ホワイトラビット の商品レビュー
最初は結構読むのに時間がかかったから、 おいおい伊坂…と思ったけど、後半の怒涛の伏線回収に 疑ってごめんね伊坂…って思った。 「ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹」 のゴロのよさ癖になる。こういう言葉遊びが好きなんだよ伊坂…! あと、神の視点を開き直って押しているところも面白かっ...
最初は結構読むのに時間がかかったから、 おいおい伊坂…と思ったけど、後半の怒涛の伏線回収に 疑ってごめんね伊坂…って思った。 「ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹」 のゴロのよさ癖になる。こういう言葉遊びが好きなんだよ伊坂…! あと、神の視点を開き直って押しているところも面白かった。 安心しましたありがとう神。
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Les Misérablesの手法を使った語り口は、チャレンジングな感じで、正直、最初は読みにくかった。 が、すぐに慣れ、むしろクセになった。 伊坂作品では、よく章頭にアイコンを置き、視点が変わる事を示す事が多いが、この作品では敢えて「事件のことをよく知ってもらうために、少し時間...
Les Misérablesの手法を使った語り口は、チャレンジングな感じで、正直、最初は読みにくかった。 が、すぐに慣れ、むしろクセになった。 伊坂作品では、よく章頭にアイコンを置き、視点が変わる事を示す事が多いが、この作品では敢えて「事件のことをよく知ってもらうために、少し時間を遡ることにする」や「この人物からの視点で語られるのがいいだろう」などの語りが入ってから物語が進むので、他作品以上に時間のズレがギミックとなっているこの作品は、この語り口が1番整理し易くベストなんだったと思う。ある章では一人称、ある章では三人称と、視点を変えて効果的に描かれているのもさすが匠の業。 こういう映像化不可能系のストーリーは大好き。(驚きを捨てるなら映像化も可能かもしれないが、原作そのままの面白さは映像では実現出来ないという意味で) 遊び心もふんだんに盛り込まれていて、読み応えもあった。黙読よりも、朗読(音読)しながら、じっくり読み進めるのも楽しいかも。 “諸行無常であろうが、盛者必衰であろうが、…幸福な日々はずっと続くのよ、ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹”のフレーズ最高。
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『正義の味方?悪の味方?黒澤さん、カッコいいね』 仙台の住宅地で起きた人質立てこもり事件。キャラの濃い登場人物が入り混じり、語りの実況中継も行ったり来たりで、混乱を極めていく。が、徐々にトリックが語られていくにしたがって、あぁ〜、納得! 爽快エンタメ小説。
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ネタを散りばめた存分に楽しい、あり得ないお話。この小説自体は作り話でって、そうに決まってるだろ、それもまたおかし。時間があちこち前後するが、物語を構成する上で、事前にずいぶん練っているんだろうなと感心。2021.07.11
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
途中までなんだこの退屈でまどろっこしい文体は、、。と思いながら読み進めていたのですが、最後50ページほどで、え!?え!?といった展開になり、、見事に裏切られました。悔しい。笑 後から読み返すとなるほどたしかにそう書いてあるといった感じで、自分が全く伏線に気づかず、スルーしていたことに気付かされるのでした。 そしてこの物語のネックでもあるように人には表にみえているだけではない生活があるわけで、、物語に登場したリポーターのように、その背景を考えると、みんな愛しいなあと思えるのでした。 p38「すでに起きてる出来事も、時間がずれないと見えないわけだ」〜この物語自体の構造を示唆してもいる。 ←めっちゃ言ってる、、!笑 p179「仕事ってのは」〜「人の人生の大半を食い尽くす化け物みたいだな」
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すごく面白かったです!! 最近とてもショックなことがあり、落ち込んでいたのですが、なんとなーくこの本を読み始めたらどんどん気持ちが軽くなりました。 久しぶりに伊坂幸太郎さんの話を読みしたが、わくわく、びっくり、くすくす、 そんな気持ちで今の私にはぴったりでした。 好みがある...
すごく面白かったです!! 最近とてもショックなことがあり、落ち込んでいたのですが、なんとなーくこの本を読み始めたらどんどん気持ちが軽くなりました。 久しぶりに伊坂幸太郎さんの話を読みしたが、わくわく、びっくり、くすくす、 そんな気持ちで今の私にはぴったりでした。 好みがあるのでしょうが、独特の言い回しや、時系列いったりきたり、 登場人物もなかなか多いのですが、 それぞれとても魅力的で、会話もポンポン弾き出されていて、 現実世界からぽーんと、伊坂幸太郎ワールドに飛び込んで楽しめました。 また久しぶりに伊坂幸太郎さんの作品を続けて読んでみようかなーと思います。
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オリオン座を話の軸とした、人質立て篭もり事件。その裏には、単純に見えて実は複雑なトリックが仕掛けられていた。物語は面白かったけれど、レミゼラブルの話の手法を真似て?語られており、作品を知らないものにとって、今ひとつピンとこない部分があった。時系列が行ったり来たりするところも、ちょ...
オリオン座を話の軸とした、人質立て篭もり事件。その裏には、単純に見えて実は複雑なトリックが仕掛けられていた。物語は面白かったけれど、レミゼラブルの話の手法を真似て?語られており、作品を知らないものにとって、今ひとつピンとこない部分があった。時系列が行ったり来たりするところも、ちょっとわかりづらいところがあった。 夏之目さん、黒澤さんはじめ、キャラクターはみんな個性的で、伊坂作品らしく楽しめた。
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「ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹」 コミカルなフレーズが心地良い。 そして黒澤の活躍! 今村くんは相変わらず!な感じで。 前に親分が言ってたんすよ。自分が正しい、って思っている奴は怪しい。俺の言うとおりやれば間違いないのに!と考えている人間は、そのためには手段を選ばなくなる...
「ごめんね祇園精舎、悪いね沙羅双樹」 コミカルなフレーズが心地良い。 そして黒澤の活躍! 今村くんは相変わらず!な感じで。 前に親分が言ってたんすよ。自分が正しい、って思っている奴は怪しい。俺の言うとおりやれば間違いないのに!と考えている人間は、そのためには手段を選ばなくなるって。そういう意味では、『俺は正しい』というのも、そういう説もある、くらいに思っているのが一番いいっすよね。相手が正しいという説もあれば、相手は間違っているという説もある。あ、でも、『世の中にはいろんな説がある』という説もあれば、『世の中には説なんてない』という説もある、とか、ややこしくなりますね。ねえ、黒澤さん、これ、どういうことっすか
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途中であれ?っとなり、面白い展開でした。 でも、なぜかずっと入ってこなくて、納得しながら読む感じになってしまいました。 もう一回読んだら、別の読み方ができるんだと思います。 よくできてるなあと感心しました.
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面白いところは面白くて、深いところは深かった。 警察、悪組織の人間、被害者、作者の複数の視点から書かれている。どんでん返しというよりは、徐々にわかっていく感じが爽快感があって好きだった。
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