歴史を変えた6つの飲物 の商品レビュー
飲み物視点での歴史も面白かった。 今でも、ビールは人々の気軽な交流の場の中心にいるし、ワインはちょっとハイソな感じがするし、仕事を頑張るためにコーヒーを飲むし、紅茶は女性的で優雅なイメージがあるし、コーラを見ると星条旗が浮かぶし、とこれまでの歴史の流れをほんのり受け継いでいるんだ...
飲み物視点での歴史も面白かった。 今でも、ビールは人々の気軽な交流の場の中心にいるし、ワインはちょっとハイソな感じがするし、仕事を頑張るためにコーヒーを飲むし、紅茶は女性的で優雅なイメージがあるし、コーラを見ると星条旗が浮かぶし、とこれまでの歴史の流れをほんのり受け継いでいるんだなと感じた。 ※以下メモ ビール ・メソポタミアやエジプトが起源 ・労働の対価としても配給される ・ピラミッドが作れたのもビール様々? ワイン ・アルメニア、イラン北部あたりが起源? ・ギリシャで発展 ・調達が難しく権力や繁栄、特権の象徴として飲まれた ・ギリシャではシンポジウムの語源=シュンポシオンで集まって飲まれた。哲学などを語らった 蒸留酒 ・アラブで蒸留の手法が生まれ、ヨーロッパに伝わり蒸留酒が生まれる ・ラム酒を作る原料の糖蜜を巡るイギリス、アメリカの摩擦からアメリカ独立へ繋がる コーヒー ・アラブが起源 ・祈りを捧げる眠気覚しとして作られた? ・アルコールが飲めない代わりによく飲まれてた ・アルコールと異なり覚醒をもたらす飲み物として飲まれていった ・イギリスでコーヒーハウスが流行る。人々が集まり情報交換や議論、取引の場として栄えた。ロンドン証券取引所の前身もコーヒーハウス。 茶 ・中国が起源 ・ポルトガル王の娘が茶好きで、イギリス王室に嫁いだ際に茶をイギリスに持ち込んだ ・茶は日持ちしないので紅茶にして輸入した ・コーヒーハウスは男しか入れないが茶店は女性も入れた ・イギリスの帝国主義が茶を広め、そして茶を求めてアヘン戦争などで更なる帝国化を進めていった ・イギリスがアメリカの茶にかけた関税もまたアメリカ独立へと繋がっていった コーラ ・薬として飲まれていた ・第二次世界大戦でのアメリカ軍の世界展開に伴い、兵士に供給するためにコカ・コーラを現地生産しだしグローバルな飲み物となっていった 水 ・かつての水は汚染が酷く、アルコール飲料の方が汚染の危険性が低かった ・故に安全なアルコールがよく飲まれていた ・今は殆どの先進国で安全な水が手に入る ・一方で水不足や水の取り合いの問題が起きている場所もある ・これからの時代を代表する飲み物は水かも知れない
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※このレビューにはネタバレを含みます
『○○を××したいくつの▲▲』という形式をとるタイトルの本が、個人的には結構外れ無し。 今回は6つの飲み物でまたもや興味深かった。 日本はあらためて、水に恵まれていたのだなと感心。 (もしかして自分が知らないだけで、乳幼児であろうと水が危険だからと質の悪いアルコール飲料を飲まざるを得ないような状況は日本にもあったのだろうか??知る由もなし) とはいえ、潤沢な水で流せるということは、衛生的にも優位で「生きる」にその点では殺伐としなかったのだろうなどと想像する。 現代に於いては、こんな国なのに、エビアンだのボルビックだの、輸入水を消費して、エコでもなんでもないね。 安全な水道水をもっと誇れ。 また、「ザム・ザム・コーラ」について! インターネットが手元になかった学生時代にロンドンのユースホステルでイラン人(だったと思う)が、「World No.1」と言って話していたのを同席する誰も知らずで、彼は熱心に「世界一旨い!」と言っていたが、アジア人/西洋人にはまったく響かずで面白おかしい感じになっていたが、やはり中東では人気の銘柄だったようだ。 まさか20年以上経って答え合わせができるとは、ささやかに感動! また、茶の究極が日本の茶道、というような一文があったと思うが、これももっと声高に世界へ誇れ、と思わずにいられない。 (茶道は、兄弟も母も精通しているのに、自分だけなぜかやる機会を逃して生きてきたのがもったいなかった...)
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世界史を飲料水で分けた本。 似たような本や動画を見ているので大体知ってる内容だったが、改めて安全な飲料水の確保の重要さの大切さを理解した。アルコールって偉大だなぁ。 あと、読んでるとイギリスの印象が無限に悪くなり、アメリカ万歳が多いので著者アメリカ人かな?と思ったらイギリス人で少...
世界史を飲料水で分けた本。 似たような本や動画を見ているので大体知ってる内容だったが、改めて安全な飲料水の確保の重要さの大切さを理解した。アルコールって偉大だなぁ。 あと、読んでるとイギリスの印象が無限に悪くなり、アメリカ万歳が多いので著者アメリカ人かな?と思ったらイギリス人で少し笑った。
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飲料の世界史というか、タイトルの通り、世界に影響与えた飲み物のお話。なんとなく入り込み難そうなテーマだなと思ったが、これが面白い。ビール、ワイン、お茶、コーヒー、コーラなど、歴史の中でどのように扱われていたのかがよく分かる。 ビールやワインはでも別本でも読んだことがあったが、コ...
飲料の世界史というか、タイトルの通り、世界に影響与えた飲み物のお話。なんとなく入り込み難そうなテーマだなと思ったが、これが面白い。ビール、ワイン、お茶、コーヒー、コーラなど、歴史の中でどのように扱われていたのかがよく分かる。 ビールやワインはでも別本でも読んだことがあったが、コーヒーやコーラについて、改めて興味深く読んだ。そういえば、コーラにはコカインが含まれていたのだ。 ― 17世紀のヨーロッパのビジネスマンが、たとえば最新のビジネス情報をチェックしたい、物価の動向を知りたい、政治のうわさ話を耳に入れたい、新刊本の評判を聞きたい、あるいは最新の科学の話題に遅れたくないと思ったら、とにもかくにも、コーヒーハウスに行きさえすればよかった。コーヒー一杯(または”一皿”)の値段で、最新のパンフレットと新聞が読め、ほかの客たちと歓談し、取引をまとめ、文学または政治討論に参加することができたからだ。ヨーロッパのコーヒーハウスは、科学者、ビジネスマン、作家、政治家たちの情報交換の場だった。現代のホームページと同じく、コーヒーハウスは最新の、そしてしばしば用のならない情報の発信源であり、それぞれの店が専門の話題、または独自の政治的視点を持っているのが普通だった。そのため自然と、コーヒーハウスはニュースレター、パンフレット、宣伝用のビラ、ちらしなど、数々の印刷物の販売・配布の場にもなった。 ― 当初のコカ・コーラは少量のコカ・エキスを含んでおり、そのため、微量のコカイン成分が含まれていた(コカイン成分は20世紀初めに取り除かれたが、コカの葉の他の成分は今でも入っている)。このように、コカ・コーラは素人が自宅の庭先でたまたま作ったものではなかった。いんちき薬のベテラン製造業者が、数ヶ月間苦労を重ねながら、新たな売薬の開発にじっくりと取り組んだ結果だったのである。 水があまりにも美味しくないので、それに味をつけるためにお茶が必要だったというような話も聞いたことがある。物事には理由があり、それが複雑に絡み合って世界を作っている。それは、人物だけでは無く、飲み物にも因果があるのだと、改めて感じる一冊だった。
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ビールやワイン、茶が水と比べて安全なこと、それが人類や都市の発展を後押ししたこと、飲み物そのものではなく、飲み物がつくりだす環境が、フランス革命や世界的保険企業のロイズを誕生させたことなど、興味深い話が盛りだくさん 一方で、もうちょっと文化人類学や、生物学的見地から、人がなぜ6つ...
ビールやワイン、茶が水と比べて安全なこと、それが人類や都市の発展を後押ししたこと、飲み物そのものではなく、飲み物がつくりだす環境が、フランス革命や世界的保険企業のロイズを誕生させたことなど、興味深い話が盛りだくさん 一方で、もうちょっと文化人類学や、生物学的見地から、人がなぜ6つの飲み物に惹かれたのか、などの話も知りたかった
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図書館で借りた。 6つの飲み物とは、(表紙にもあるが、)ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、茶、コーラだ。これらの歴史から語り尽くす本だ。 高校世界史の範囲でも、お茶やコーヒーが絡んでくる話は多い。そんな飲み物にフォーカスを当てて、さらに深掘りした感じ。浅い手前の部分は歴史の話で聞...
図書館で借りた。 6つの飲み物とは、(表紙にもあるが、)ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、茶、コーラだ。これらの歴史から語り尽くす本だ。 高校世界史の範囲でも、お茶やコーヒーが絡んでくる話は多い。そんな飲み物にフォーカスを当てて、さらに深掘りした感じ。浅い手前の部分は歴史の話で聞いたことあるな~ってところも少なくはない。 最初はビールはストローで飲んでいたなんて、意外な情景が面白い。
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歴史を学べて面白かった。しかし実際の仕事には活用出来ない趣味の図書なので、こういう系は次回から図書館で借りると思った1冊。
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たった6つの飲み物で人類史を語ってしまう。そんなことできるんでしょうか!? ◆◆◆ できるんです。おまけに歴史まで勉強できるんです。 1.エジプト時代、ビールは給料だった! 2.ギリシャ・ローマ時代、ワインは心を写す鏡だった! 3.アメリカ独立戦争のきっかけはラム酒だった! 4....
たった6つの飲み物で人類史を語ってしまう。そんなことできるんでしょうか!? ◆◆◆ できるんです。おまけに歴史まで勉強できるんです。 1.エジプト時代、ビールは給料だった! 2.ギリシャ・ローマ時代、ワインは心を写す鏡だった! 3.アメリカ独立戦争のきっかけはラム酒だった! 4.産業革命時、コーヒーハウスは世界のインターネット(中心)だった!フランス革命もそこから起きた! 5.紅茶から消費者主義も始まった! 6.コーラは資本主義・グローバル化を象徴する飲み物となった! ◆◆◆ サンタクロースの服が赤いのは、コカ・コーラとコラボする以前からだったとかプチ情報満載でためになりましたが…。 読んでいて思ったのは、一万年の昔からこっち、人類は全く変わっていないということです。 健康を追い求め、利益を追い求め、争うことを止めない。 ちなみに7つ目の飲み物は「水」になるらしく、次の戦争の原因になるとも言われています。 ロシアがウクライナに侵攻して間もなく一年。タモリさんが最近「新しい戦前」と言ったことが話題になりました。 もし飲み物が世界の歴史を変えられるのなら、争いのない世界に変えることはできないものでしょうか。
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気軽に楽しく読める内容。飲み物は歴史と深く繋がっていることがよくわかった。ビール、ワイン、コーヒー、お茶は日常的によく飲むので、これから見る目が変わりそう。ラム酒の生まれた話が興味深かった。
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ビール─エジプト、メソポタミア ワイン─ギリシア、ローマ 蒸留酒─大航海時代、アメリカ建国 コーヒー─新合理主義、英仏 お茶─大英帝国、アヘン戦争 コーラ─アメリカのグローバル化 それぞれの飲物がそれぞれ歴史と深い関わり合いを持ち、 人間を動かしてきたことがよくわかる。最後に再...
ビール─エジプト、メソポタミア ワイン─ギリシア、ローマ 蒸留酒─大航海時代、アメリカ建国 コーヒー─新合理主義、英仏 お茶─大英帝国、アヘン戦争 コーラ─アメリカのグローバル化 それぞれの飲物がそれぞれ歴史と深い関わり合いを持ち、 人間を動かしてきたことがよくわかる。最後に再び飲物と しての「水」がクローズアップされているのが印象的。
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