人間の顔は食べづらい の商品レビュー
第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となった白井氏のデビュー作。何の制約も受けないからこそ作者の猟奇性全開で、以降に続くエッセンスをたっぷり楽しめる。白石氏お得意の二段推理は処女作から健在なのはなかなか興味深い。設定は異常そのもののわりには推理は本格的かつロジカル。「あり得な...
第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補作となった白井氏のデビュー作。何の制約も受けないからこそ作者の猟奇性全開で、以降に続くエッセンスをたっぷり楽しめる。白石氏お得意の二段推理は処女作から健在なのはなかなか興味深い。設定は異常そのもののわりには推理は本格的かつロジカル。「あり得ない」を前提としたとき緻密なトリックが見事に成り立つ。多少の荒削りさや強引さはあるものの、終盤に歪んだカタルシスも得られ、(グロ耐性があれば)優れたエンターテイメント作品となっている。
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今まで聞いたことも無いようなトンデモ無い設定の上で繰り広げられる推理合戦。登場人物の独特なキャラクター。あっと驚かされる結末。全てが満足のいく内容でした。
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変わった設定で、説得力のある推理の連続…と面白かった! 前半は設定理解でやや難関だったけど、中盤からどんどん動いていく展開に読む手が止まらなかった。 この特殊な設定だからこそできる事件、その推理にオオオ〜!と思いながら読み進めた。 ハッピーエンドなのかどうなのか。 読後は意外とす...
変わった設定で、説得力のある推理の連続…と面白かった! 前半は設定理解でやや難関だったけど、中盤からどんどん動いていく展開に読む手が止まらなかった。 この特殊な設定だからこそできる事件、その推理にオオオ〜!と思いながら読み進めた。 ハッピーエンドなのかどうなのか。 読後は意外とすっきりした感じ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白かった。 グロテスクなのとか設定が恐ろしいのはこの作者の作品では避けては通れないとして、それでも面白かった。クローンなんてミステリに登場させるには怪しすぎる存在が大っぴらになっているのに、騙されたし真相聞いてうわ〜やられた〜ってなったのはまだまだ修行が足りない感あった。タバコとか気付いて然るべき。チャー坊の話し方が可愛くて唯一の癒しだった。
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この著者にハマりデビュー作をようやく読んだ。 途中でトリックに気づいても良さそうだったけど気づけなかった! クローン人間が飼育されているという設定だからこそ成り立つ内容。 相変わらずエグいけど、重厚な世にも奇妙な物語って感じ。次はどうなるのか気になってページをめくる手が止まらなく...
この著者にハマりデビュー作をようやく読んだ。 途中でトリックに気づいても良さそうだったけど気づけなかった! クローン人間が飼育されているという設定だからこそ成り立つ内容。 相変わらずエグいけど、重厚な世にも奇妙な物語って感じ。次はどうなるのか気になってページをめくる手が止まらなくなる。 しかし、コロナのだいぶ前に書かれた話なのに、新型コロナが大流行して肉食を避けるようになったから代わりに人肉を食べるようになったって、、予知してたかのような設定にびっくり。「え?」ってなりましたよ。こうはならなくて良かったな!(笑) なる未来が、もしかしたらあるかもしれないけど...... お気に入りフレーズ 「牧畜家は、死ね」
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『名探偵のいけにえ』が気に入ったので、初期作から読むことに。 クローン技術が高度に発達して、自分のクローンのみを食人することが許されているという設定の世界で起こる事件。最後まで誰が謎を解き明かすのか分からない設定も最初から同じなんだな。探偵っぽいのが途中でフェードアウトするのは...
『名探偵のいけにえ』が気に入ったので、初期作から読むことに。 クローン技術が高度に発達して、自分のクローンのみを食人することが許されているという設定の世界で起こる事件。最後まで誰が謎を解き明かすのか分からない設定も最初から同じなんだな。探偵っぽいのが途中でフェードアウトするのはお約束。 謎解きはあくまでミステリーなのでしっかりしていて面白かった。 まぁ、クローンが出てきて、クローンは必ず首を切られて顔を除いて出荷させるって時点で、ミステリー的には古典的テーマですな。
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肉が食べられなくなった日本で苦肉の策として自分のクローン人間を食用として育てることが一般的になった、という設定からして「どんな話だろう?」という興味が湧いたし、『鬼畜系特殊設定パズラー』と評される作者のデビュー作であり得ないぐらい狂った世界でどこまでも論理的に真相を解明する多重...
肉が食べられなくなった日本で苦肉の策として自分のクローン人間を食用として育てることが一般的になった、という設定からして「どんな話だろう?」という興味が湧いたし、『鬼畜系特殊設定パズラー』と評される作者のデビュー作であり得ないぐらい狂った世界でどこまでも論理的に真相を解明する多重解決の構成が面白かった。改めて「作者の作品を全作網羅したい。」という欲求に駆られた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
面白い. 同作者の著作4冊目なので、趣向が少しわかってきた(?). 地下室監禁は4作中3作で観測したので動揺している...(怖い) やはり多重解決ものは不正解解決の推理パーツの一部を用いる点から正解解決の凄みを感じにくくなり少し不満が残ってしまうと感じた. ところで...複製を何人もが行うのはフェアでは無いというか無理がありませんか?になる. 「茹で死に」と物語の構造が似すぎているのも感じたので星4... 「茹で死に」での乾くるみ氏の解説の部分が想起され幸せな気持ちにはなった.
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タイトルから思い切り惹かれました。「どういう事?」と心底思います。だからこそ購入しました。 カニバリズム? 少しSFというかIFな話でした。でも遠からず、この世界になるのでは!?と思ったりもします。 '235/4 '2311/20
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1頁目から私の胃に降り注ぐ、鮮烈なまでに鮮血な描写。それは読み進めるたびに重力を増す。ただ、初期の日本ロック好きの私としては登場人物にニヤリ。
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