サラバ!(中) の商品レビュー
歩にとって姉は疎ましく恥ずかしい存在のように書かれているけど、読み手からしたらそんなことはない。この子はいつも姉のことを心配している、優しい青年だと感じた。
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主人公が両親と対峙する場面が印象的。奔放なお母さんと真面目なお父さんとそれぞれ一対一で向き合うことで主人公の本当の気持ちが湧き上がってくる。
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主人公の歩が高校生〜20代の話。 人の顔色を伺っていたそれまでと比べ、ヤバい家族から離れることでようやく自分らしく生活できるぜ!と思っていたが、どうしても家族が関わってきてしんどって話。 この家族のもとで生まれ育ったら発狂しそう。 少し共感性羞恥に近い何かを感じる。
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歩がサッカーに夢中になり、魅力的な友人が出来たり、めちゃくちゃ奔放な女の子に出会ったりといろんな経験をしてる。 そんな中姉はずっと破天荒。姉がもうキテレツすぎて笑ってしまう。もしこれが自分の姉だと思うとゾッとするけども。笑 宗教てのに自分はなんの馴染みもなくて、何をそんなにな...
歩がサッカーに夢中になり、魅力的な友人が出来たり、めちゃくちゃ奔放な女の子に出会ったりといろんな経験をしてる。 そんな中姉はずっと破天荒。姉がもうキテレツすぎて笑ってしまう。もしこれが自分の姉だと思うとゾッとするけども。笑 宗教てのに自分はなんの馴染みもなくて、何をそんなになんだかわからん宗教にはまったりしてんだよと思ってたがこの本読んで、あのイケてるばあさんのセリフを聞いて、なんかこうなるほどねと腑に落ちたと言いますか。。 たまたま自分は恵まれてただけで誰しもが何かに縋るしかないんだよ!ってタイミングがくる可能性はあるんだなぁと考えさせられました。 いよいよお父さんも転換期がきて、さぁ下巻はどうなるんだい!どーなって終わるんだい!! と思いながら明日から下巻を読みます。
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中巻は歩の思春期から青年期にかけての成長と、 家族との距離、社会との関わりが描かれている。 そう物語はここからかなり深く、重くなっていく。 エジプトでの生活を終え、日本に帰国した歩。 両親は離婚し、母と姉の貴子と共に大阪で暮らすが その関係は次第に崩れていく。 特に、姉の宗教団...
中巻は歩の思春期から青年期にかけての成長と、 家族との距離、社会との関わりが描かれている。 そう物語はここからかなり深く、重くなっていく。 エジプトでの生活を終え、日本に帰国した歩。 両親は離婚し、母と姉の貴子と共に大阪で暮らすが その関係は次第に崩れていく。 特に、姉の宗教団体へののめり込み方は異様にリアルである。 大学進学を機に東京へ移り住んだ歩。 卒業後、フリーライターとして順調なキャリアを築くが、ふいに訪れた姉との再会。 自分の価値観や「信じるもの」を見失うさま、 周囲の目を常に気にし、空気を読みながら生きていく。 いわゆる「普通さ」、これが大人になった時に意味が逆転する。 子供時代に感じた呪いとまた違う呪いとなって自分の前に立ちはだかる。 一体自分の軸とは何なのか、 この物語を読み進めるのが段々と怖くなっていく。 そんなリアルさ、身近さが詰め込まれている。 まるで自分自身と向き合っているかのように。
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主人公、歩の人生は形は違えどほぼ全ての人間が体験する人生の悩みに近いものに感じて、深く共感すると共に、自分以外も同じような人生を経験してることに安心感を覚えた。 p.s ニーナシモンとセルジオメンデスが出てきたのはテンション上がった笑
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歩と母と姉が日本に帰ってきてからの話。 中学校、高校、大学、そして働き始める歩くんの姿に一緒に育っているような気にさえなってしまう。 圷家は異常に見えるけど、離婚や引きこもりはどの家庭でも起こりうることだし、どうしたらこうならなかったのかなぁ、、と読み終えて考えさせられる。 最終...
歩と母と姉が日本に帰ってきてからの話。 中学校、高校、大学、そして働き始める歩くんの姿に一緒に育っているような気にさえなってしまう。 圷家は異常に見えるけど、離婚や引きこもりはどの家庭でも起こりうることだし、どうしたらこうならなかったのかなぁ、、と読み終えて考えさせられる。 最終的にそれぞれが幸せなら良いのかな...。 お父さんが何をしでかしたかが気になるところだけど、家族が幸せなら、、とお金を提供し続ける姿は愛。。なんだろうけど、他にもっとできることがあったんじゃないか、とも思う。 姉や父視点の本も読みたいな。。
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日本へ向かう飛行機の中で、僕の耳に残っていたのは、 ゼイナブの泣き声だった。ゼイナブには本当に お世話になったし、時には、自分の母親以上の 親しみを覚えることさえあった。 その時に泣けなかった歩くんも飛行機のトイレで ゼイナブの泣き声に寄り添うように泣きました。 いつか必ず、エジプトに戻ってくるんだと 誓いました。 そして父は、遅れて帰国する事になっていましたが、 カイロでの別れが、事実上僕たち親子の別れになって しまいました。 祖母の家と同じ町内にある新しい家は小さいながら 庭もありました。この家の購入資金、生活費、 養育費、お母さんは働かなくても生活していけるだけ のお金は全てお父さんが出していました。 両親の気持ちが離れてしまった理由を知らない 歩くんは大好きな両親を思いながらも これから始まる新しい生活や学校への不安が重なり 緊張していました。 貴子さんはやはり学校でうまくやれなくて不登校に なってしまいましたが、たびたび祖母の家に顔を出し 夏枝おばさんと映画や小説の話をしていました。 帰国後、歩くんたちがすぐに会いに行ったのは 矢田のおばちゃんでした。おばちゃんの家には 大きな祭壇が出来ていて、そこに知らない人たちが 出入りしていること、そして 「 サトラコヲモンサマ 」 という、 なんだか声に出したくなる神様のようなものを 祀っていることを、姉がどう思うか、 歩くんはおおいに興味がありました。 お母さん、お姉さんのようすを伺いながら 学校での自分の位置を無難に保つ努力をして 生活をしていた歩くんも高校生になりました。 そこで親友となる須玖さんと出会います。 大好きな音楽や映画などを語り合って かけがえのない青春時代を過ごしていました。 しかし 1995年1月17日大きな災害にあって しまいました。家族や友人は無事でしたが、 無事を喜べないほど、沢山の人達の命が失われて 残った人の心にも今までと同じようには 出来なくなってしまう人がいました。 歩くんの親友須玖さんもその一人でした。 友人とのバランスや家族との関係も不安定になり 歩くんはそこから逃げるように東京の 大学に進みました。歩さんも今までの事が 重なって自分自身を傷つけていくように 生活をしていました。 そんな中、サークル 「キネマトクラブ」 に 入ります。男ばかりのサークルでした。 そこに 鴻上なずなさんがやって来ました。 歩さんの人生で初めての女友達になった 鴻上さんとの時間はこれからの歩さんにとっても 凄く大切な時間をつくっていきます。 モノがどんどん増えて、それが捨てられないのが、 凄く恥ずかしくて。 鴻上さんの心は綺麗で繊細で、その事を気づき 近くにいる事のできる人に出逢ってほしいと 願っていました。 大学を卒業して歩さんはフリーのライターになり 仕事は順調、美人の彼女も常にいますが 何時も自分に芯がない事の不安を感じていました。 そんな中、お父さんと貴子さんが日本に帰って 来ました。 歩さんの不安は的中してしまいます。 サトラコヲモンサマの意味を知り 「 なんでもどうでもよくなるんよ 」 それこそが大切だった。 姉が受けたであろう衝撃を想いやり おばちゃんは、姉のあらゆるものに飢えた姿を 何時も見守り愛していたんだと思いました。 祖母が亡くなって直ぐにお母さんは再婚に 向けて精力的に動きます。 「私は幸せになるからね」 この意味を私自身もよくわからない中 読み進めていました、、、、。 大量の巻き貝を作った貴子さん、、、、。 山寺にこもって生活するお父さん、、、 お父さんのお金で生活して幸せになろうと 必死なお母さん、、、。 なにが悔しいのか自身の事も含めて お父さんに想いをぶつけるけど優しく 「ほんまに、すまん。許してくれ」 といわれて、ますます腹がたった歩さん、、、。 しばらくしてから、僕の通帳に、 金が振り込まれていた。 悲しくなるくらいの大金だった。 いよいよ物語も終盤になっていきました。 同じように家族の事を言っているのに 思いは生きてきた分だけより重くなり 探していたものはかたちもみえなくて 苛立ちはますばかりの歩さんでした。 私はどうしても貴子さんが気になって 歩さんのお話の向こうに何時も貴子さんを 感じ、思いながらの時間でした。
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誰しもがいづれかは経験する、離婚、再婚、自殺、死別、放蕩などが描かれていた巻だった。 私には、歩がすごく恵まれているように見えた。
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歩の人生にどんどん入り込めてきて、上より読みすすめられた。映画を見ているようで読みやすくなってきた。 家族のあるべき姿というか固定観念に、なぜ自分の家族はこうも違うのか、に苦しむ主人公に同情するも、父が何をしてしまったのかがまだ明かされない。そこが気になるところ
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