風神雷神 風の章 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。 風神雷神図、描いたのは俵屋宗達だったよな、たしか。 主人公は扇屋の若坊、彼が後の宗達か。 ちょっとぼんやり、頼りないと思われているのは彼が皆と違うものをみているから。 阿国とか光悦とか日本史でならった覚えのある名前が血の通った登場人物としてでてくるのが楽しい。 嵯峨本とかは聞いたような聞かなかったような、というところだが、こーゆー物語のなかにでてくるとただの日本文学史の暗記事項とは違った意味合いをもってくるよなあ。 合間合間に歴史的説明とかが入ってくるので、時代背景とかがわかりやすい。 歌舞伎ものをイタズラもの、と呼ばせてその価値を貶めようとした家康、さすが家と康を割ったとイチャモンつけて豊臣を滅ぼしただけのことはある。 光悦の誘いを断った伊年、さて、かれのゆく道は?
Posted by
日本画に理解のない自分でも、物語のおかげで楽しみながら読むことができ、日本画への理解を深めることができた。
Posted by
たまに第三者目線の解説も入っていて、司馬遼太郎さんの読み易いバージョンに思えた。 絵師と扇職人の違いなど、当時の時代背景が分かりやすくて、読みやすかった。
Posted by
風神雷神っと聞くと、まずはあの屏風絵が思い浮かびますよね♪ でも、その絵師はどんな人かは全く浮かばない(^^; 謎の多き絵師 俵屋宗達 扇の絵職人が豊臣から徳川へ変わる激動の時代に幼なじみから始まり、さまざまな人たちとの関わり合い、繋がり合いを経て、高みの境地へ登っていく様は晴々...
風神雷神っと聞くと、まずはあの屏風絵が思い浮かびますよね♪ でも、その絵師はどんな人かは全く浮かばない(^^; 謎の多き絵師 俵屋宗達 扇の絵職人が豊臣から徳川へ変わる激動の時代に幼なじみから始まり、さまざまな人たちとの関わり合い、繋がり合いを経て、高みの境地へ登っていく様は晴々しいですね(^^) 雷の章ではどんな展開が?(笑)
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2018.6.24.読了俵屋宗達が養子として迎えられた時から、扇絵に夢中になる姿。出雲阿国との運命的な出会い、本阿弥光悦との交流、時代は豊臣の天下から関ヶ原を経て権力は徳川幕府に移っていく。 淡々と事実を書いていく感じで、また、現代的な描写もあり、読みやすかったが物語としてはちょっと物足らない部分もあったかな…と思ったのだが…雷の章へ
Posted by
伊年の才能が仁三郎に拾い上げられ、本阿弥光悦に導かれ高みへ導かれる。歴史の波を生き抜く光悦の誘いを断ったのは、伊年なのか神なのか。
Posted by
柳広司にはめずらしい歴史小説。意外の感に打ちのめされたオープニングの醍醐の花見。犬神人(いぬじにん)の飛礫など、まだ見ぬ不思議な世界の言辞が飛び交う。加えて主人公は謎の絵師俵屋宗達。興味ひかれまくりですこぶるそそられた。脇を支える人たちも凄い。本阿弥光悦、出雲阿国、紙屋宗二、角倉...
柳広司にはめずらしい歴史小説。意外の感に打ちのめされたオープニングの醍醐の花見。犬神人(いぬじにん)の飛礫など、まだ見ぬ不思議な世界の言辞が飛び交う。加えて主人公は謎の絵師俵屋宗達。興味ひかれまくりですこぶるそそられた。脇を支える人たちも凄い。本阿弥光悦、出雲阿国、紙屋宗二、角倉了以・・・闊達な江戸の息遣いそのままに活き活きと江戸の世を生ききる姿が眩い。地上の権力を意に介さない美や文化を希求する文化人。彼らの一挙手一投足がこれまた粋で格好良すぎる。雷の章へは息つく間もなく進ませられた。
Posted by
“扇屋「俵屋」の養子となった伊年は、醍醐の花見や、出雲阿国の舞台、また南蛮貿易で輸入された数々の品から意匠を貪っていた。俵屋の扇は日に日に評判を上げ、伊年は「平家納経」の修理を任される。万能の文化人・本阿弥光悦が版下文字を書く「嵯峨本」「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」下絵での天才との共...
“扇屋「俵屋」の養子となった伊年は、醍醐の花見や、出雲阿国の舞台、また南蛮貿易で輸入された数々の品から意匠を貪っていた。俵屋の扇は日に日に評判を上げ、伊年は「平家納経」の修理を任される。万能の文化人・本阿弥光悦が版下文字を書く「嵯峨本」「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」下絵での天才との共同作業を経て、伊年の筆はますます冴える。”―内容紹介より。 カバー:国宝「風神雷神図屏風」(所蔵):建仁寺(俵屋宗達) 表紙:重要文化財「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」(所蔵):京都国立博物館(本阿弥光悦/俵屋宗達) 口絵:国宝「平家納経 願文見返し『鹿図』」(所蔵):嚴島神社(俵屋宗達)
Posted by
俵屋宗達について(正確に言うと「日本の絵画」について)調べていたところにタイムリーに発見したこの小説。以前、「等伯(直木賞受賞)」という長谷川等伯をモデルにした小説がありましたが、似たような感じですね。 おそらく、たぶん、絶対!脚色してありますが、作品の系譜や時代背景をつかむた...
俵屋宗達について(正確に言うと「日本の絵画」について)調べていたところにタイムリーに発見したこの小説。以前、「等伯(直木賞受賞)」という長谷川等伯をモデルにした小説がありましたが、似たような感じですね。 おそらく、たぶん、絶対!脚色してありますが、作品の系譜や時代背景をつかむためには小説は良いかも。(本を書くためにはあくまでも参考程度ですが。。。笑) しかし、幻の絵師(作中では「絵屋」と「絵師」を明確に区別しており、宗達は「絵屋」ということに)と言われているけど、人柄を感じるにはよかったかな。
Posted by