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持続可能な資本主義 の商品レビュー

4.3

16件のお客様レビュー

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2017/12/21

◯本業を大きく捉えると「菓匠Shimizu」のように、自然とファンが生まれます。(101p) ◯「いい会社」にとっては社員の人件費も、取引先への支払いも、株主への配当も、コストではなく、「付加価値の分配」になります。(162p) ◯これまでのように「福祉やインフラ整備は国の仕...

◯本業を大きく捉えると「菓匠Shimizu」のように、自然とファンが生まれます。(101p) ◯「いい会社」にとっては社員の人件費も、取引先への支払いも、株主への配当も、コストではなく、「付加価値の分配」になります。(162p) ◯これまでのように「福祉やインフラ整備は国の仕事」と考えていては、社会のあちこちに綻びが生じてしまう。(184p)

Posted byブクログ

2017/10/21
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メモ 人の 生きる 世界 も 同じ です。 たとえば、 経営者 が 語る 理念 が どこ か 不自然 な 企業 が あっ た と し ます。 大義 を 掲げ ては いる ものの、 何 か とっ て つけ た よう な 印象が 残る。 そういう 企業 は、 しばらく 経つ と たいてい は 無くなっ て しまい ます。 いくら 壮大 な キャッチ コピー で 飾っ ても、 不自然 な 企業 は 長続き し ない の です。 逆 に、「 いい 会社」 は 理念 が 明確 で、 地 に 足 が 着い て い ます。 そういう 企業 は、 結果的 に 社内外 の 多く の 人 に 支え られ 長く 残っ て いく の でしょ う。 >結局、長期的な目線になれば、自社に関わっている人への提供価値をつきつめることになると思うし、もちろん偏りはあるけど、昔からそうだったと思う。 それを経営者として企業の本質に立ち返って、考えられるかが重要なのかもしれない。 あと、著者のお金の形成と社会の形成、心の形成が重要という考えは納得。 また、日本のNPOにもいいNPOとよくないNPOが出てきているという傾向の話があったが、 企業だけではなく、NPOも変化に晒される時代なので、 きちんと自分たちの事業で付加価値を生み出すことを意識しないと淘汰されてしまうのだろうなあと思った。

Posted byブクログ

2017/09/30
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常に右肩上がりの成長を求めなくてもよい資本主義の在り方はないものなのかと漠然と考えることがあったところ、本書で述べられいる考え方がその解決の一つになり得そうだなと思えた。 効率化はステイクホルダーの分断をもたらし、リターンをお金だけで定義するとステイクホルダーの利益は相反してしまう。客観的基準ではわからない主観的評価をすることによって、地域、社会、国を含めた八方よしの「新日本的経営」を認め、応援することにより全ての関係者が利益を得ることが可能になるという。そんな新日本的経営を行う会社を応援したいなと思わせられる本。このような会社を評価して個人に紹介し、各個人がそれを応援できるような仕組みがもっと必要だと感じた。ふるさと納税の応用バージョンのような形でできないものだろうか。

Posted byブクログ

2017/09/15
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日本国内の「アメリカ式経営に追いつけ」の風潮に一石を投じる一冊。そもそも経済成長する必要があるのか?という問いには、自分がいかに固定観念に捉われていたかに気付かされた。一方、筆者の述べる「八方よし」の経営が成り立つ背景にはそもそも経営者の経営力が高いのではないかという逆説的な仮説も抱いた。

Posted byブクログ

2017/04/05

本来の金融の意味やあり方、社会全体のあり方を問うてる本だと思います。 僕は金融マンが持って置くべきマインドだと思うし、このような仕事がしたいと思っています。 理想を語るだけでなく、実践されて結果を出し続けている方の一つのあり方、考え方、やり方に触れて、自分自身何をどう考え行動す...

本来の金融の意味やあり方、社会全体のあり方を問うてる本だと思います。 僕は金融マンが持って置くべきマインドだと思うし、このような仕事がしたいと思っています。 理想を語るだけでなく、実践されて結果を出し続けている方の一つのあり方、考え方、やり方に触れて、自分自身何をどう考え行動するのか考えさせられました。

Posted byブクログ

2018/04/05

いつしかお金は生活の中に根付いていた「関係性」から切り離され、一人歩きを始めてしまった。 「いい会社」とは、「これからの社会に必要される、経済性と社会性を両立している会社」を指す。 金融に顔の見える関係を取り戻す。 「短期・分断」から「長期・信頼」へ 社会性を追求すると、...

いつしかお金は生活の中に根付いていた「関係性」から切り離され、一人歩きを始めてしまった。 「いい会社」とは、「これからの社会に必要される、経済性と社会性を両立している会社」を指す。 金融に顔の見える関係を取り戻す。 「短期・分断」から「長期・信頼」へ 社会性を追求すると、お客様からの信頼が生まれる。 理念に対する共感、経営者の資質、社風、企業文化、社員の生き生き度、社内外の信頼関係構築等、「見えざる資産」を重視する。 見えざる資産は長期的には見える資産を生み出す。 グローバルスタンダードに過剰反応してしまった日本企業は、美点であった見えざる資産を打ち捨てた。 利益率は低くても社会に必要な企業は存在する。 投資家から短期の成果を求められると、志とは違う事に手を出し、社会性を犠牲にしてしまう。 買収による拡大ではなく、一台一台の積み重ねでこれまで成長してきた。身の丈を超えた無理な拡大は絶対にしない。-トヨタ 長期的な視野に立ち、時間をかけて人財を育成する。会社を社会の公器と考え、取引先、社外の人をも大切にする。 リターン=(資産の形成×社会の形成×心の形成)=幸せ 自分が投じたお金が「いい会社」を通じて社会の役にたっている。そして「いい会社」が成長し、社会が豊かになれば受益者の心も豊かになる。 フローの増加を追求する事は社会全体の短期的最適化、ストックの増加を追求する事は長期的最適化。フロー重視からストック重視の資本主義へ。 社会的価値や人間的価値等の「見えざる資産」を評価する力を失い、客観的に評価できる担保に依存する体質ができてしまった。 社会の公器である為に必要な事をアドバイスしてくれる人を迎え入れる事がコーポレートガバナンスの本来。 日本には日本の文化に適した資本主義があるはず。 八方よし、、、全てのステークホルダーとの間に共通価値を見出す。 社員、取引先・債権者、株主、顧客、地域(住民、自治体)、社会(地球、環境)、国(政府、国際機関)、経営者 ステークホルダーは皆コストではなく、付加価値を分配する対象。 究極のゴールは全てのステークホルダーにファンになってもらう事。 ファンづくりの第1歩は経営理念に共感してもらう事。 決算書の費用項目から人件費を外して収益額を出し、分配先として人件費を再定義する。 極端な価格選好は「つながり」ではなく「分断」を招く。 バブルの問題は、その生成過程で信頼にもとづいた経済を破壊してしまう事。 企業が管理や強制をするのは社員を信頼しないから。それでは自分で考える社員は育たない。 人をコスト扱いしたくないので全員が正社員。 会社は社員を幸せにする為にある。 社員が幸せになるような会社をつくり、それを通じて社会に貢献する事。 カゴメは2001年からの「株主10万人構想」により、発行済株式総数の約6割が個人(ファン)株主。東証一部の平均は2015年時点で約2割。 お金をリターンと考える限り、どれだけ配当が多くとも株主と企業の間にある利益相反は解消されない。企業が社会の形成を行い、それが企業を応援する株主に心の形成をもたらす。 会社は学び場であり自分を成長させる場。そう思える社員にゴールはないので、何歳になっても誰からでも助言を受け入れ、自己を成長させようとする。 お金ではなく、信頼のレバレッジをかける事で信頼を拡大させていくのが金融のあるべき姿。 成長を確信してただ待つだけ。 「経済成長=善」という価値観が資本主義の持続可能性を崩す。 早く成長する木が偉いわけではない。 チームが機能し、力を発揮できる事が、仕事における幸福度に大きく影響する。

Posted byブクログ