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私に似た人 の商品レビュー

3.6

28件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2023/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰が私に一番似ていたかな。なんて考えてみた。 本当に今の世の中、生きているだけで偉いと思う。 追い詰められた人の中で、犯罪行為を実行に移す人とそうじゃない人の違いってなんだろう。 復讐する人としない人の違いってなに? 些細なことで、運良くストップできたり、その人の生い立ちや人となりによるのかな。 私も自分が追い詰められた時、自分でもびっくりしてしまう行動を取ったことがある。 だから、全身全霊で自分の精神を安定させることにしたんだよな。 だけどそれが不可能な環境もあるし。 結末は、少しだけ救われた。 本当に、そうであって欲しいと思った。

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2023/07/09

2023/06/26 #私に似た人 #貫井徳郎 《感想》 「私に似た人」っていう題名にあった通り、 読者側も、小説内の主人公たちも「私に似ているかも」と思う内容。 テロを、題材にして 日本では貧困層が社会を変えるべく、 中間層や富裕層に洗脳され小口テロを起こすという話。(テロ...

2023/06/26 #私に似た人 #貫井徳郎 《感想》 「私に似た人」っていう題名にあった通り、 読者側も、小説内の主人公たちも「私に似ているかも」と思う内容。 テロを、題材にして 日本では貧困層が社会を変えるべく、 中間層や富裕層に洗脳され小口テロを起こすという話。(テロの内容はトラックでビルに衝突や通り魔など。) 日本人は家族や身近な周りの人に対しては親切で、 想いやりがあるけれど、それよりも距離が離れると無関心になってしまう。 そして、 みんな行動が一致して、序列を乱さない律儀系な国と言うけど、それが正しいかどうか考えておらず、思考が停止してる証拠なのかもしれない。 という内容が何回か本の中にも出てきます。 一定数人間だけが豊かである=日本は平和な国 というイメージですけれど、深く掘れば一定数の貧困者もいる。 今自分が生活しているレベルが全員叶えられるとは限らないんだと思ったし、それもそれでおかしい社会だとも考えさせられた。 現状に対して、忙しくてできないとか、貧困層で夢を持てないとかで、社会の歯車に回されるだけじゃなく、よく考えて自ら行動することが大切! 頭で考えることは、無限に出来るけど 行動に起こせるのはやはり一握り。 文句ばっかり言ってても何も変わらないし、 その文句につけ込まれてしまうかもしれない! ネットでのやり取りがメインの内容で、 現実社会で本当にあり得る話をしているから、 結構考えさせられる内容になってて、読むのは楽しかったです。 最終的には、日本の性格を非難しながらも、 日本人も捨てたもんじゃないと思わせる展開になってます! 貫井徳郎は悲劇があったとしても、 最後は希望を持たせて終わる所が好きです。 後は、もっと一人一人の主人公が 複雑に繋がりあってくれていたらよりのめり込んで読み進めれたと思いましたが、 これは欲張りですね、、。

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2022/12/13

社会に抵抗し周辺の何人かを巻きこむ『小口テロ』が頻繁に起き始めた頃。ネットで、加害者を励まし社会に抗議するレジスタントになれと唆した者がいる。その『トベ』が増殖している。被害者側、社会への怒りが募った側、励ます側、摘発する側など様々な立場の10人。 自分と無関係な人には冷淡な日...

社会に抵抗し周辺の何人かを巻きこむ『小口テロ』が頻繁に起き始めた頃。ネットで、加害者を励まし社会に抗議するレジスタントになれと唆した者がいる。その『トベ』が増殖している。被害者側、社会への怒りが募った側、励ます側、摘発する側など様々な立場の10人。 自分と無関係な人には冷淡な日本人、弱者を無視し続けてきた社会に、命をかけてその存在を示す。ここにどれだけのリアリティを感じられるかで、恐い話/荒唐無稽な話、が変わるのかな。

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2023/01/27

小規模なテロが頻発する日本を舞台に、様々な立場の10人の視点で語られる連作短編集。第151回直木賞候補作。 10話が少しずつ繋がっていくので興味深く読み進めました。 貧困や格差を生み出した利己的で冷淡な社会へ抗議するため、テロが頻繁に発生するようになったという架空の世界なのです...

小規模なテロが頻発する日本を舞台に、様々な立場の10人の視点で語られる連作短編集。第151回直木賞候補作。 10話が少しずつ繋がっていくので興味深く読み進めました。 貧困や格差を生み出した利己的で冷淡な社会へ抗議するため、テロが頻繁に発生するようになったという架空の世界なのですが… コロナ禍や急激な物価上昇などで閉塞感が漂う昨今なので、余計に現実に起こり得るように思えてしまい怖くなりました。 他人の痛みに無関心、事なかれ主義という日本人。 色々考えさせられました。

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2021/05/16

格差社会、事なかれ主義など日本や日本人の風潮がぎっしりつまっていて、様々な立場から考えさせられた。 社会を恨んだ結果、起こした行動がテロというのは極端すぎるけど、どんな形であれ復讐が解決方法にはなり得ない。

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2022/02/17

しつこいくらいに日本批判がちょくちょく出てくる。 登場人物の行動や思考が短絡的に感じた。 文章は読みやすいだけに勿体ない。

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2021/01/29

10の短編で構成されていて10人の主人公が登場しますが、どの話にもすぐに引き込まれてしまいました。 独立した短編ではなく、それぞれに関連性があり伏線も隠されています。 そして「トベ」の正体が気になり一気に読まされます。 テロはもちろん決して認めてはいけない行為だと思うけ...

10の短編で構成されていて10人の主人公が登場しますが、どの話にもすぐに引き込まれてしまいました。 独立した短編ではなく、それぞれに関連性があり伏線も隠されています。 そして「トベ」の正体が気になり一気に読まされます。 テロはもちろん決して認めてはいけない行為だと思うけれど、ある主人公の言葉 「他人の痛みが想像できない人を、私は絶対に認めません」は常日頃から私が感じている事なので共感出来る面もありました。 エンディングもスッキリ、読後感も良かったです。

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2020/12/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

社会への不満が小規模テロとなって続発。 10人の登場人物が、連鎖し社会の在り方を考える。 何がどう転んだってテロは悪。 何がどう転んだって。 そこへの感情移入は皆無。 極論としての物語ではあるが。疑問ばかりで読了。 おそらく小泉純一郎と竹中平蔵による エセグローバル主義を批判したいのだろうが 感情的になりすぎているように思う。 ラストのオチも唐突すぎて、置いてけぼり。 (最初の1人、いらなくない?)

Posted byブクログ

2020/12/09

小口テロが日常化した日本。 テロを起こすもの、テロを憎むもの、テロを防ごうとするもの、テロを唆かすもの、テロを模倣するもの… 色んな立場からテロが描かれている。テロを起こすものの動機とはなにか。そして読み終わった後、タイトルの私に似た人という文言に考えさせられた。

Posted byブクログ

2020/09/16

大きなものではないけれど、頻発する小口テロ。 小口テロに関わる10人の目線から描かれている。 人に無関心、でも関係のない人までを巻き込むテロ。 貧富の差や日本人や国の変化。 何か深い…ちょっと、考え込んでしまう… 2020.9.16

Posted byブクログ