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持続可能な資本主義 の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2024/06/26

近藤哲朗著「ビジネスモデル2.0図鑑」に紹介されていて。いい本だ。でも本当にいい会社はあるんだろうか。うちもいい会社になってやっていけるんだろうか。どうしても懐疑的になってしまうビジネス経験14年のわたし。

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2024/04/11

「良い会社」の判断基準が書かれている本。 いまの自分の知りたいことにかなりフィットした本だった。タイトルに資本主義という言葉が書いてあるが、斎藤幸平さんのようなガチガチの資本論が書かれている本ではない。むしろ、ニュースで耳にするような社会問題に対して「良い会社」がどのように取り...

「良い会社」の判断基準が書かれている本。 いまの自分の知りたいことにかなりフィットした本だった。タイトルに資本主義という言葉が書いてあるが、斎藤幸平さんのようなガチガチの資本論が書かれている本ではない。むしろ、ニュースで耳にするような社会問題に対して「良い会社」がどのように取り組んでいるか、いくつか例が紹介されており読みやすかった。 投資信託の会社なのに、数字は参考程度というスタンスがかなりかっこいい。「鎌倉投信から融資を受けている会社は良い会社」という評価が他の金融機関に広まっているところもさらにかっこいい。 鎌倉投信という会社の新井さん(もう退職され別の会社を立てたらしい)の著書なので、かなりポジショントークが含まれていると思うが、私にとってはタイムリーに欲しかった情報だったのでとてもためになった。 これから資本主義は崩壊していく。これは間違いないと思う。成長し続けない資本主義経済を、企業が、社会がどう創り上げていくか。そのプラットフォームの上で私たち個人が考ええて生活していかないといけないと思う(個人個人がちゃんと考えられるようにならないと取り残されてどんどん格差が広がっていくんじゃないかな) 私は20年来、投資をしてきた。初めはもちろん利益を追求していたのだが、年齢を重ねるにつれて社会や地球環境に良いことをしたい、そのために投資したいと考えるようになった。ただ具体的にどのようすれば良いか、どこに投資すれば良いかわからないままでいた。自分で企業を調べるには時間が無いし限界がある。 たまたま手に取ったこの本に、私の答えの一部が書かれていた。鎌倉投信さんの「結い」に投資するのも良いなと素直に思った。 あと、私はまだまだ勉強が足りないなと思った。

Posted byブクログ

2023/10/09

著者の新井和宏氏は、鎌倉投信では実現出来なかった非常場のベンチャーへの株式投資を実現すべく、鎌倉投信を退職。本著は鎌倉投信の理念を説明しつつも、著者の思いを綴ったもの。きれい事でやっていく。数値化しにくい見えない資産に価値を見出し評価する。ストックを切り崩しフローに付け替え、見た...

著者の新井和宏氏は、鎌倉投信では実現出来なかった非常場のベンチャーへの株式投資を実現すべく、鎌倉投信を退職。本著は鎌倉投信の理念を説明しつつも、著者の思いを綴ったもの。きれい事でやっていく。数値化しにくい見えない資産に価値を見出し評価する。ストックを切り崩しフローに付け替え、見た目のROEの良さを求めるのではなくストックを重視する。全方位に良しと言われる経営を。その考えで実績を積み上げた軌跡だ。 ESG投資という観点では、鎌倉投信に限らず、企業のエシカルな尺度も最近では評価軸になる。したたかに言えば、そうした善的振る舞いをあざとく演出し、共感性を得てファンビジネスに転換する手法もあるだろう。だが、そんな穿った見方ではなく、より大切な議論がこの本にはある。 人間は合理的にはなり得ない。好き嫌い、慣れ、郷土愛、家族愛みたいな理由で選好する傾向が高く、文句を言いながらも、慣れ親しんだ集団において、いつものヤツを選択する。選ばれるいつものヤツになる事が実は事業価値の数値化できない側面であり、法人格としての企業の人間性、カリスマ性なのだろう。それがファンを作り、全方位的に満足度を上げる。つまり、利益だけ求めても持続が難しいと。

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2022/05/21

リターン=お金だけでは限界がある資本主義に対して、多くのリターンを求めすぎず、いい会社に投資することでより多くの人が幸福になる資本主義の提案。 鎌倉投資の投資信託「結い2010」はとても素敵な取り組みだと思う。やってみたいと思った。 資本主義を変えるのは、一人一人の身の振り方だと...

リターン=お金だけでは限界がある資本主義に対して、多くのリターンを求めすぎず、いい会社に投資することでより多くの人が幸福になる資本主義の提案。 鎌倉投資の投資信託「結い2010」はとても素敵な取り組みだと思う。やってみたいと思った。 資本主義を変えるのは、一人一人の身の振り方だと思えた。

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2021/08/10

## 感想 色んなものの有限性を気にしないで済んだ時代に通用した手法が、今の制限だらけの世で通じるわけがないんだな、ということを改めて意識した。 夢ケーキの話は印象に残った。社会の問題を自分たちの問題として引き受けられるか。 漠然と抱いていた、終わりなき利益追求への違和感を言語化...

## 感想 色んなものの有限性を気にしないで済んだ時代に通用した手法が、今の制限だらけの世で通じるわけがないんだな、ということを改めて意識した。 夢ケーキの話は印象に残った。社会の問題を自分たちの問題として引き受けられるか。 漠然と抱いていた、終わりなき利益追求への違和感を言語化してもらえた感覚。 関係者への支払いをコストとして捉えずに、相手との共通の価値を作っていく。心穏やかに生きるために、良いヒントをもらえた。 NPOに対する誤解 ## 残ったフレーズ - 見えざる資産 - 顔の見える関係を取り戻す - リターン=金の価値観においては、キリがなく、金を増やすこと自体が目的になる - ROEのみで会社を判断するのは、偏差値のみで人を判断するのと同じ - ホスピタリティは標準化するとただのサービスになる - 八方よしの企業 - 社員 - 取引先・債権者 - 株主 - 顧客 - 地域 - 社会(地球・環境) - 国 - 経営者 - 人件費は「コスト」ではなく「利益の分配先」 - 極端な価格選好は分断を招く - お金がリターンである限り、配当がどれだけ多くても株主と企業は利益相反 - 経営者は企業の理念を形にし、共通価値が生み出せるように導く役割でしかない

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2021/07/22
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※このレビューにはネタバレを含みます

二宮尊徳の「三方良し」を投資家目線で現代の日本企業をジャッジしてファンドビジネスするなら「八方良し」を目指す形となった、という内容。 実際に「鎌倉投信」を運営しているのでその信頼度はリアルタイムに結果に出るのでそちらでその都度確認するとして、そのジャッジの方法が「見えざる資産(社風、企業文化、社員力、社員のモチベーション、経営者の資質、社内外に気づかれた信頼、理念に対する共感など)」を「主観」によって独断で決めているというところ。 あと、フローの増加(短期売上)を四半期で追求する企業が増えるほどに社会基盤の破壊行為が横行し、究極的には戦争ビジネスに行き着くという考えに共感する。 破壊と再生のプロセスはストックで見ればプラマイゼロであっても、フローでは再生された分だけ増加する。しかもゼロからであれば伸び率の初速がハンパないわけだ。 そこで著者はこの短期志向へ向かいがちな資本主義に「長期的な最適化(社会基盤を毀損しない)」を念頭に置く「時間軸」を重視するよう主張している。 この辺りの主張は経済学者の宇沢弘文さんの「社会的共通資本」を連想した。SDGsが叫ばれる昨今、この問題意識はとても重要だ。 <八方良し> ①社員良し ②取引先・債権者良し ③株主良し ④顧客良し ⑤地域良し ⑥社会良し ⑦国良し ⑧経営者良し

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2020/03/26

たぶん、社会に出てもう少し成長してから読んだら もっと現実的で大事になるとおもう〜。 だけと、いい言葉たちに出会った!

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2019/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

印象に残ったところ ・資本主義の鉄則を会計学からみて、「フローの最大化」としている点がわかりやすかった。資本主義はBSとPLからみると、ROEなど一定期間の利益であるPLのフローを重視していることになる。 ・フローの増加を目的にすると、「計画的陳腐化」のように、短期間しか持たないものを生産してしまう。破壊して再生するとストックはプラマイゼロ。フローだけ見ると生産高が増加しているため。 ・「フローの増加の追求」は短期的最適化。「ストックの増加の追求」は長期的最適化といえる。  =>自分の働き方にも言えるかもしれない、短期的に利益の上がることを優先してやって、長期的にみて必要なスキル向上は後回し。 ・CSRとCSV CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)は、もともとヨーロッパで失業対策のために、起業が雇用を促進するためのものであった。しかしアメリカ輸入時に営利目的以外の寄付やボランティアと解釈されてその後日本に入ってきた。。 CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)は、ボランティアではなく本業で社会貢献すること。「三方よし」につながる。 ・日本の住宅は欧米に比べてサイクル年数が極めて短い。欧米は100年持つのに、日本は20~30年ぐらいでスクラップ&ビルド。 ・用語  -貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう):BS(バランスシート)  -損益計算書:(PL:Profit and Loss statement)  -ROE(自己資本利益率:Return of Equity)

Posted byブクログ

2019/03/23

資本主義社会は、あまりにも社会の隅々にまで浸透し支配し、私たちの人生設計もそこから逃れることはできないのではないか、という絶望感があるならば、ぜひ読んでほしい。いまある形の資本主義が絶対ではなく、社会に合わせてアップデートすることができる、それはすなわち、すごく現実的なやり方で社...

資本主義社会は、あまりにも社会の隅々にまで浸透し支配し、私たちの人生設計もそこから逃れることはできないのではないか、という絶望感があるならば、ぜひ読んでほしい。いまある形の資本主義が絶対ではなく、社会に合わせてアップデートすることができる、それはすなわち、すごく現実的なやり方で社会を変えることができるということだ。希望を感じた。 八方良しの考え方や、リターン=お金ではなく、資産の形成*社会の形成*心の形成という考え方は、いろいろなことに応用できそう。

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2018/04/01

鎌倉投信については耳にしていたが実際にその内容については知らなかった。 フローよりストック、短期より長期、八方よしの経営については非常に共感が持てる。 やはりオールドパラダイムで動いているステークホルダーとの調整をやりつつ、新しいパラダイムにどう移行するかと言うところがチャレンジ...

鎌倉投信については耳にしていたが実際にその内容については知らなかった。 フローよりストック、短期より長期、八方よしの経営については非常に共感が持てる。 やはりオールドパラダイムで動いているステークホルダーとの調整をやりつつ、新しいパラダイムにどう移行するかと言うところがチャレンジングで面白そうな部分だ。その軋轢をどう乗り越えてこの持続可能な資本主義を展開していけるか。

Posted byブクログ