鍵の掛かった男 の商品レビュー
読み応えあった。 なかなか最初は焦ったかったけど、火村登場がいいタイミングなのと、そこからのスピード感。 アリスの活躍も良かった!けど、2人揃ってるのがやっぱいい。 途中から筋はよめたものの、犯人は最後まで分からなかったなぁ。 そこまでしなくても良かったのに、と思わずにはいら...
読み応えあった。 なかなか最初は焦ったかったけど、火村登場がいいタイミングなのと、そこからのスピード感。 アリスの活躍も良かった!けど、2人揃ってるのがやっぱいい。 途中から筋はよめたものの、犯人は最後まで分からなかったなぁ。 そこまでしなくても良かったのに、と思わずにはいられない。 121
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中之島のホテルで首を吊って死んでいた男。彼は5年に渡りホテルに滞在していた。彼の死に疑問を抱いた作家より彼の死は果たして自殺か否かを調査するように頼まれたアリスは、男の素性を調べ始めるのだった。 提示される謎はシンプルです。まずは自殺か他殺か? つまり事件としてまだ成り立っていな...
中之島のホテルで首を吊って死んでいた男。彼は5年に渡りホテルに滞在していた。彼の死に疑問を抱いた作家より彼の死は果たして自殺か否かを調査するように頼まれたアリスは、男の素性を調べ始めるのだった。 提示される謎はシンプルです。まずは自殺か他殺か? つまり事件としてまだ成り立っていない箇所からのスタートになります。謎としては地味かもしれません。しかしそこを魅力的に見せてしまうのはさすがと言うべきでしょうか。調査もホテルの支配人や従業人、そして当日ホテルに滞在していた人々から話を聞くこと。薄皮を一枚一枚剥がすように男の真相に近付いていく様も地道の一言です。読みながらいつもの有栖川有栖の作品とは違うものを味わっていました。地道な調査による事実を重ねる手法は宮部みゆきなどの社会派の手法も思わせました。この題材を作家アリスシリーズ(火村シリーズ)という「本格ミステリ」で書いた意味はどこにあるのだろうとの思いも抱きました。しかし明らかにされる事実と事実が繋がり合う偶然、そして偶然と偶然が繋がり合って必然となった時に、本格ミステリの快感がありました。そしてラストにそこしかないという着地点に至る道筋の美しさ、本格ミステリの魅力を充分に堪能しました。 有栖川有栖は以前より東京により戯画化された大阪でない大阪の魅力を伝えてくれていますが、今回もまた中之島を通して大阪の魅力も語られています。大阪小説としての魅力も大きくあるでしょう。中之島が好きな身としては嬉しいですね。
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密室ものかと思ったら、素性の知れない男の話だった。 なるほどこれは面白そうだと読んでみたら、ある男の一生を探る人間ドラマだった。 700ページがあっという間。 真相は「やるせない」の一言に尽きる。 幸せな未来が消えたのは間違いない。 だけど、そのやりきれない思いを救う最後の一行で...
密室ものかと思ったら、素性の知れない男の話だった。 なるほどこれは面白そうだと読んでみたら、ある男の一生を探る人間ドラマだった。 700ページがあっという間。 真相は「やるせない」の一言に尽きる。 幸せな未来が消えたのは間違いない。 だけど、そのやりきれない思いを救う最後の一行で泣いた。 中之島に行ったことがあるので「ああ、あそこね」となる場面がいくつも出てきて楽しい。
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ホテルに長期滞在していた男が部屋で死んだが、自殺か他殺かの謎を追う。 依頼も警察からではなく、終盤までアリスが探偵役を担う点は珍しい。 手詰まりになりそうな所に新たな発見があると驚いたりして共に探索している気分になる。 誰が何の情報を得ているかは大事だな。
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本格物ではあるが、少し変わった、まるで三谷幸喜の舞台劇のような設定。 ホテルで自殺したと思われる男性。その死の真相(殺人?)を探るのが名探偵火村のパートナー有栖川、というシリーズとは少し変わった展開。 殺人があって謎を探るのではなく、死者がいて、その真相を探る。しかもその男性...
本格物ではあるが、少し変わった、まるで三谷幸喜の舞台劇のような設定。 ホテルで自殺したと思われる男性。その死の真相(殺人?)を探るのが名探偵火村のパートナー有栖川、というシリーズとは少し変わった展開。 殺人があって謎を探るのではなく、死者がいて、その真相を探る。しかもその男性の過去が全くわからず、ホテル関係者や常連の宿泊客の証言を元に薄皮を剥くようにすこしずつ真相に近づいていく…。 が、それで530ページは長い。 同じような会話が何度も何度も出てくるし、数ページずつ飛ばして読んでも話が繋がるのでは? 終盤になって登場した火村がたどりつく真相は、ヒネリがあるし余韻もあってよいがとにかく長かった。 正直、中編レベルの内容かな。
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梨田稔の謎がだんだん明らかになっていくのは面白かった。謎が解明されて達成感があったが、事件の本質である犯人あてはここからだった。1冊で2度美味しい本だった。
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分厚い本だったからか 読むのに時間がかかった。 かといって内容に退屈する訳でもなく 鍵のかかった男と称される謎多き男、 梨田の隠された正体が少しずつ 明かされる展開はおもしろかった。 終盤は気になって読み進めたし、 読後感も悪いものではなかったが 殺人の動機はうーんという感じ。 他シリーズも読んでみようかな。
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図書館で借りた本。 ミステリー作家、有栖川有栖に大御所作家から持ち込まれた依頼は、あるホテルで男性の死体が見つか理、自殺で処理されようとしているが、自殺するような人では無かった。調べて欲しいとのことだった。調べていくうちに男性の過去の秘密がわかっていく。彼は何者で、なぜホテルで亡...
図書館で借りた本。 ミステリー作家、有栖川有栖に大御所作家から持ち込まれた依頼は、あるホテルで男性の死体が見つか理、自殺で処理されようとしているが、自殺するような人では無かった。調べて欲しいとのことだった。調べていくうちに男性の過去の秘密がわかっていく。彼は何者で、なぜホテルで亡くなったのか。意外な真実にたどり着く。
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20190926読了 めちゃくちゃ面白かった。 かなりの長編なのに1日で読んでしまった。引き込まれる。面白い。 一般的な長編ものは大抵事件が起こる前の導入から始まるものだけれど、それもなく、事件も他殺か自殺かわからないものを調べるというもにで、場合によっては冗長で退屈なものになりかねないと思うけれど、本当に面白かった。 一人の男の人生を丹念に辿ろうと思えば、この鍵の掛かった男の人生が特に波乱万丈であったことを考えても、やはりこのくらいのボリュームにはなるのかもしれない。 優しく温かく上品な筆致で、悲しく切ない人生を描かれ、特に最後の遺書のくだりなどは泣いてしまった。 アリスの探偵業もとてもよかった。いつも「お前ならできる」とかなんとかからかわれながら、神経衰弱の間違い札をめくる役割のアリスが「お前は本当によくがんばったよ」ときたもんだ。 軽口を叩き会うのが男性同士の友情なのかな、と女性である私はよく思うけれども、そういう関係の中でのこういうてらいない声かけが、本心で大事な友人だと言い表してるようでグッときてしまった。 大阪中之島への興味も尽きない。大阪、ほとんど知らない土地だけれどいつかいってみたいな。 2020013再読 初読の時も思ったんだけど、男性はこの梨田さんの苦境?のようなものに対してどういう感想を持つのだろう。 山田夏子の気持ちはなんとなくわかるけど、 梨田さんについてはわかんない如何にもこうにも気になる。
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作家アリスシリーズ。 今までのお話とは一気に雰囲気が異なり、アリスが主体となって話が進行していく。 アリスの苦闘を自分がワトソンになった気になって読めた気がする。 火村先生が登場した時はアリスもほっとしたかもしれないが自分もほっとした。 自分はアリスの立場はなれないなぁ、なんて。
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