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長女たち の商品レビュー

4.1

43件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

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2020/08/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編3つのうちの「ファーストレディー」に関して。 私は母は子供のころは世界で一番好きな人であり、大切な人だった。 しかし成長するにつれその思いは老いて理性を失い奔放になっていく母を疎ましく思うように変わってくるのだが根底にはやはり母を好きという気持ちがあることには変わりない。 だから主人公の気持ちの揺れ動きに共感できた。 「パッション」は人間の理想的な死に方を教えてくれたように思う。 「家守娘」は篠田節子らしい最後にゾワっと感じられるストーリーだった。

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2020/06/22

「長女たち」というタイトルに魅かれて読んだ。 自分も長女だし娘も長女。 一作目の「家守娘」と三作目の「ファーストレディ」は母と娘の物語。痴呆の母と糖尿病末期の母を世話する娘の葛藤のドラマ。自分と娘に重ね合わせて読んでしまう。 ただ作品は娘の視線から描かれていて母側の葛藤が伝えられ...

「長女たち」というタイトルに魅かれて読んだ。 自分も長女だし娘も長女。 一作目の「家守娘」と三作目の「ファーストレディ」は母と娘の物語。痴呆の母と糖尿病末期の母を世話する娘の葛藤のドラマ。自分と娘に重ね合わせて読んでしまう。 ただ作品は娘の視線から描かれていて母側の葛藤が伝えられきれていないのが残念。 二作目の「ミッション」はヒマラヤの山奥へ医者として赴任する女医さんがみた現代医学と現地人の死生観の違いに強く引きつけられた。命を引き延ばすことの功罪を考えさせられた。 読んで良かった一冊。

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2020/06/21

母親からの呪縛 そこまで自分はしなくてはいけなかったのか 母から逃げられない長女達 周囲からの期待 これって長女だけが考えることなのかな

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2020/01/22

いわた書店さんから一万円選書で届いた一冊。正直、読後感は良くない。ただ、内容はリアルだと思う。私自身も長女。そして長女の呪縛はたくさんあると思う。私はやっぱり本には綺麗事を求めるし、ハッピーエンドがすきなのです。

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2019/11/01

久々の篠田先生。 うわー自分の数年後を見てるような。 もし同じ状況になったらどうしようかと、現実をまざまざと感じさせられました。

Posted byブクログ

2019/07/07

自分も長女なので見につまされながら読みました。 長女に限らないかもしれないけれど家族の中でそんな役回りの人っていると思う。 かなり重たい題材ですが、少しミステリーっぽい仕上げになっているので読み物として面白かった。

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2019/06/16

長女という立場の3人の女性たちの3つの物語。 「家守娘」では、出戻りの長女が骨粗鬆症を患っている母が認知症まで発症してしまい、その対応に四苦八苦する。 「ファーストレディ」では、糖尿病を患っているのに甘いものを止めず、過去に医者である父の義父母との同居や病院のスタッフとの確執等の...

長女という立場の3人の女性たちの3つの物語。 「家守娘」では、出戻りの長女が骨粗鬆症を患っている母が認知症まで発症してしまい、その対応に四苦八苦する。 「ファーストレディ」では、糖尿病を患っているのに甘いものを止めず、過去に医者である父の義父母との同居や病院のスタッフとの確執等の恨み辛みを嫁に行かず、母の代わりに父の片腕として奔走する娘が受け止める。 この2つは母と娘の深い溝を感じる。 母と娘でありながら、友達のようであり、母の所有物である長女たち。 どちらも年老いていく母の介護という、重い現実が突き付けられる。 「ミッション」だけは、長女であるが母との確執といったものはなく、父の孤独死という傷を抱えながらも、日本から離れた貧困国での医療に携わる。 そこでの生活は現地で事故死した医師の後を継いでのことであったが、他2人の介護と対照的に、その在り方の是非を問うというか、現在の延命治療に対する疑問というか、何かそんなことを考えさせられる。 2019.6.16

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2019/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

介護問題は現在の日本の一番のホラーであると思う。 三作からなる本作の二話目の村に酷く共感した。 一、三話は我が家の状態(祖母(セコンド妹)vs母,私)に似ていて腹が立ち冷静には読めなかった。 年長者が若年者の重石になっているこの国は歪んでいる。 それをさも当然でそのために子供を作った、というようなことを豪語する年寄り達は心底気持ちが悪いと思います。 三作目の父息子の手術に対する台詞にも共感です。 とても気持ち悪く腹の立つ小説でした。 (それだけリアリティーがあり面白かったということです。) ただ一話目に軽くファンタジーが絡んでいたのは好みではなかったです。

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2018/11/13

身につまされる話 家守娘の母娘の会話はリアル いつの時代も、いや 今の時代だからこそ核家族になり突きつけられる現実。 他人ではないから甘えがあり、思い出があり、切なさとの葛藤を抱えながら行き着く思い。親子でなければ行き着かない結果だと思う。

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2018/06/17

すごく濃い話がぎっしり。長女なので、理解できる部分と、親の教育方針で守られてきた部分があると気づく。すごい迫力の一冊。

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