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鍵の掛かった男 の商品レビュー

3.9

55件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2020/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

20190926読了 めちゃくちゃ面白かった。 かなりの長編なのに1日で読んでしまった。引き込まれる。面白い。 一般的な長編ものは大抵事件が起こる前の導入から始まるものだけれど、それもなく、事件も他殺か自殺かわからないものを調べるというもにで、場合によっては冗長で退屈なものになりかねないと思うけれど、本当に面白かった。 一人の男の人生を丹念に辿ろうと思えば、この鍵の掛かった男の人生が特に波乱万丈であったことを考えても、やはりこのくらいのボリュームにはなるのかもしれない。 優しく温かく上品な筆致で、悲しく切ない人生を描かれ、特に最後の遺書のくだりなどは泣いてしまった。 アリスの探偵業もとてもよかった。いつも「お前ならできる」とかなんとかからかわれながら、神経衰弱の間違い札をめくる役割のアリスが「お前は本当によくがんばったよ」ときたもんだ。 軽口を叩き会うのが男性同士の友情なのかな、と女性である私はよく思うけれども、そういう関係の中でのこういうてらいない声かけが、本心で大事な友人だと言い表してるようでグッときてしまった。 大阪中之島への興味も尽きない。大阪、ほとんど知らない土地だけれどいつかいってみたいな。 2020013再読 初読の時も思ったんだけど、男性はこの梨田さんの苦境?のようなものに対してどういう感想を持つのだろう。 山田夏子の気持ちはなんとなくわかるけど、 梨田さんについてはわかんない如何にもこうにも気になる。

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2019/09/24

作家アリスシリーズ。 今までのお話とは一気に雰囲気が異なり、アリスが主体となって話が進行していく。 アリスの苦闘を自分がワトソンになった気になって読めた気がする。 火村先生が登場した時はアリスもほっとしたかもしれないが自分もほっとした。 自分はアリスの立場はなれないなぁ、なんて。

Posted byブクログ

2019/09/20

ひとりの男がホテルの一室で亡くなった。自殺か?他殺か?そこを始点に押し寄せてくる肉厚な物語。息つく暇もなく読んだ。面白かった。幸せな読書体験。

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2019/04/03

少しずつ被害者の正体と言うか、人となりと言うか、生い立ちと言うか、そう言ったものがわかっていく仮定を飽きずに読むことができるのは書き手の力量だと思う

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2018/12/29

ある島民の死 その孤愁 その残影 その原罪 その秘密 その正体 その帰還 真相 著者:有栖川有栖(1959-、大阪市東住吉区、小説家) 解説:中条省平(1954-、神奈川県、フランス文学)

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2018/05/12

長いけど有栖川刑事の活躍や中之島の話など読みたくなる展開だったと思う。やっぱり好きです。ただ犯行動機など最後の盛り上がりにかけるかなぁ。

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2018/03/24

いや分厚かった重くて通勤のお共には向かなかったけど、なかなか面白かった。最後の謎解きはもう少しひねってほしかった気もしますが。今回「その~」から始まる目次が実はけっこうお気に入りです。

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2018/03/18

『地震や津波で数人の犠牲者が出ても大きな災害なのに、四年前の三月や二十年前の一月に発生した震災の被害は桁外れに大きく、死者の名前よりも数が暴力的に突きつけられたことで、生命の儚さすら感じさせた。 私たちは、死者を弔い、悼み、忘れないことの大切さをあらためて思い知り、生者として永...

『地震や津波で数人の犠牲者が出ても大きな災害なのに、四年前の三月や二十年前の一月に発生した震災の被害は桁外れに大きく、死者の名前よりも数が暴力的に突きつけられたことで、生命の儚さすら感じさせた。 私たちは、死者を弔い、悼み、忘れないことの大切さをあらためて思い知り、生者として永らえ続けている。死者は帰らないが、彼らのために生者にできることはある。 祈るだけではなく、死をもたらした対象を分析して、同じ災禍に遭った時にどれだけ被害を小さくするかを考えるもの務めだろう。なすべきことは多いのだ。』 有栖川有栖の作品としては珍しいジャンル。松本清張の『砂の器』みたいなテイストにしたかったんだろうな。 二つの震災に対する思いと、追いかける事件に対する強い思いが感じられる。 この辺は笠井潔の『哲学者の密室』のテイストで良い。さりげなく、読者への挑戦状もどきもあり、ちゃんとミステリに仕上げていて面白かった!

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2018/03/18

このミス2016年版8位。ホテル生活の老人の自殺の謎を解いて行く本格ミステリー。自殺か他殺か犯人は誰って謎を探偵役の人とともに読者も解きを楽しんでいく形態。まあそれなりに面白いんだけどそんなことを吹き飛ばすぐらい長すぎる。自殺した老人の過去を解き明かすためにいろいろ地道に調査して...

このミス2016年版8位。ホテル生活の老人の自殺の謎を解いて行く本格ミステリー。自殺か他殺か犯人は誰って謎を探偵役の人とともに読者も解きを楽しんでいく形態。まあそれなりに面白いんだけどそんなことを吹き飛ばすぐらい長すぎる。自殺した老人の過去を解き明かすためにいろいろ地道に調査していくのだけど、その手探り感が地味すぎてしんどかった。

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2018/01/05

ホテルの一室で亡くなった老人。 はたして殺人か、自殺か…。 大阪という地元で火村でなく有栖川が中心になって調査を進めていく前半部が旅行記を読んでいるようで面白い。 もちろん火村が登場してからの疾走感もすごい。

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