが友達のままだろうがどちらでも素敵だけれど、個人的には友達のままが良いと思った。 恋人としての交際にはいつか目に見える終わりが来て、それは段階を踏まなければならないものであって、つらい。 だりあにとっての早希はきっと姉妹のようなものであって、その関係はきっと揺らぐことはなく、母になってぎらぎらとした目も派手な服もなくなっても続くのだと思う。幸せだと思う。 わたしは、深夜のコンビニ帰りのだりあが早希の家に毛玉のついた靴下のまま逃げ込んでくるシーンがとても好き。

Posted byブクログ